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第9話
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私は魔法の授業を受けて――急激に魔力が上昇して、魔法が制御できなくなってしまう。
火の魔法を扱う授業中に起きて、他の生徒達に炎が迫ろうとしていた。
ニコラスがすぐ魔法で抑えてくれたから誰も傷ついていなかったけど、私は何が起こったのかわからない。
離れていたラドンが悔しそうな表情を浮かべている辺り、何か仕掛けてきたのだと推測する。
私の魔法が暴走すると確信していたから、ラドンはかなり距離をとっていた。
そんな推測をしてしまうと――私の元にラドンがやって来て、生徒達に聞こえるよう大声で話す。
「なんてことだ! ルーナは魔力を制御できず、皆に危害を加えようとは……婚約を破棄して正解だった!!」
恐らく本来は貴族の生徒達が負傷して、全て私のせいだと言いたかったに違いない。
ニコラスが抑えたことでラドンの目論み通りならなかったけど、今日の出来事を利用して私の評判を落としたいようだ。
そんなラドンの元にニコラスがやって来て、呆れた様子で尋ねる。
「ラドン様……貴方はいつも近くでルーナ様の魔法を眺めていたのに、今日だけは距離をとっていましたね」
先生の前だから、ニコラスは敬語でラドンに話している。
「なっ、何の話だ!?」
明らかに動揺しているラドンに対して、ニコラスが追及する。
「他者に魔力を付与する魔法。本来3年生の時に一部の生徒しか学べない魔法ですが――ラドン様はその魔法を使い、ルーナ様を強化したのではありませんか?」
「なっっ――!?」
「今なら先生の魔法で、使ったのか調査することができます」
授業の妨害は禁止されていて、3年生になると不正が起きないよう監視する先生が増えるようだ。
他者に魔力を付与する魔法は一部の生徒しか扱えない高等魔法で、まさか学んでいない2年生のラドンが使うとは誰も思わない。
誰も思わないからこそ――私の魔力を強化することで魔法を暴走させて、退学させようと目論んでいたようだ。
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そんな推測をしてしまうと――私の元にラドンがやって来て、生徒達に聞こえるよう大声で話す。
「なんてことだ! ルーナは魔力を制御できず、皆に危害を加えようとは……婚約を破棄して正解だった!!」
恐らく本来は貴族の生徒達が負傷して、全て私のせいだと言いたかったに違いない。
ニコラスが抑えたことでラドンの目論み通りならなかったけど、今日の出来事を利用して私の評判を落としたいようだ。
そんなラドンの元にニコラスがやって来て、呆れた様子で尋ねる。
「ラドン様……貴方はいつも近くでルーナ様の魔法を眺めていたのに、今日だけは距離をとっていましたね」
先生の前だから、ニコラスは敬語でラドンに話している。
「なっ、何の話だ!?」
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「他者に魔力を付与する魔法。本来3年生の時に一部の生徒しか学べない魔法ですが――ラドン様はその魔法を使い、ルーナ様を強化したのではありませんか?」
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他者に魔力を付与する魔法は一部の生徒しか扱えない高等魔法で、まさか学んでいない2年生のラドンが使うとは誰も思わない。
誰も思わないからこそ――私の魔力を強化することで魔法を暴走させて、退学させようと目論んでいたようだ。
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