【完結】恋に夢見て恋をする

あい

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ふいの雨

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「美香~そろそろ午後練いくよ~。」
「うん。」
「も~美香が振られたわけじゃないんだからそんなに落ち込まなくても。」
「そ~なんだけどぉ。」

それはそうなんだけど。
振っても振られてもやっぱり心は苦しいよぉ。

「小林君も美香のそんな態度みたら気まずいんじゃない?」
「そっか。」
「ほら!元気だして!」
「うん!」

そうだよね。私が変な態度とったら小林君に悪いよね。しっかりしなきゃ!

「わ!大変!急に雨降ってきた!」
「洗濯物取り入れて!」
「はい!」
「グラウンドどうしてるかなぁ?」
「私傘何本か持っていってきます!」
「お願い!」

皆大丈夫かなぁ?
ちょっと木があるだけで雨宿りできるような所無かったし。
選手の皆は雨の中でも練習やってるのかなぁ?
サッカーってよっぽどの天候じゃなかったら試合とかもやるみたいだし。

「傘持ってきました!」
「美香ちゃん!ありがとう!」
「マネージャーはとりあえず荷物持って寮戻ってていいぞ!」
「わかりました!」

やっぱり選手はこんな中でもやるんだぁ。
すごいなぁ。大変だなぁ。
結局その後もすごい雨が降り続いてる。

「雨また強くなってきてない?」
「ホントだぁ。これじゃ~さすがに皆も帰ってくるんじゃない?」
「だよね。足拭きとか用意しとこ!」
「はい!」

数分後男子は予想通りずぶぬれのどろんこになって引き上げてきましたぁ。

「全然やまね~し。」
「さすがにひどかったわ。」
「そこである程度脱いでお風呂場に行ってください!」
「着替えも一応あるはずなんで!」
「よし!じゃ~皆このまま風呂場に流れ込むぞ~!」
「ういっす!」

皆続々と入っていく。
上はまだしもズボンまでここで脱ぐの!?
も~ムリ!見てられない!!

「わ、私濡れた道具とか拭いてきます!」
「うん!」

ふぇ~刺激強すぎ~!
皆あんな状況に普通に対応しててすごいよぉ。
取り込んだ洗濯物濡れずに無事で良かったぁ。
今のうちに畳んでおこう。

「美香~。俺の練習着の上あっちに無かったんだけど。こっちにある?」

木村良太!しかも上半身裸!
やめてください!!

「こ、この辺りにない?」
「どれ。」

ち、近づかないで!

「あ、あっちの方にも取り込んだのあるからあっちの方かも!」
「…なに意識してんの。」
「っえ!?」
「…ば~か。」
「な、なによ~?」

い、意味わかんない。
なにこの人!からかってるの!?

「良太~こっちにも練習着あるって聞いたんだけど。」
「先輩!今そっちに持っていきますよ!」
「よろしく~。」

行っちゃった。
なんだったの今のは?
い、意識って何?
私そんなにじろじろ見ちゃってた?
見てないよね!?
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