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第4話
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私の話を聞いて、ユアンは聖女ベネサについて気になっていることがあるようだ。
「ユアンは、ベネサについて何か知っているのですか?」
「他国だからこそ、噂になっているのかもしれないが……ギアノ国の聖女は、いきなり聖女の力が目覚めたことが怪しまれている」
「そうなんですか?」
「ああ。聖女の悪評だから、国内では広まっていないだろう」
聖女として活躍しているのに、ギアノ国で疑うような行動はとれない。
どうやら他国では、ベネサが急に聖女の力を得たことは有名なようだ。
「いきなり聖女の力が目覚めた……確かに、ベネサは無名の平民でした」
魔法学園に通っているわけでもなく、平民の魔法使いが聖女の力を得た。
ギアノ国では魔力が高い平民がいないか調査しているから、急に聖女が現れるのは不自然な気がする。
そして――私は、侯爵令嬢の時を思い返して話す。
「そういえば……私が作ろうとしていた魔法道具は、魔力の流れを見極めるレンズでした」
私はギアノ国で作成しようとしていた魔法道具について、ユアンに話す。
体内の魔力の流れから、異変がないか調べるための魔法道具だ。
その魔法道具を使えば、魔法学園で成績が急に悪くなった生徒の原因がわかる。
完成する前に、ベネサとエドガーによって潰されてしまった。
そのことを話すと、ユアンが驚きながら話す。
「ルクルは素晴らしい魔法道具を作ろうとしていたのに、ベネサとエドガーに邪魔されたということか」
「はい。ベネサの発言的に、エドガーを奪いたかっただけだと思っていましたけど……」
「ベネサとしては、ルクルの新しい魔法道具が完成して欲しくなかったのかもしれないな」
ユアンの発言に、私は頷く。
私が作ろうとした魔法道具は、ベネサにとって危険な魔法道具だったのかもしれない。
婚約者を奪い、家族から勘当を言い渡すことで私を平民に落とした。
そこまですれば――私の発言が真実なのか、貴族の人達は調べようともしなさそう。
ユアンの推測なら、私の作ろうとした魔法道具をベネサは警戒した。
それが完成する前に、魔法道具の存在を消すために動く。
エドガー婚約者にもできて、平民になった私は何もできないとベネサは考えていそう。
「確かに……ユアンの、言うとおりかもしれません」
「俺はベネサが許せそうにない。ルクルの魔法道具が完成していれば、助かる人が多かっただろう」
ユアンは私のために怒ってくれて、ベネサが許せないらしい。
それだけで私は十分嬉しいけど、ユアンの発言に驚くこととなる。
「ルクルの話から、ベネサは何かを隠していそうだ」
「はい。私も同じ考えです」
「ルクルの努力を潰したことは許せない……ベネサの本性を、暴くことにしよう」
どうやらユアンには、何か考えがあるようだ。
私としても、話を聞いてベネサが許せなくなっている。
そして――これから私達は、報復に出ようとしていた。
「ユアンは、ベネサについて何か知っているのですか?」
「他国だからこそ、噂になっているのかもしれないが……ギアノ国の聖女は、いきなり聖女の力が目覚めたことが怪しまれている」
「そうなんですか?」
「ああ。聖女の悪評だから、国内では広まっていないだろう」
聖女として活躍しているのに、ギアノ国で疑うような行動はとれない。
どうやら他国では、ベネサが急に聖女の力を得たことは有名なようだ。
「いきなり聖女の力が目覚めた……確かに、ベネサは無名の平民でした」
魔法学園に通っているわけでもなく、平民の魔法使いが聖女の力を得た。
ギアノ国では魔力が高い平民がいないか調査しているから、急に聖女が現れるのは不自然な気がする。
そして――私は、侯爵令嬢の時を思い返して話す。
「そういえば……私が作ろうとしていた魔法道具は、魔力の流れを見極めるレンズでした」
私はギアノ国で作成しようとしていた魔法道具について、ユアンに話す。
体内の魔力の流れから、異変がないか調べるための魔法道具だ。
その魔法道具を使えば、魔法学園で成績が急に悪くなった生徒の原因がわかる。
完成する前に、ベネサとエドガーによって潰されてしまった。
そのことを話すと、ユアンが驚きながら話す。
「ルクルは素晴らしい魔法道具を作ろうとしていたのに、ベネサとエドガーに邪魔されたということか」
「はい。ベネサの発言的に、エドガーを奪いたかっただけだと思っていましたけど……」
「ベネサとしては、ルクルの新しい魔法道具が完成して欲しくなかったのかもしれないな」
ユアンの発言に、私は頷く。
私が作ろうとした魔法道具は、ベネサにとって危険な魔法道具だったのかもしれない。
婚約者を奪い、家族から勘当を言い渡すことで私を平民に落とした。
そこまですれば――私の発言が真実なのか、貴族の人達は調べようともしなさそう。
ユアンの推測なら、私の作ろうとした魔法道具をベネサは警戒した。
それが完成する前に、魔法道具の存在を消すために動く。
エドガー婚約者にもできて、平民になった私は何もできないとベネサは考えていそう。
「確かに……ユアンの、言うとおりかもしれません」
「俺はベネサが許せそうにない。ルクルの魔法道具が完成していれば、助かる人が多かっただろう」
ユアンは私のために怒ってくれて、ベネサが許せないらしい。
それだけで私は十分嬉しいけど、ユアンの発言に驚くこととなる。
「ルクルの話から、ベネサは何かを隠していそうだ」
「はい。私も同じ考えです」
「ルクルの努力を潰したことは許せない……ベネサの本性を、暴くことにしよう」
どうやらユアンには、何か考えがあるようだ。
私としても、話を聞いてベネサが許せなくなっている。
そして――これから私達は、報復に出ようとしていた。
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