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少年は桃太郎と対峙する2(過去編①)
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今から百年くらい昔の話だ。
とある小さな村に、小太郎という名の男の子が住んでいた。
ある日、小太郎は、友達と遊んだ帰り道、大きなトンボを見つけ、夢中で追いかけていたら、いつのまにか村の外へ出てしまっていた。
気がつけば、太陽が山の向こうへ隠れようとしている。
「大変だ! 早く帰らないと、母ちゃんに怒られる!」
小太郎が慌てて村へ帰ろうとすると、泣き声が聞こえてきた。
「うわーん! 母ちゃーん! 父ちゃーん!」
見ると、5歳くらいの男の子が大声で泣いている。
その子は、村では見たことがない、赤い髪色をしていた。
「迷子か?」
小太郎が話しかけると、男の子は抱きついてきた。
「うわ!」
「オイラおうち帰りたいよ~」
小太郎は、自分より少し小さい、男の子の頭を撫でた。
「で? どっちから来たんだ?」
「あっち…」
男の子は、山の方を指差した。
「え? 山の向こうってこと?」
「うんとね。山の中! そうだ! オイラの村は山の中にある!」
村の場所を思い出すことができて安心したのか、男の子は泣き止んだ。
「山の中? 山の中に村なんてないだろ?」
小太郎が言うと、男の子はまた目に涙を溜めた。
「あるもん! 絶対あるもん! う~…」
またグスグス泣きだした男の子に、小太郎は慌てた。
「わかった。わかったから…」
小太郎は男の子と手を繋いで、山の中へ入っていった。
とある小さな村に、小太郎という名の男の子が住んでいた。
ある日、小太郎は、友達と遊んだ帰り道、大きなトンボを見つけ、夢中で追いかけていたら、いつのまにか村の外へ出てしまっていた。
気がつけば、太陽が山の向こうへ隠れようとしている。
「大変だ! 早く帰らないと、母ちゃんに怒られる!」
小太郎が慌てて村へ帰ろうとすると、泣き声が聞こえてきた。
「うわーん! 母ちゃーん! 父ちゃーん!」
見ると、5歳くらいの男の子が大声で泣いている。
その子は、村では見たことがない、赤い髪色をしていた。
「迷子か?」
小太郎が話しかけると、男の子は抱きついてきた。
「うわ!」
「オイラおうち帰りたいよ~」
小太郎は、自分より少し小さい、男の子の頭を撫でた。
「で? どっちから来たんだ?」
「あっち…」
男の子は、山の方を指差した。
「え? 山の向こうってこと?」
「うんとね。山の中! そうだ! オイラの村は山の中にある!」
村の場所を思い出すことができて安心したのか、男の子は泣き止んだ。
「山の中? 山の中に村なんてないだろ?」
小太郎が言うと、男の子はまた目に涙を溜めた。
「あるもん! 絶対あるもん! う~…」
またグスグス泣きだした男の子に、小太郎は慌てた。
「わかった。わかったから…」
小太郎は男の子と手を繋いで、山の中へ入っていった。
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