【完結】恋に夢見て恋をする

あい

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興味無し

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「くるみちゃんどうしたの?」
「水沢君!」
「美香ちゃんがずっと荷物みててくれてるから~。」
「あ。私は全然いいからおかまいなく!」

水着にならなくて済むしむしろこっちの方がいいし!

「けどぉ。」
「じゃ~俺らここにいるし美香ちゃん行ってきなよ!」
「え。」

どうしよう。
俺らって今水沢君いったよね?
くるみちゃんと二人で残るってことだよね?
そんな風に言われたら私ここに残るわけにいかないじゃん~。

「そうだよ!」
「あ。うん。ありがとう!じゃ~ちょっと行ってこようかなぁ~!」

う~。もう逃げ道がない。
覚悟を決めるしかない!

「お!美香ちゃん来た!」
「こっちこっち~!」
「あ。うん!」

波打ち際でバレーやっている所に合流。
うわ。木村良太。
水着似合わないとかスタイル悪いとか絶対何か言われる!

「…。」
「わ!良太強すぎ~!」
「わり~。」

あれ?何も言われなかった。
あ。もしかして言うまでもないってこと?
あきれられてる感じ?
興味ない感じ?
え?興味ない?そっか!私ってば自意識過剰だった!
恥ずかしぃ。
木村良太にとって私なんて別にどうでもいい存在なのに。
それを私ってば。

「美香ちゃんいったよ~!」
「へ?」

“ボン”

「大丈夫!?」
「あ。えへ!大丈夫~。ごめんごめん!」
「ったく。よそ見してんなよな。」
「いくよ~!」

そうだった。意識。しているのは私だけであって。
木村良太にとっては私がどんな水着を着ていようとどんな体型だろうとそんなこときっとどうでもよくって。
ん?なんで悲しいんだろう?
悲しい?悲しむ必要なんてないのに。
むしろバカにされなくて嬉しいはずなのに。
あれ?あれれ?
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