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第13話『桜の丘でピクニック』伊織side
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「ここだよ」
私が指さした先には、緩やかな丘が広がっている。
今日は、美羽、凛と一緒に思い出の丘にやってきた。
その上には、満開の桜の木が、まるで空に向かって手を広げるように咲いていた。
「うわぁ……本当に、絵に描いたみたいなとこだね」
凛が目を細める。
「うん。ここ、昔家族でよく来てたの。」
笑いながら、3人はゆっくりと丘を登っていった。
レジャーシートを敷いて、お弁当を広げる。
凛の作った卵焼きは、ちょっとしょっぱくて、ちょっと甘い。
美羽は自作のおにぎりに、「中身は当ててみて」と無邪気に笑う。
私は、小羽音と作ったサンドイッチを持ってきていた。
「なんかさ、こうやって外で食べるだけで、全部特別になるんだね。」
美羽のそのひと言に、私と凛は頷いた。
「うん……生きてるって、感じがする」
食べ終わってから、3人は少し離れた大きな桜の木の下へ移動した。
風が吹くたびに、花びらがふわると舞い落ちてくる。
「高校に入ってから、いろいろあるけど……」
美羽がぽつりと口を開く。
「なんか、少しずつ〝生きるのが怖くなくなってきた〟かも」
私もそっと頷く。
「それって、きっと隣に誰かがいてくれるからだよ」
凛は、枝に背を預けて空を見上げた。
「……あたしはさ、〝自分がここにいてもいい〟って思える場所、やっと見つけたって感じ」
風が吹いて、花びらが3人の肩に落ちた。
その後、しばらく何も話さずに座っていた。
それでも、不思議と心は満たされていた。
言葉がなくても、安心できる空気が、そこにはあった。
帰り道。
丘を降りながら、私は言った。
「……また来ようね、ここ。来年も、再来年も」
「もちろん」
「決まりでしょ、それ」
夕陽の光が、3人に背中を優しく照らしていた。
私が指さした先には、緩やかな丘が広がっている。
今日は、美羽、凛と一緒に思い出の丘にやってきた。
その上には、満開の桜の木が、まるで空に向かって手を広げるように咲いていた。
「うわぁ……本当に、絵に描いたみたいなとこだね」
凛が目を細める。
「うん。ここ、昔家族でよく来てたの。」
笑いながら、3人はゆっくりと丘を登っていった。
レジャーシートを敷いて、お弁当を広げる。
凛の作った卵焼きは、ちょっとしょっぱくて、ちょっと甘い。
美羽は自作のおにぎりに、「中身は当ててみて」と無邪気に笑う。
私は、小羽音と作ったサンドイッチを持ってきていた。
「なんかさ、こうやって外で食べるだけで、全部特別になるんだね。」
美羽のそのひと言に、私と凛は頷いた。
「うん……生きてるって、感じがする」
食べ終わってから、3人は少し離れた大きな桜の木の下へ移動した。
風が吹くたびに、花びらがふわると舞い落ちてくる。
「高校に入ってから、いろいろあるけど……」
美羽がぽつりと口を開く。
「なんか、少しずつ〝生きるのが怖くなくなってきた〟かも」
私もそっと頷く。
「それって、きっと隣に誰かがいてくれるからだよ」
凛は、枝に背を預けて空を見上げた。
「……あたしはさ、〝自分がここにいてもいい〟って思える場所、やっと見つけたって感じ」
風が吹いて、花びらが3人の肩に落ちた。
その後、しばらく何も話さずに座っていた。
それでも、不思議と心は満たされていた。
言葉がなくても、安心できる空気が、そこにはあった。
帰り道。
丘を降りながら、私は言った。
「……また来ようね、ここ。来年も、再来年も」
「もちろん」
「決まりでしょ、それ」
夕陽の光が、3人に背中を優しく照らしていた。
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