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第12話
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聖女の儀式は問題なく進行して、会場にいた人が待ち望んでいた時が来る。
聖女の歴史とこれからの行動を説明して、他国の聖女がこの国の聖女を宣言する。
それが聖女の儀式の伝統らしくて、聖女は加護を得られるようだ。
「――アイラ様が、ムーディス国の聖女です!」
私は他国の聖女から、魔法の光による祝福を受ける。
予定通りになったことで安堵していると、シェムが激昂して叫んだ。
「ちょっと待ってください! どう考えてもおかしいでしょう!?」
聖女候補は全員、スピーカーに声を連動させる魔法道具を持たされていた。
これは聖女が決まった時に話をするためで、表向きにはまだ聖女が誰か決まっていない。
聖女候補の全員が持っていたからこそ、シェムは異議を申し立てていた。
会場中にシェムの叫びが聞こえて、他国の聖女は呆れた様子で話す。
「……聖女候補は、誰が聖女になってもおかしくありません。シェム様は儀式を否定するつもりですか?」
「うっっ……私の方がアイラより成績は優秀で、ルグド王子の婚約者なのですよ!?」
他国の聖女の発言に怯むけど、シェムは諦めようとしない。
シェムがここで聖女になれなければ、最悪の場合は魔法が使えなくなる。
それは絶対に嫌なようで、シェムは一心不乱だった。
そして他国の聖女は、そんなシェムを蔑みながら宣言する。
「嘆かわしいですね――シェム様が好成績だったのは、大地から魔力を得ていたからでしょう」
「はぁっ!? どうして知っているのよ!?」
「私は聖女です。聖女候補の異変ぐらい察知できます……貴方は、聖女の器ではなかった。それだけの話です」
シェムが大地から魔力を得ていたと、他国の聖女が会場の人達に暴露する。
騒ぎになっている中で、カインがシェムの行動について詳しく説明していた。
これはシェムの性格から、儀式がはじまる前に予想していたことだ。
予想していたからカインは冷静で、シェムは更に取り乱す。
「そんな……それなら私が聖女にならない場合はどうなるのか、聖女や賢者の人はわかっているのではありませんか!?」
「大地から魔力を得る際に、リスクがあることは把握できます。自業自得でしかありません」
「そんな……」
他国の聖女の発言を聞いて、シェムは何も言えなくなっている。
ルグドはシェムの行動がバレたことで、白目を剥いて倒れていた。
今までルグドは不安でいたけど、シェムが聖女になると信じていたようだ。
その希望が潰えたことで、ルグドは気を失うほどのショックを受けていた。
聖女の歴史とこれからの行動を説明して、他国の聖女がこの国の聖女を宣言する。
それが聖女の儀式の伝統らしくて、聖女は加護を得られるようだ。
「――アイラ様が、ムーディス国の聖女です!」
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予定通りになったことで安堵していると、シェムが激昂して叫んだ。
「ちょっと待ってください! どう考えてもおかしいでしょう!?」
聖女候補は全員、スピーカーに声を連動させる魔法道具を持たされていた。
これは聖女が決まった時に話をするためで、表向きにはまだ聖女が誰か決まっていない。
聖女候補の全員が持っていたからこそ、シェムは異議を申し立てていた。
会場中にシェムの叫びが聞こえて、他国の聖女は呆れた様子で話す。
「……聖女候補は、誰が聖女になってもおかしくありません。シェム様は儀式を否定するつもりですか?」
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他国の聖女の発言に怯むけど、シェムは諦めようとしない。
シェムがここで聖女になれなければ、最悪の場合は魔法が使えなくなる。
それは絶対に嫌なようで、シェムは一心不乱だった。
そして他国の聖女は、そんなシェムを蔑みながら宣言する。
「嘆かわしいですね――シェム様が好成績だったのは、大地から魔力を得ていたからでしょう」
「はぁっ!? どうして知っているのよ!?」
「私は聖女です。聖女候補の異変ぐらい察知できます……貴方は、聖女の器ではなかった。それだけの話です」
シェムが大地から魔力を得ていたと、他国の聖女が会場の人達に暴露する。
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これはシェムの性格から、儀式がはじまる前に予想していたことだ。
予想していたからカインは冷静で、シェムは更に取り乱す。
「そんな……それなら私が聖女にならない場合はどうなるのか、聖女や賢者の人はわかっているのではありませんか!?」
「大地から魔力を得る際に、リスクがあることは把握できます。自業自得でしかありません」
「そんな……」
他国の聖女の発言を聞いて、シェムは何も言えなくなっている。
ルグドはシェムの行動がバレたことで、白目を剥いて倒れていた。
今までルグドは不安でいたけど、シェムが聖女になると信じていたようだ。
その希望が潰えたことで、ルグドは気を失うほどのショックを受けていた。
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