魅了魔法が効かない私は処刑されて、時間が戻ったようです

天宮有

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第13話

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ダーロス視点

 全て完璧だと思っていたのに、ベネサが魅了魔法を使えなくなってしまう。

 そんな事態は完全に想定外で、俺は焦りながら叫ぶ。

「馬鹿な……ベネサよ、どういうことだ!?」

 とにかく、何か理由があるはず。
 ベネサに尋ねるも、取り乱しながら叫ぶ。

「私にもわかりません! ですが、心当たりはあります!」

「心当たりだと!?」

 ベネサの発言を聞いて、俺は激昂するしかない。

 何か原因があるのなら排除してやると、強く決意する。

 そして――ベネサの発言に、俺は更に驚くこととなっていた。

「リーゼです! あの人には、私の魅了魔法が効きませんでした!!」

「なっっ――!?」

「ダーロス殿下と協力してリーゼを排除するつもりでしたが、それより先に行方不明になりました。そして……今日起きた時から、私は魅了魔法が使えなくなったのです!!」

 ――リーゼがベネサの魅了魔法を知って逃亡し、更に何か対策を打っていた。

 無茶苦茶だと考えながらも……現状から一番怪しいのはリーゼだと、俺も考えるようになっていた。
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