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第10話
ルドノス視点
キサラが聖なる魔法を使えなくなってから、俺達はキサラの代わりになる人物を探していた。
聖なる魔法が使える人間は希少だが、国内でも数人は存在している。
優秀でなければキサラの代わりにはならなくて、数ヶ月探しても見つからなかった。
俺は玉座のある部屋に呼び出されて、宰相から報告を聞く。
隣のニールド国には、優秀な聖なる魔法を扱える女性がいるようだ。
報告を聞いた父の国王は喜び、俺は宰相から詳しく話を聞くことにする。
「王都の治療院で働いているようです。院長よりも優秀で、魔力切れになった姿を誰も見ていないと報告が入っています」
「それなら、キサラの代わりになるかもしれない……そこまで優秀なら有名になっていそうだが、どうして今まで見つけることができなかった?」
周辺の国にある治療院を調べて見つけたようだが、調査してから数ヶ月も経っている。
今まで見つからなかった理由を俺が尋ねると、宰相は頷いて説明した。
「治療院で働くようになったのが最近のようです。仮面をつけて正体を隠していることから、仮面の聖女と呼ばれています」
仮面を着けて、聖なる魔法を使う者だから聖女と呼ばれているらしい。
自分から公表したわけではなく、結果により周囲から聖女と呼ばれているようで……キサラもそうしておけばよかったと、今になって後悔してしまう。
仮面の聖女の名前は不明で、院長が詮索しないよう頼んでいるらしい。
雇っている院長は正体を知っていそうだが、俺達は正体よりも優秀で聖なる魔法を使える方が重要だ。
宰相の報告を聞き、俺達は今後の行動について話し合う。
キサラの魔力が戻らないのなら、別の者を聖女として活躍させるしかなかった。
「こうなったら、仮面の聖女を雇うしかないでしょう」
「そうだな……聖女と周囲から呼ばれる程に優秀なら、キサラの代わりになれそうだ」
俺の提案を聞き、国王が賛同する。
キサラの裏方として行動するのだから、仮面で正体を隠ししても問題ないだろう。
「治療院で働いているのなら、多額の報酬を渡せば喜んで協力するに決まっています!」
国王も俺の発言に賛同して頷き、希望が見えてくる。
この時の俺は、仮面の聖女の正体が崖から突き飛ばしたミレナだと知らない。
どれほど好条件を出しても、ミレナが俺達の元に戻って来ることはなかった。
キサラが聖なる魔法を使えなくなってから、俺達はキサラの代わりになる人物を探していた。
聖なる魔法が使える人間は希少だが、国内でも数人は存在している。
優秀でなければキサラの代わりにはならなくて、数ヶ月探しても見つからなかった。
俺は玉座のある部屋に呼び出されて、宰相から報告を聞く。
隣のニールド国には、優秀な聖なる魔法を扱える女性がいるようだ。
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「王都の治療院で働いているようです。院長よりも優秀で、魔力切れになった姿を誰も見ていないと報告が入っています」
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今まで見つからなかった理由を俺が尋ねると、宰相は頷いて説明した。
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自分から公表したわけではなく、結果により周囲から聖女と呼ばれているようで……キサラもそうしておけばよかったと、今になって後悔してしまう。
仮面の聖女の名前は不明で、院長が詮索しないよう頼んでいるらしい。
雇っている院長は正体を知っていそうだが、俺達は正体よりも優秀で聖なる魔法を使える方が重要だ。
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「こうなったら、仮面の聖女を雇うしかないでしょう」
「そうだな……聖女と周囲から呼ばれる程に優秀なら、キサラの代わりになれそうだ」
俺の提案を聞き、国王が賛同する。
キサラの裏方として行動するのだから、仮面で正体を隠ししても問題ないだろう。
「治療院で働いているのなら、多額の報酬を渡せば喜んで協力するに決まっています!」
国王も俺の発言に賛同して頷き、希望が見えてくる。
この時の俺は、仮面の聖女の正体が崖から突き飛ばしたミレナだと知らない。
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