平民の方が好きと言われた私は、あなたを愛することをやめました

第２５話

　応接室にニコラスがやって来て、私は安堵する。
　私はミレサとラドンのせいで、魔法学園の生徒をニコラス以外を警戒してしまうようになる。
　ニコラスだけは信じられるから、姿をみて嬉しくなっていた。

「ニコラス様、会いたかったです」

「そ、そうですか……僕も、同じ気持ちです」

　私が本心を話すと、ニコラスは顔を赤くしながら頷く。
　すぐに真剣な表情になって、今週起きた出来事の話になっていた。

「ミレサが魔法を使い、ルーナ様を狙ったのは知っています。何があったのですか？」

　噂は聞いていたけど、私から詳しく聞きたいようだ。
　話す前に、私はニコラスに言っておきたいことがある。

「そのことですけど……ニコラス様には、調べて欲しい人がいます」

　調べて欲しい人は、私に広場へ行くよう話した人だ。

　ミレサの手下なのは間違いなくて、会って話をしたいと思っている。
　私が探そうと思ったけど、警戒されているだろうから会えないかもしれない。
　無関係だと思われているニコラスなら、見つけて追及できそうだと考えていた。

　私は探して欲しい人と、ミレサが何をしてきたのかを詳しくニコラスに話す。
　ミレサが魔法で攻撃してきたことを聞いて――ニコラスは、ミレサに怒っていた。