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3・あたしのことなんかをイシキしてるわけ?
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3・あたしのことなんかをイシキしてるわけ?
「カンナッ、カンナッ」
耳には聞こえてたけど、反応できなかった。
「ジージーシー」コールの圧の前で、ただただ棒立ちになってた。
「カンナッ」
スミレに腕たたかれて、やっと我に返った。
指さす方を見ると、下川先生とヨーコさんが、両手で大きくバツ作って、左右に振っている。
そういうことか。
「ありがとうございましたぁ」
一人で勝手にお辞儀して、すたすたすた。
だって、ほかにどうしろと?
「え? あ・・ありがとうございましたぁ」
ほかのメンバーもあわててお辞儀して、ばんらばんらのまんまステージをあとにした。
「イエ~イ、帰った帰ったぁ」
「やっと終わったぁ~」
声が追いかけてくる。
そんな言い方しなくったって・・。
「しょうがない、しょうがない」
袖に戻ると、ぱんぱんぱんっ、下川先生が神社にお詣りするときみたいに手を打ってる。
「頑張った、よく頑張ったよ」
わたしたち一人ひとりの手を握りながら、ヨーコさんの目がちょっぴしうるんでた。
「ぜんぜんダメじゃん」
歌にも踊りにも自信のあるミズキが、吐き捨てるように言う。
「しょうがないよ」
がっくり肩おとしてる、いっこ上のカズラ。
「やっぱチア部入ろっかなぁ」
附属中のアヤメが言うのと、
「やめよっかな」
スミレが言うのが同時だった。
「あ~ん、三曲目歌いたかったぁ」
「あたしだって歌いたかったよ」
「やめなよ」
カズラが、アヤメとミズキの間に入った。
「えんぶのヤツらなんだよ」
「えんぶ?」
「うん、応援部。あいつらGGCオタクだから」
「GGCオタク?」
「だからって、ウチらのことヤジって、GGCコールまですることないだろ」
カズラが、怒りの目で客席を見ている。
何人か、こっち向いてにやにやしてるヤツがいた気がしたけど、あたしには誰が応援部なのか分かるわけない。
なんせ、入学三週間。
にしても、ひでえや。
その時、いっちゃん後ろで心配そうに見ていた西淵のおじさんが、駐車場の入り口とは反対のほうに歩き出した。
すると、すぐそばまで接近していたあの銀髪男も、あとを追うように動き出す。
もちろんあたしは、そんなことに気づきもしなかった。ってか、できない。
ステージ脇は、すでに終結したGGC Wonderersのメンバーや、下部チームのメンバーにサポート部員に、あれやこれやでぎっしりの状態だったのだ。
なんでもGGCには、トップチームのWonderersの下に、プレミア、ファースト、セカンド、サード、セレクション、リザーブ、ノービスと、何段階ものステップがあるんだって。
部員400人を越える大所帯なんだそうで。
出るヒトも出ないヒトも、みんなでステージ脇に集まってりゃ、そりゃ混雑するわ。
だから体育会系ってイヤだよ。
「すいません、通してください」
スクールカラーの柿色をベースに、ゴールドとシルバーをあしらった、超カッコいいユニフォームのWonderersメンバーの横をすり抜けようとしたときだった。
「前座があっためてくれないとやりにくいわ」
声が聞こえた。
見ると、GGC Wonderers不動のセンター・アザミが、腕組みしてこっち見ていた。
あ、アザミさん、っか。先輩だし。
「いいんじゃないですか、いよいよ感が高まって」
隣に、目だけこっち見て、アザミに媚びるように言う、同じユニフォームの女子がいた。
見て、びっくりした。
「ユリエ」
「お~や、お知り合い?」
「近所ってだけですけど」
あっそっ。
「Wonderersのサブセンターに抜擢されたんだ」
鼻高々に言いやがる。
一年生でWonderersのサブ・センター。きっとすごいことなんでしょうよ。
「自分にしか出来ないことを、目指すつもり」
「え?」
なんも聞いてないのに、なに勝手に。
「世界一を、この手でつかむの」
握りしめた拳を、こっち向けることないっつうの。
「充実した高校生活にしてみせるわ」
自信満々の顔に、あたしはなにも言い返せなかった。
「オープニング・アクトとか、必要だったの?」
「開演前にやってもらえばよかったんじゃ?」
「あはっ、そりゃいいわ」
二人して、笑いながらステージのほうに向かってった。
んだよ、その言い方。
そりゃ、そっちは全国制覇世界制覇を目指す、人気の超エリート・チア部。こっちは出来たばっかの、遊び半分のアイドル部。
遊び半分、か。
だからって・・・。
気がついたら、涙が一粒、つるぅ~っとほっぺを落ちていった。
その時、かなり先から、ユリエがもっかいこっち向いて、あたしを見て、にやりと笑った。
お~や、あたしのことなんかをイシキしてるわけ?
あたしのことなんかを。
だってあんたは、いつだってセンターだったじゃない。
あんたが乙姫さまのとき、あたしはサバだった。あんたがシンデレラのとき、あたしはネズミだった。
ネズミのときなんか、あたしの5才のバースデイだったのに。
ユリエの姿がGGCメンバーの中に埋もれてく。
なんだって、こんなときに、こんなとこで・・・。
「見てくか?」
下川先生の言葉に、メンバーの誰もが首を振った。
「行こ、紅茶でも入れてあげるよ」
ヨーコさんに背中を押され、とぼとぼと歩き出した。
そんながっくりシーンと同時進行で、駐車場の隅っこにあるにしぶち酒店の旧倉庫では、大変なことが起こっていたのでした。
*
元々にしぶち酒店さんの敷地だった西口共栄会の駐車場には、隅っこにふたつの建物があります。
どっちもにしぶち酒店さんのものなのですが、ひとつは昔っからあるいわゆる蔵です。
かなり古いもので、市の文化財に指定されるかもしれないんだって。
もいっこが旧倉庫って呼んでる建物で、今も現役の倉庫なんですが、地下室が西淵のおじさんのホビールームみたいになっているのだそうです。
さて、あたしたちの悲惨なパフォーマンスが終わり、GGCのステージが始まろうとしているとき、西淵のおじさんは、なんの用があるんだかないんだか、旧倉庫に入ろうと、鍵を開け、ドアを引きました。
その時のことです。
ドアが思いきり引っ張られ、おじさんは倉庫の中に突き飛ばされました。
振り向くと、バタンと閉じたドアの前に、あの銀髪男がぬおっと立っていたのです。
「タークド・シルジュウソと接触したジンルイだな」
「え?」
「ラルブレッセ・スルーパのムスターシ、どこ?」
なんのことだか分かりません。
「知ってるのハズのジンルイ」
銀髪男の唾が飛んだ瞬間に、おじさんは、これが聞かされていた、あり得る危機なのだと悟りました。
「言わぬなら、これっ」
銀髪男は、小さなプッシュ式ボールペンのようなモノを取り出し、その先端から、ぷしゅ~っと白い霧状のモノをおじさんの顔に吹きつけました。
「わあっ」
おじさんはのけぞるように倒れながら、とっさに、言われていたとおりに、左手の親指の爪を噛みました。
ちょっと幼児的なポーズですが、それで緊急信号が発信される仕組みなんですって。
ところが、あれ?
銀髪男は、おじさんの意外な反応にぽかんとしております。
なぜなら、吹きつけたのは、のけぞって倒れるような効果のモノではなかったからなのです。
単なる自白剤でした。
ん? 自白剤?
んなもん、あるのか?
しかし、その瞬間、ハカセが緊急事態に備えて準備したシステムが作動したのです。
ぴ~ぴ~ぴ~。
「カンナッ、カンナッ」
耳には聞こえてたけど、反応できなかった。
「ジージーシー」コールの圧の前で、ただただ棒立ちになってた。
「カンナッ」
スミレに腕たたかれて、やっと我に返った。
指さす方を見ると、下川先生とヨーコさんが、両手で大きくバツ作って、左右に振っている。
そういうことか。
「ありがとうございましたぁ」
一人で勝手にお辞儀して、すたすたすた。
だって、ほかにどうしろと?
「え? あ・・ありがとうございましたぁ」
ほかのメンバーもあわててお辞儀して、ばんらばんらのまんまステージをあとにした。
「イエ~イ、帰った帰ったぁ」
「やっと終わったぁ~」
声が追いかけてくる。
そんな言い方しなくったって・・。
「しょうがない、しょうがない」
袖に戻ると、ぱんぱんぱんっ、下川先生が神社にお詣りするときみたいに手を打ってる。
「頑張った、よく頑張ったよ」
わたしたち一人ひとりの手を握りながら、ヨーコさんの目がちょっぴしうるんでた。
「ぜんぜんダメじゃん」
歌にも踊りにも自信のあるミズキが、吐き捨てるように言う。
「しょうがないよ」
がっくり肩おとしてる、いっこ上のカズラ。
「やっぱチア部入ろっかなぁ」
附属中のアヤメが言うのと、
「やめよっかな」
スミレが言うのが同時だった。
「あ~ん、三曲目歌いたかったぁ」
「あたしだって歌いたかったよ」
「やめなよ」
カズラが、アヤメとミズキの間に入った。
「えんぶのヤツらなんだよ」
「えんぶ?」
「うん、応援部。あいつらGGCオタクだから」
「GGCオタク?」
「だからって、ウチらのことヤジって、GGCコールまですることないだろ」
カズラが、怒りの目で客席を見ている。
何人か、こっち向いてにやにやしてるヤツがいた気がしたけど、あたしには誰が応援部なのか分かるわけない。
なんせ、入学三週間。
にしても、ひでえや。
その時、いっちゃん後ろで心配そうに見ていた西淵のおじさんが、駐車場の入り口とは反対のほうに歩き出した。
すると、すぐそばまで接近していたあの銀髪男も、あとを追うように動き出す。
もちろんあたしは、そんなことに気づきもしなかった。ってか、できない。
ステージ脇は、すでに終結したGGC Wonderersのメンバーや、下部チームのメンバーにサポート部員に、あれやこれやでぎっしりの状態だったのだ。
なんでもGGCには、トップチームのWonderersの下に、プレミア、ファースト、セカンド、サード、セレクション、リザーブ、ノービスと、何段階ものステップがあるんだって。
部員400人を越える大所帯なんだそうで。
出るヒトも出ないヒトも、みんなでステージ脇に集まってりゃ、そりゃ混雑するわ。
だから体育会系ってイヤだよ。
「すいません、通してください」
スクールカラーの柿色をベースに、ゴールドとシルバーをあしらった、超カッコいいユニフォームのWonderersメンバーの横をすり抜けようとしたときだった。
「前座があっためてくれないとやりにくいわ」
声が聞こえた。
見ると、GGC Wonderers不動のセンター・アザミが、腕組みしてこっち見ていた。
あ、アザミさん、っか。先輩だし。
「いいんじゃないですか、いよいよ感が高まって」
隣に、目だけこっち見て、アザミに媚びるように言う、同じユニフォームの女子がいた。
見て、びっくりした。
「ユリエ」
「お~や、お知り合い?」
「近所ってだけですけど」
あっそっ。
「Wonderersのサブセンターに抜擢されたんだ」
鼻高々に言いやがる。
一年生でWonderersのサブ・センター。きっとすごいことなんでしょうよ。
「自分にしか出来ないことを、目指すつもり」
「え?」
なんも聞いてないのに、なに勝手に。
「世界一を、この手でつかむの」
握りしめた拳を、こっち向けることないっつうの。
「充実した高校生活にしてみせるわ」
自信満々の顔に、あたしはなにも言い返せなかった。
「オープニング・アクトとか、必要だったの?」
「開演前にやってもらえばよかったんじゃ?」
「あはっ、そりゃいいわ」
二人して、笑いながらステージのほうに向かってった。
んだよ、その言い方。
そりゃ、そっちは全国制覇世界制覇を目指す、人気の超エリート・チア部。こっちは出来たばっかの、遊び半分のアイドル部。
遊び半分、か。
だからって・・・。
気がついたら、涙が一粒、つるぅ~っとほっぺを落ちていった。
その時、かなり先から、ユリエがもっかいこっち向いて、あたしを見て、にやりと笑った。
お~や、あたしのことなんかをイシキしてるわけ?
あたしのことなんかを。
だってあんたは、いつだってセンターだったじゃない。
あんたが乙姫さまのとき、あたしはサバだった。あんたがシンデレラのとき、あたしはネズミだった。
ネズミのときなんか、あたしの5才のバースデイだったのに。
ユリエの姿がGGCメンバーの中に埋もれてく。
なんだって、こんなときに、こんなとこで・・・。
「見てくか?」
下川先生の言葉に、メンバーの誰もが首を振った。
「行こ、紅茶でも入れてあげるよ」
ヨーコさんに背中を押され、とぼとぼと歩き出した。
そんながっくりシーンと同時進行で、駐車場の隅っこにあるにしぶち酒店の旧倉庫では、大変なことが起こっていたのでした。
*
元々にしぶち酒店さんの敷地だった西口共栄会の駐車場には、隅っこにふたつの建物があります。
どっちもにしぶち酒店さんのものなのですが、ひとつは昔っからあるいわゆる蔵です。
かなり古いもので、市の文化財に指定されるかもしれないんだって。
もいっこが旧倉庫って呼んでる建物で、今も現役の倉庫なんですが、地下室が西淵のおじさんのホビールームみたいになっているのだそうです。
さて、あたしたちの悲惨なパフォーマンスが終わり、GGCのステージが始まろうとしているとき、西淵のおじさんは、なんの用があるんだかないんだか、旧倉庫に入ろうと、鍵を開け、ドアを引きました。
その時のことです。
ドアが思いきり引っ張られ、おじさんは倉庫の中に突き飛ばされました。
振り向くと、バタンと閉じたドアの前に、あの銀髪男がぬおっと立っていたのです。
「タークド・シルジュウソと接触したジンルイだな」
「え?」
「ラルブレッセ・スルーパのムスターシ、どこ?」
なんのことだか分かりません。
「知ってるのハズのジンルイ」
銀髪男の唾が飛んだ瞬間に、おじさんは、これが聞かされていた、あり得る危機なのだと悟りました。
「言わぬなら、これっ」
銀髪男は、小さなプッシュ式ボールペンのようなモノを取り出し、その先端から、ぷしゅ~っと白い霧状のモノをおじさんの顔に吹きつけました。
「わあっ」
おじさんはのけぞるように倒れながら、とっさに、言われていたとおりに、左手の親指の爪を噛みました。
ちょっと幼児的なポーズですが、それで緊急信号が発信される仕組みなんですって。
ところが、あれ?
銀髪男は、おじさんの意外な反応にぽかんとしております。
なぜなら、吹きつけたのは、のけぞって倒れるような効果のモノではなかったからなのです。
単なる自白剤でした。
ん? 自白剤?
んなもん、あるのか?
しかし、その瞬間、ハカセが緊急事態に備えて準備したシステムが作動したのです。
ぴ~ぴ~ぴ~。
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