7 / 40
第7話
しおりを挟む
ルドノス視点
婚約者のミレナを断崖から突き飛ばし、俺は邪魔者が消えたことを喜んでいた。
これはミレナのイルノーク伯爵家も納得していることで、隣にいるキサラに話しかける。
「予定通り、ミレナを消すことができたな」
「はい! これからは見た目が同じでミレナなんかと間違われることがなく、ルドノス様と婚約もできます!!」
姉を崖から突き飛ばしたことで悲しんでいるのか不安だったが、嬉しそうな姿を眺めて安堵する。
ミレナの回復魔法によって病が治ったキサラだが、どうやら自力で治したらしい。
それは学園に通えるようになり、ミレナより遥かに優秀だったことから間違いないだろう。
「ミレナは妹より劣っていることが嫌になり、崖から飛び降りたことにする」
「学園の人達は納得しますし、悲しんだルドノス様を私が励まして好きになり婚約したことにできますね」
「実際は最初からキサラの方が好きだったが、大衆にはそう思われていた方がいいだろう」
俺達は邪魔なミレナを排除した後、その死を利用しようと目論んでいる。
父上の国王も納得しているし、ミレナを消した後の手続きは順調に進むはずだ。
■◇■◇■◇■◇■
ミレナを突き飛ばしてから1ヶ月が経ち、俺はキサラと婚約する。
手続きは問題なく進み、話題になっている内に更なる行動を起こしていた。
「私は聖女の生まれ変わりだと、神託がありました」
婚約者となったキサラが聖女の生まれ変わりと公表して、価値を高めようとする。
実際に聖なる魔法を扱い膨大な魔力を宿していたから、結果を出しているキサラの発言を疑う者はいなかった。
ランアス国は安泰だと言われるほどで、俺は部屋にキサラを呼ぶ。
ミレナがいなくなってから全て上手くいっているが、気になることがあり俺はキサラに尋ねる。
「神託があったと言っていたが、神託なんて本当にあるのか?」
「何もありませんけど、私の発言なら信じてくれると確信していました」
「確かにそうだな。結果を出しているキサラの発言を、疑う方がおかしいというものだ」
聖女の生まれ変わりなど、普通なら不敬と糾弾されるだろう。
今まで結果を出しているから問題なくて、キサラにはそれだけの魔力があった。
「学園で注目されていた私は、これで国内の方々に注目されることとなりますね」
今まで病弱で家の中にいたからか、キサラは皆から注目されたいらしい。
これからは聖女として活躍することで他国でも噂になり、世界中の人から注目されたいようだ。
そうなれば婚約者の俺も評判が上がるから、キサラの目論見に賛同している。
聖女の生まれ変わりはやり過ぎではないかと不安になるが、キサラの機嫌を損ねるわけにはいかなかった。
ミレナを排除してから今までが順調だったから、何も問題は起きないと考えてしまう。
そして数ヶ月が経ち、俺は強く後悔することとなる。
婚約者のミレナを断崖から突き飛ばし、俺は邪魔者が消えたことを喜んでいた。
これはミレナのイルノーク伯爵家も納得していることで、隣にいるキサラに話しかける。
「予定通り、ミレナを消すことができたな」
「はい! これからは見た目が同じでミレナなんかと間違われることがなく、ルドノス様と婚約もできます!!」
姉を崖から突き飛ばしたことで悲しんでいるのか不安だったが、嬉しそうな姿を眺めて安堵する。
ミレナの回復魔法によって病が治ったキサラだが、どうやら自力で治したらしい。
それは学園に通えるようになり、ミレナより遥かに優秀だったことから間違いないだろう。
「ミレナは妹より劣っていることが嫌になり、崖から飛び降りたことにする」
「学園の人達は納得しますし、悲しんだルドノス様を私が励まして好きになり婚約したことにできますね」
「実際は最初からキサラの方が好きだったが、大衆にはそう思われていた方がいいだろう」
俺達は邪魔なミレナを排除した後、その死を利用しようと目論んでいる。
父上の国王も納得しているし、ミレナを消した後の手続きは順調に進むはずだ。
■◇■◇■◇■◇■
ミレナを突き飛ばしてから1ヶ月が経ち、俺はキサラと婚約する。
手続きは問題なく進み、話題になっている内に更なる行動を起こしていた。
「私は聖女の生まれ変わりだと、神託がありました」
婚約者となったキサラが聖女の生まれ変わりと公表して、価値を高めようとする。
実際に聖なる魔法を扱い膨大な魔力を宿していたから、結果を出しているキサラの発言を疑う者はいなかった。
ランアス国は安泰だと言われるほどで、俺は部屋にキサラを呼ぶ。
ミレナがいなくなってから全て上手くいっているが、気になることがあり俺はキサラに尋ねる。
「神託があったと言っていたが、神託なんて本当にあるのか?」
「何もありませんけど、私の発言なら信じてくれると確信していました」
「確かにそうだな。結果を出しているキサラの発言を、疑う方がおかしいというものだ」
聖女の生まれ変わりなど、普通なら不敬と糾弾されるだろう。
今まで結果を出しているから問題なくて、キサラにはそれだけの魔力があった。
「学園で注目されていた私は、これで国内の方々に注目されることとなりますね」
今まで病弱で家の中にいたからか、キサラは皆から注目されたいらしい。
これからは聖女として活躍することで他国でも噂になり、世界中の人から注目されたいようだ。
そうなれば婚約者の俺も評判が上がるから、キサラの目論見に賛同している。
聖女の生まれ変わりはやり過ぎではないかと不安になるが、キサラの機嫌を損ねるわけにはいかなかった。
ミレナを排除してから今までが順調だったから、何も問題は起きないと考えてしまう。
そして数ヶ月が経ち、俺は強く後悔することとなる。
1,103
あなたにおすすめの小説
どうして私にこだわるんですか!?
風見ゆうみ
恋愛
「手柄をたてて君に似合う男になって帰ってくる」そう言って旅立って行った婚約者は三年後、伯爵の爵位をいただくのですが、それと同時に旅先で出会った令嬢との結婚が決まったそうです。
それを知った伯爵令嬢である私、リノア・ブルーミングは悲しい気持ちなんて全くわいてきませんでした。だって、そんな事になるだろうなってわかってましたから!
婚約破棄されて捨てられたという噂が広まり、もう結婚は無理かな、と諦めていたら、なんと辺境伯から結婚の申し出が! その方は冷酷、無口で有名な方。おっとりした私なんて、すぐに捨てられてしまう、そう思ったので、うまーくお断りして田舎でゆっくり過ごそうと思ったら、なぜか結婚のお断りを断られてしまう。
え!? そんな事ってあるんですか? しかもなぜか、元婚約者とその彼女が田舎に引っ越した私を追いかけてきて!?
おっとりマイペースなヒロインとヒロインに恋をしている辺境伯とのラブコメです。ざまぁは後半です。
※独自の世界観ですので、設定はゆるめ、ご都合主義です。
──いいえ。わたしがあなたとの婚約を破棄したいのは、あなたに愛する人がいるからではありません。
ふまさ
恋愛
伯爵令息のパットは、婚約者であるオーレリアからの突然の別れ話に、困惑していた。
「確かにぼくには、きみの他に愛する人がいる。でもその人は平民で、ぼくはその人と結婚はできない。だから、きみと──こんな言い方は卑怯かもしれないが、きみの家にお金を援助することと引き換えに、きみはそれを受け入れたうえで、ぼくと婚約してくれたんじゃなかったのか?!」
正面に座るオーレリアは、膝のうえに置いたこぶしを強く握った。
「……あなたの言う通りです。元より貴族の結婚など、政略的なものの方が多い。そんな中、没落寸前の我がヴェッター伯爵家に援助してくれたうえ、あなたのような優しいお方が我が家に婿養子としてきてくれるなど、まるで夢のようなお話でした」
「──なら、どうして? ぼくがきみを一番に愛せないから? けれどきみは、それでもいいと言ってくれたよね?」
オーレリアは答えないどころか、顔すらあげてくれない。
けれどその場にいる、両家の親たちは、その理由を理解していた。
──そう。
何もわかっていないのは、パットだけだった。
【完結】捨てたものに用なんかないでしょう?
風見ゆうみ
恋愛
血の繋がらない姉の代わりに嫁がされたリミアリアは、伯爵の爵位を持つ夫とは一度しか顔を合わせたことがない。
戦地に赴いている彼に代わって仕事をし、使用人や領民から信頼を得た頃、夫のエマオが愛人を連れて帰ってきた。
愛人はリミアリアの姉のフラワ。
フラワは昔から妹のリミアリアに嫌がらせをして楽しんでいた。
「俺にはフラワがいる。お前などいらん」
フラワに騙されたエマオは、リミアリアの話など一切聞かず、彼女を捨てフラワとの生活を始める。
捨てられる形となったリミアリアだが、こうなることは予想しており――。
(完結)だったら、そちらと結婚したらいいでしょう?
青空一夏
恋愛
エレノアは美しく気高い公爵令嬢。彼女が婚約者に選んだのは、誰もが驚く相手――冴えない平民のデラノだった。太っていて吹き出物だらけ、クラスメイトにバカにされるような彼だったが、エレノアはそんなデラノに同情し、彼を変えようと決意する。
エレノアの尽力により、デラノは見違えるほど格好良く変身し、学園の女子たちから憧れの存在となる。彼女の用意した特別な食事や、励ましの言葉に支えられ、自信をつけたデラノ。しかし、彼の心は次第に傲慢に変わっていく・・・・・・
エレノアの献身を忘れ、身分の差にあぐらをかきはじめるデラノ。そんな彼に待っていたのは・・・・・・
※異世界、ゆるふわ設定。
無償の愛を捧げる人と運命の人は、必ずしも同じではないのです
風見ゆうみ
恋愛
サウザン王国の辺境伯令嬢であるララティア・シリルの婚約者は、王太子のフォークス・シェイン。サウザン王国の王子は先祖の暴挙により、生まれながらに呪われており、二十歳になった日から5年間の間に親族以外から無償の愛を捧げてもらわなければ、徐々に体が人間ではないものに変わってしまう呪いがかかっていた。彼に愛されなくても、彼を愛し続けると誓っていたララティアだったが、フォークスの二十歳の誕生日パーティーで、彼はララティアをライバル視している公爵令嬢、ウェンディが自分の運命の人だと発表し、ララティアとの婚約を破棄する。ショックを受けるララティアを救ったのは、パーティーに招待されていた隣国の王太子アーサーだった。
ララティアがアーサーと共にサウザン王国を去ってしばらくすると、フォークスの体にある変化が起こり始め、彼はウェンディの愛が『無償の愛』ではないことを知り――。
婚約破棄に、承知いたしました。と返したら爆笑されました。
パリパリかぷちーの
恋愛
公爵令嬢カルルは、ある夜会で王太子ジェラールから婚約破棄を言い渡される。しかし、カルルは泣くどころか、これまで立て替えていた経費や労働対価の「莫大な請求書」をその場で叩きつけた。
あなたに未練などありません
風見ゆうみ
恋愛
「本当は前から知っていたんだ。君がキャロをいじめていた事」
初恋であり、ずっと思いを寄せていた婚約者からありえない事を言われ、侯爵令嬢であるわたし、アニエス・ロロアルの頭の中は真っ白になった。
わたしの婚約者はクォント国の第2王子ヘイスト殿下、幼馴染で親友のキャロラインは他の友人達と結託して嘘をつき、私から婚約者を奪おうと考えたようだった。
数日後の王家主催のパーティーでヘイスト殿下に婚約破棄されると知った父は激怒し、元々、わたしを憎んでいた事もあり、婚約破棄後はわたしとの縁を切り、わたしを家から追い出すと告げ、それを承認する書面にサインまでさせられてしまう。
そして、予告通り出席したパーティーで婚約破棄を告げられ絶望していたわたしに、その場で求婚してきたのは、ヘイスト殿下の兄であり病弱だという事で有名なジェレミー王太子殿下だった…。
※史実とは関係なく、設定もゆるい、ご都合主義です。
※中世ヨーロッパ風で貴族制度はありますが、法律、武器、食べ物などは現代風です。話を進めるにあたり、都合の良い世界観となっています。
※誤字脱字など見直して気を付けているつもりですが、やはりございます。申し訳ございません。
王子妃教育に疲れたので幼馴染の王子との婚約解消をしました
さこの
恋愛
新年のパーティーで婚約破棄?の話が出る。
王子妃教育にも疲れてきていたので、婚約の解消を望むミレイユ
頑張っていても落第令嬢と呼ばれるのにも疲れた。
ゆるい設定です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる