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第五話 へっ!おいしい能力だぜ!
しおりを挟む王都に辿り着き、依頼は達成だ。
「ありがとうございました!すっかり眠ってしまってすみませんでした。久々に気持ちのいい眠りで……」
「いいですよいいですよ。僕達も馬車に乗せてくれたので、そのお礼です。なんならそのクッション差し上げましょうか?」
依頼主なのにグースカと寝ていたことをソラロフさんがひたすら謝っている。
しかし、僕が作ったその赤いクッションを指さしてそういうと、満面の笑みでこう言った。
「いいんですかァ!?」
と。
な、なんか狂乱者みたいな雰囲気を醸し出している。そんなことはないんだろうけどさ。
「ええ、構いませんよ。材料さえあれば一瞬で作れますしね。」
マジッククラフターの名は伊達じゃないよ!
「・・・そこでご相談なのですが!」
「はい?」
「これ、商品化しませんか!?」
「えぇ!?」
ただのクッションだよ!?
商品化なんて・・・!
「・・・んー!颯馬がいいって言えば・・・」
「いいぞ」
「即決かよ!?てか起きてたんかい!」
「今起きた」
この世界への影響とか颯馬の方がわかると思ったから聞こうと思ってたんだけど・・・。
まぁ、颯馬がいいっていうならいいのかな?
「では、商談に移りましょう!あ、でも外じゃあれなんで、僕の家に案内しますよ!」
どうする?颯馬。
「行こう」
「おっけー」
「分かりました」
僕達はソラロフさんの案内のもと、壁の中へ。
身分証明書はギルドカードを見せた。ギルドカードは僕らのような一つの国に籍を置いていないものの身分証明書になる。便利だねー。
優しい声をしてた門番さんを越え、壁の中に入る。
壁の中は賑やかだった。八百屋があれば、飯屋があり、武器屋の隣には防具を売っている店もある。
ソラロフさんのお店はギルドの近くにある道具屋だそうだ。
基本何でも置いているそうで、武器を仕入れたりもしているらしい。颯馬がいうに、街のコンビニのようなものらしい。
・・・なんで颯馬知ってんの?
「日頃から勉強しているんでな」
・・・心読むなし。
「御三方、着きましたよ!ここです!ソラロフ商会本店!」
支店とかもあるのかな?
「カラン王国だけで二十一店舗出してる。かなり大きな商会だ」
・・・ええ?
なんでそんな大きな商会が僕らに護衛依頼を?
「ランク無制限依頼だったので。それに報酬高かったですし」
「キアラの判断は間違ってない。いい方向にことが進んでいるしな。金が稼げそうな流れだ」
この二人は読心術でも入手したのだろうか。
「では白金さん!お金の話をしましょうか!」
ソラロフさん超乗り気。
「僕はそういうのノータッチなんで」
「え……?」
「話の方は俺がする。こいつはワニよりも脳が小さいことで有名な男なんでな」
言い方は酷いけど、自分でもそう思ったことがあるだけに、反論はできない。
実際、優しいってことで有名な先生にも泣きそうになりながら言われたしね!ごめんね、先生!
「まず、売るとなった時、まずは本店のみで販売して売り上げを見ます。安定してきた頃に、平均してどの程度売れたかを計算して、成績がよければ、販売店舗を増やしていこうと思っています」
「測定期間はどのくらいだ?」
「1ヶ月から2ヶ月でしょうか」
「ふむ・・・。少し遅いな。その測定期間にするんだったら本店だけだと弱い。いずれ同じような商品が出回ることになる。そうなれば、価格競争に入って利益額は自然に落ちる。材料費や外注料があまりかからないとはいえ、超大量生産化でもしてみろ。白金に入れる金を下げねぇと売れなくなる。そうなったらこの事業は失敗。下手すればマイナスが出る」
「・・・では何をお望みで?」
「先程も言ったが、本店だけでは弱いということだ。全てとはさすがに言わないが、支店にも出して欲しい。利益のいくつかを給金として貰うつもりだが、支店の数によっては無理を言わない限り、そちらで決めてもらって構わない」
ふっ・・・。難しい話だね。
僕の脳では処理しきれないみたいだよ。ちょっと何言ってるか分からない状態ですよ。
お金の話で下手に口出すと、颯馬に怒られるんだよね。前なんか
「お前が喋ると、足元見られて交渉が一方的になる。商談中は極力喋るな。あと、動くな」
って言われちゃったよ。
颯馬の話を忘れてて、うっかり話しちゃった時はなぜか僕に借金まで出来ちゃったんだよね。颯馬が交渉であんなにもボコされたの見た時は、流石にぼくも気をつけようと思ったよ。
「それで、どうする?」
「・・・分かりました。颯馬さん、確認しておきます。白金さんは天才ですか?」
「愚問だな。白金は商品開発に関して言えば世界を取れる。夢を語れば、白金が必要なものを口にする。それさえ用意してやれば、こいつはどんなものでも作り出せる」
「分かりました。ならば専属契約を結びませんか?そうすれば支店にも初めから商品を出しましょう。広告宣伝費やその他諸々もこちらが負担します。それで、お渡しするお金ですが・・・」
「益金の二割ぐらいでどうだ?」
「えっ!?そ、そんなに安くていいんですか!?」
颯馬的にはかなりふっかけたつもりだったみたいだけど、ソラロフさんはすごく驚いていた。颯馬も笑顔が固まっている。小声で「うそだろ・・・」と言っていた。たった一人の職人ではあるが、会社でもない一個人に対して全体収益の二割なんぞ普通ではない。ソラロフさん側、つまりは売り手側なのだが、彼らには広告宣伝費なんかの営業外の費用もあるし、給料や保管費運搬費、材料の仕入れ代金も凄まじくかかってくるらしい。
もしかして、この世界では有り得ないくらいの割合で配分されているのだろうか・・・。すぐに潰れる気が・・・。あ、そのための魔法か。
「専属契約ですから。その分他にも商品が浮かべば、私の所に持ってきてください。ソラロフ商会限定の商品が多くなれば、利益が出ますし、利益が出れば支店も増えます。お金は増やし、そのまた先で儲かるように手を打つためのものですから」
「そのへんはプロに任せる。また別の商品が出た時は協力してもらうぞ?」
「もちろんです。それではこれで交渉終了。契約締結で宜しいですか?」
「ふっ。いい関係になることを願おう」
交渉は終わったようだ。
キアラは興味深そうに聞いていたが、僕の方はさっぱり。話の内容とかはまるで分からなかった。
ソラロフさんはこれから忙しくなると言って、執務室に。僕達はここに用はないと、冒険者ギルドに依頼達成報告に行くことにした。
いやぁ。簡単な仕事だったな~。
しかし、ギルドは騒がしかった。どうも、有名人が来てるらしい。
「あれがA級パーティー『白狼の咆哮』・・・」
「凄まじいオーラだぜ」
「化物かよ・・・」
「装備も全部ミスリルじゃねぇか……」
なんか凄いパーティーみたいだね。
颯馬がそのパーティーを一目見ると、
「白金、しゃがめ」
ん?まぁいいや。
すっと僕がその場でしゃがむと、
ーーガンっ!
颯馬とミスリルの装備で全身を固めた男が僕の頭の上で拳を打ち合っていた。
はっ!?こっわ!こっっわ!!
颯馬いなかったら間違いなく死んでたよ・・・。
「何のつもりだ?」
「すごいね君。かなり強化魔法を重複させてるんだけど・・・」
本当に何さもう!
「うちの馬鹿にようか?」
君まで僕をバカにするのか!
「僕が気になったのは君だよ」
「ならなぜ、白金をおそった?」
「この男とそこの女の子が死ねば僕達の仲間になるだろ?」
やばい、この人狂人だ!
ん?颯馬からアイコンタクトの合図が・・・
『声 出さず 盗み』
なるほど、声を出さずにこの男にスティールを使えということだね?
颯馬さん、なかなかに怒っていると見た!手伝ってあげよう!
スティール!
お、美味しい。
男の装備は全て無限収納へ。この男もなかなか運が良かったようで、武器と防具、それからちょっとしたお金しか盗めなかった。ちっ、パンツまでとれなかったよ。盗れれば衛兵に引き渡してやったのに。
「っ!?何が起きた・・・!」
驚いてる驚いてる。
僕の豪運にはスキルの使用を察知することさえ出来ぬよ。
「どうした、先に手を出したのはそちらだ。承認も多い。このまま殺してやろうか?」
颯馬は意識がズレた一瞬のうちに男の背後へと移動し、左手で首根っこを掴んで持ち上げる。右手では一撃を構えている。いくら強くても人間の体なら風穴くらいは空くんじゃないかな?
レベルが全てで、肉体にもそれが大きく関係しているとしたら話は少し変わってくるけどね。
「くそっ!放せ!」
放すわけないじゃん。
颯馬のことだ。放してやる代わりに女を置いてけとか言うんでしょ?
あ、殺気むけられた。
やめてちょ。
「ユーリ様!」
「くそ!放せよ!〈不遜なる敵を撃ち抜け〉白き光の矢!!」
「・・・〈打ち滅ぼせ〉闇の銃砲」
「爆裂斬っ!!」
うわー。確実に向こうが悪者なのに僕達が狙われてるんですけど……。
まぁ、そうくるなら僕らも容赦しないよ?
スティール!
うん。最高。
敵の持つ全ての武器、防具が僕の無限収納にしまわれる。
あとは任せたよ、キアラ。
「はぁ・・・。なんでお二人はこんな簡単にトラブルを・・・〈歯向かうものを堕とせ〉不平等なる重力」
ズドンッ!と男女関係なく床に這いつくばらすキアラさん。
魔法の天才ってのは本当だったのか~。
「さて、お仲間は地面に落ちたわけだがどうするよ『わんちゃんの鳴き声』さんよ?」
颯馬、その笑みだと悪魔にしか見えない。
長いこと一緒にいるけどさ、たまに君は擁護できない域に達するよね。
「くそっ!〈音の速さを我が身に〉音速!」
男の身体が一瞬ブレたと思うと、お仲間のところまで移動していた。
だけどさ、颯馬の前でそういうの使わない方がいいよ?張り合うから。
「今のが音速か。案外遅いな」
颯馬が男の後ろから肩を叩いている。
ほらね?すぐに張り合う。
「どーするよ。人を殺そうとして何にもなしで帰れるとは思ってねぇよなァ?俺達はランクは低いが、実力はそれなりにあるぞ?」
かなり盗んだけど、なおも搾り取るんやね。
「ひっ!」
ほらぁ!怯えちゃったじゃーん!
そんな顔したら余計怖がるじゃん。
「おい!お前ら何してやがる!」
あー!もう!また、めんどくさくなってく~!
「だれだ?」
僕達の元に来たのは大柄の男。the達人って感じの人で、颯馬も警戒してる。
「俺はここのギルドマスターだ。何が起こったのか説明してくれないか」
「こいつが俺の仲間を殺そうとした。それを止めるために拘束したらほかの仲間が現れて襲いかかってきたんで、対処させてもらった」
颯馬は床に這いつくばるわんちゃんの鳴き声の仲間を指さす。
自業自得でしょ?お金や武器を貰ったから僕はもういいけど、キアラは殺されそうになったのに、なにも仕返しできてないから、こんなもので終わらす気はないと思うよ?
「とりあえず放してやってくれ」
「また襲いかかってくるかもせんぞ?」
「そうなったらギルド除名処分だ」
そう聞いて、颯馬がキアラに解いていいと合図を出す。
「どうする気だ?俺達は仲間を殺されそうになった。そう簡単に許してやる気は無いぞ?全員殺してもいいと思った」
颯馬が黒田家に見合った常識外れの殺気を放つ。対象はリーダーの男とギルドマスター。
キアラはキアラでものっそい目で睨みつけてる。僕はのほほんとしてる。
殺気の飛ばし方とか知らないしね!
「あのな。俺にとってこの二人は家族よりも優先順位が上だ。ギルドマスターは妻や子供が殺された時、落ち着いていられるか?」
「っ!」
ギルドマスターが言い淀む。
「俺は今その気分だよ。家族よりも大切な親友を狙われて、許してやってくれ、はいそうですかとはならねぇだろ?」
ギルドに沈黙が訪れる。
「何が望みなんだ?」
ギルドマスターがそう口にした。
颯馬が笑う。それはもうあくどい顔で。
「簡単な事だ。金額にして誠意を見せろってことだ。俺達は謝られたってどうとも思わん。殺されそうになったやつに謝られたって気分が悪いだけだ。あとはそうだな、俺達の前に二度と現れるな。俺達が出す条件はその二つ。金額の指定はしない。ま、それなりの誠意を期待しているよ。」
どれだけ家が欲しいんだこの男・・・。
「・・・分かった。そうさせる。それで許してくれるのだな?」
「許すわけじゃない。罪の償い方を教えただけだ。勘違いをするな」
何を言ってんだか・・・。
僕ら得しかしてないよ?武器貰って防具貰って、お金まで貰えるなんて。
「俺達は『ミア』の街にいる。金はそっちのギルドから受け取れるようにしておいてくれ。それじゃぁな」
僕らのいた街ってミアっていうんだ・・・。あ、いや、知ってたよ?
颯馬が出口に向かったので、僕とキアラも一度お互いを見て確かめてから追いかける。
その時の颯馬はホクホク顔をしていた。
「白金、出来は?」
「凄くいい。前にやった時より遥かに多いよ。ボク達三人分の装備もちゃんとあるね」
「そうか。いやぁ~美味しいギルド訪問だったわ」
「これからどうする?」
「ひとまず宿をとるぞ。そこで今後の方針を話す」
僕達は近くにあった『和み亭』という、宿。
可もなく不可もなく。一般的な宿だ。お金の節約も兼ねて苦渋の決断だ。
二階の一室を借りた。
ベッドは三つ。安定の三人部屋である。
「それで、これからだが。俺は予定通り図書館に缶詰。白金はクッションの大量生産。材料は適当に見繕え。いくら作っても、材料費は後で回収できる。んで、キアラだが、金稼ぎは一旦置いといて、お前にはおつかいを頼みたい」
「おつかいですか?」
「あぁ。少し面白いものを見つけたんでな」
……僕には内緒ってわけかこの野郎。
「ま、あとあと分かる。んで、白金。無駄だとは思うが先に忠告しておく。俺を単なる外道と同じにするな。おーけー?」
そこは心配してないけど・・・。
僕がなにかやらかすって決めつけてるのか。
「俺の缶詰も今日一日で終わらせる。そしたらミアの街に戻る。そこから先はお楽しみだな」
「はいよ」
「分かりました。」
というわけでここから先は別行動だね。
僕はクッションを量産か~。久々に本気出しちゃおっかな~。
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