強すぎる力を隠し苦悩していた令嬢に転生したので、その力を使ってやり返します

第２７話

　あれから１カ月が経って――オリドスは侯爵家の権力で従わせた人を使い、魔法で私に攻撃を仕掛けてくる。

　近くで私が苦しむ様子を見ようと、私に危機が迫る場所にはいつもオリドスがいた。

　私は魔法で即座に対処できて、位置を把握していたからオリドスにやり返していた。

　偶然を装い魔法の攻撃を与えて、オリドスは毎回苦しんでいる。
　それによってオリドスは憔悴しているけど……未だに、私に対して敵意を持った目を向けていた。

　授業を終えて――私の席までやって来たヨハンが、周囲の人には聞こえない小声で話す。

「シンディ様を階段から突き落とそうとした者は、オリドスと親しかったようです」

「ええ。問い詰めてオリドスに命令されたと白状したけど……本人は否定していますね」

　オリドスが報復を決意して行動に出るけど、私は全てやり返すことができていた。

　権力で人を使い私を貶めようとすれば、その人を捕えて誰に頼まれたのかを白状させている。

　本人は否定しているけど、事件が発生したことで学園側も警戒を強めて――オリドスは、徐々に追い詰められていた。