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第6話
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エドガー視点
時間は、ルクルとの婚約を破棄する数ヶ月ほど前まで遡る。
魔法道具のことばかり考えている婚約者のルクルだが、優秀なのは間違いない。
評判はいいから好きにさせていた時に、俺の元に聖女のベネサがやって来る。
ベネサと話し合っていると、お互い惹かれ合うようになっていく。
魔法道具を作る職人は他にもいるし、ルクルより国に1人しかいない聖女の方が有益だろう。
俺は部屋にベネサを呼んで、これからのことを話す。
ルクルとは婚約を破棄するつもりでいるが、その前に提案したいことがあった。
「ルクルは今、魔力を見極めるレンズという新たな魔法道具を作っている。それが完成した後で奪い取り、婚約を破棄するとしよう」
ルクルが作ろうとしている魔法道具は有益で、完成させて俺の物にしたい。
何故かベネサは苦そうな表情を浮かべて、俺に迫った理由を話していた。
「そのことですが……エドガー殿下には、相談したいことがあります」
「なんだ? 俺にできることならなんでもしようではないか!」
俺はベネサの美しさに惹かれ、聖女の地位もあって婚約したいと想っていた。
どんな命令でも聞こうと決意していると、ベネサの発言に驚くことになる。
「私は本来、聖女になれるだけの魔力がありませんでした。それでも聖女の素質はあったので、魔法薬を飲んで強くなっています」
そう言って、ベネサが聖女となれた経緯を話す。
ある商人との契約で入手した魔法薬は、飲むと魔法使いから魔力を吸収する力が手に入るらしい。
魔法薬で能力を得たベネサは、様々な人から魔力を取り込むことで聖女の魔法が使えるようになったようだ。
「この国には何人も、不自然に魔力が減った方がいます。ルクル様の魔法道具が完成すると、真実を知られてしまう可能性が高いのです!」
メリタは触れた相手と主従関係になることができて、従えている者が多いほど魔力を蓄える器官を強くできるらしい。
その代わり従えた者は魔力が激減するらしく、かなり危険な能力だった。
「私を警戒している人には効かないので、ルクル様には使えませんでした……これから、ルクル様を追い出すしかありません!」
そう言って、ベネサがこれからの計画を話す。
婚約者を聖女にしたい俺は、ベネサの能力を隠す必要がある。
協力することを決意して――その後、俺達は最悪の事態になっていた。
時間は、ルクルとの婚約を破棄する数ヶ月ほど前まで遡る。
魔法道具のことばかり考えている婚約者のルクルだが、優秀なのは間違いない。
評判はいいから好きにさせていた時に、俺の元に聖女のベネサがやって来る。
ベネサと話し合っていると、お互い惹かれ合うようになっていく。
魔法道具を作る職人は他にもいるし、ルクルより国に1人しかいない聖女の方が有益だろう。
俺は部屋にベネサを呼んで、これからのことを話す。
ルクルとは婚約を破棄するつもりでいるが、その前に提案したいことがあった。
「ルクルは今、魔力を見極めるレンズという新たな魔法道具を作っている。それが完成した後で奪い取り、婚約を破棄するとしよう」
ルクルが作ろうとしている魔法道具は有益で、完成させて俺の物にしたい。
何故かベネサは苦そうな表情を浮かべて、俺に迫った理由を話していた。
「そのことですが……エドガー殿下には、相談したいことがあります」
「なんだ? 俺にできることならなんでもしようではないか!」
俺はベネサの美しさに惹かれ、聖女の地位もあって婚約したいと想っていた。
どんな命令でも聞こうと決意していると、ベネサの発言に驚くことになる。
「私は本来、聖女になれるだけの魔力がありませんでした。それでも聖女の素質はあったので、魔法薬を飲んで強くなっています」
そう言って、ベネサが聖女となれた経緯を話す。
ある商人との契約で入手した魔法薬は、飲むと魔法使いから魔力を吸収する力が手に入るらしい。
魔法薬で能力を得たベネサは、様々な人から魔力を取り込むことで聖女の魔法が使えるようになったようだ。
「この国には何人も、不自然に魔力が減った方がいます。ルクル様の魔法道具が完成すると、真実を知られてしまう可能性が高いのです!」
メリタは触れた相手と主従関係になることができて、従えている者が多いほど魔力を蓄える器官を強くできるらしい。
その代わり従えた者は魔力が激減するらしく、かなり危険な能力だった。
「私を警戒している人には効かないので、ルクル様には使えませんでした……これから、ルクル様を追い出すしかありません!」
そう言って、ベネサがこれからの計画を話す。
婚約者を聖女にしたい俺は、ベネサの能力を隠す必要がある。
協力することを決意して――その後、俺達は最悪の事態になっていた。
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