【完結】恋に夢見て恋をする

あい

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解散

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「お大事に!」
「わぁ~!ギプスとれてる!」
「おう!」
「良かったね!」
「まぁな!」
「動く動く~?」
「一応な。けどだいぶ筋肉落ちた。ほら。」
「ホントだぁ。ひょろひょろだ~。」
「ひょろひょろまではいかないだろ。」
「ひょろひょろ~!」
「ったく。」

「お帰り~!良太さんギプス取れたんだぁ!」
「取れました!」
「良かったね!」
「はい!」
「けど寂しくなるなぁ。別にうちはいつまでいてもらっても構わないんだぞ!」
「お父さんってば!」
「あはは!」

そっか。
ギプス取れたからもうここにいる意味はなくなっちゃって。
家に帰っちゃうのかぁ。
いつの間にかこの生活が当たり前になっちゃってて。
ギプスが取れたらこの生活が終わるってこと忘れてた。

「ほらほらお父さん!そんなにしんみりしないで!いいことなんだから!美味しいすき焼きが台無しよ?」
「そうだよな~そうだよな~。」
「そ、そうだよ!もうお父さんってば!だいたい今までのこの状況がおかしかったんだから!」
「…長い間お世話になっちゃってホントにすみません!」
「いいのよ~!さ!ドンドン食べて!」
「ありがとうございます!」

でた!200%偽木村良太!

「あ~お腹いっぱい~。お風呂も気持ち良かったぁ~。あ。お風呂どうぞ~。」
「おう。」

今日で最後かぁ。
こんなカーテン一枚でよく過ごしてたよなぁ。
それもこれも私が女の子としてみられてないから成り立ってたことなんだろうなぁ。
こんなペラペラでうす~いカーテン…。
私だって女の子なのに…。
「ふぅ~いいお湯だったぁ。」
「ZZZ」
「カーテン開けたままで無防備に寝やがって…。」


「荷物OK?」
「はい!本当にお世話になりました。ありがとうございました!」
「気をつけてね!」
「はい!」
「美香も一緒に行かなくていいの?」
「うん。これから部活だから用意しなきゃだし。」
「じゃ~お父さん良太君のこと送っていってあげてね!」
「いこうか!」
「最後まですみません!」
「良太君またいつでも遊びにきてね!」
「はい!失礼します!」
「さて!」
「ん?」
「部活までまだ少し時間あるよね~?」
「えっ?」
「さ!この三週間うっす~いカーテンで仕切られた部屋に男女が二人!どんなことがあったのか話してもらいましょう!!」
「な、なにもないよ!」
「こっちきなさい!家族会議よ!」

も~!
この三週間大人しいと思ったらいなくなった途端にこれですか?
なんにもなかったって言ってるのにぃ。
なにかあってもいいはずのあの状況でなにもなかったという事実。
はぁ。悲しい事実を思い出させないでよぉ。
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