婚約者の愛した人が聖女ではないと、私は知っています

第３１話

　翌日、私とカインは問題なく聖女としての活動を終えた。

　そして城に呼び出されて、国王と話し合うことで今後の行動を決めていく。
　国王との話し合いを終えて、私とカインは屋敷に戻っていた。
　そして応接室で、カインが今日の出来事を私に話す。

「シェムの魔法道具は、寿命を削るから性能を確認できていないようです。これから聖女の活動にシェムを参加させて、補佐にするか決めて欲しいと陛下はいいました」

「魔法が使えないから、魔法道具の性能次第でシェムは不要の可能性もありますからね」

　私の発言を聞き、カインが頷く。
　試しにシェムを、数日後にある聖女の活動に参加させる。
　そこで役立つかどうかを私とカインが評価して、補佐にするか決めていいようだ。

「シェムとしては、何度も寿命を削りたくないはず……すぐに動くはずです」

「はい。とにかくシェムを、警戒します」

　私とカインは、これからの行動について話し合っている。
　納得したフリをして、シェムの行動を待つことにしていた。