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第13話
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シンディ本人の魂と夢の中で会合して、ヨハンに全て話して欲しいと頼まれる。
それは昼休みに私が悩んでいたことだけど……問題は、私の発言を信じてくれるかどうかだ。
「私が転生したことを話して、信じてくれるかしら?」
「それなのですけど……生前、私が用意していた手紙があります」
「そうなの?」
「はい……誰にも知られたくないと考えていたから、転生した貴方でもわからないことのようです」
ヨハンがシンディを好きということも知られなかったし、私はシンディの全てを知れたというわけではない。
そして――私は夢が覚めそうだと思い、シンディと別れの時が来たようだ。
「私の魂はもう、完全に消えてしまいます――私の望みは叶いましたし、悔いはありません」
「……私は特別な人間なんかじゃない。その気になれば、シンディでもできたことじゃないの?」
「いいえ。私は自らの強すぎる魔力に恐怖していました……自らの命を絶つ魔法を自分で作りだすまで、何をしても無理だったのです」
シンディがどんな方法を使っても、膨大な魔力で治ってしまう。
その度に自らの強すぎる力に恐怖して、精神的に限界だったようだ。
「人々の為に力を使えばいいと考えましたけど、それ以上に危険な目に合わせてしまうことを考えてしまいます」
それほどまでにシンディの力は規格外で、他者に利用されれば大変なことになるかもしれない。
シンディは人を信じやすいことを自覚して、性格を変えることは不可能だと考えていたようだ。
「貴方になら、私の力を託せます。今日の出来事は、本当にありがとうございました――」
シンディは最後にお礼を言って――私は目が覚める。
その後、私がシンディの夢を見ることはなかった。
それは昼休みに私が悩んでいたことだけど……問題は、私の発言を信じてくれるかどうかだ。
「私が転生したことを話して、信じてくれるかしら?」
「それなのですけど……生前、私が用意していた手紙があります」
「そうなの?」
「はい……誰にも知られたくないと考えていたから、転生した貴方でもわからないことのようです」
ヨハンがシンディを好きということも知られなかったし、私はシンディの全てを知れたというわけではない。
そして――私は夢が覚めそうだと思い、シンディと別れの時が来たようだ。
「私の魂はもう、完全に消えてしまいます――私の望みは叶いましたし、悔いはありません」
「……私は特別な人間なんかじゃない。その気になれば、シンディでもできたことじゃないの?」
「いいえ。私は自らの強すぎる魔力に恐怖していました……自らの命を絶つ魔法を自分で作りだすまで、何をしても無理だったのです」
シンディがどんな方法を使っても、膨大な魔力で治ってしまう。
その度に自らの強すぎる力に恐怖して、精神的に限界だったようだ。
「人々の為に力を使えばいいと考えましたけど、それ以上に危険な目に合わせてしまうことを考えてしまいます」
それほどまでにシンディの力は規格外で、他者に利用されれば大変なことになるかもしれない。
シンディは人を信じやすいことを自覚して、性格を変えることは不可能だと考えていたようだ。
「貴方になら、私の力を託せます。今日の出来事は、本当にありがとうございました――」
シンディは最後にお礼を言って――私は目が覚める。
その後、私がシンディの夢を見ることはなかった。
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