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5・不完全変態って、あんたら昆虫か
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5・不完全変態って、あんたら昆虫か
「出動って」
「聞いてないし」
あたしとスミレが思わず言い返す。
「詳しいことはあとで話すから」
先生が焦ってるのは分かるけど。
「けど、なにするの?」
「指示はぼくが出すから」
コンソールからコブシが入ってきた。
「あんたが?」
「教わったんだ、博士に」
「ハカセ?」
「だから、詳しいことはあとで話すから。ともかく、出動っ」
「そな、いきなり言われても」
「消防士じゃないんですから」
うまいっ、スミレッ。
「宇宙人に襲われてるんだぞ」
うちゅーじんって、あの、タコが突っ立てるみたいなヤツ? 気持ちわる。
「西淵のおじさん、誘拐されちゃうかも」
コブシの声が真剣だった。
「え?」
一瞬、そっちを見た。
「助けられるのはキミたちしかいないんだ」
「110番しました?」
「それはできないの」
「自衛隊に出動を要請するとか」
「そんな時間ないの」
「学校の許可とかは?」
「頼むよ。俺だっていきなりこんなことになるとは思ってなかったんだから」
下川先生の声が思い切りうわずって、
「きんきゅ~じたいなんだってう゛ぁ」
唾飛ばして叫んだ。
え?
わたしたちはまだ顔見合わせたまま。
その途端、装着したあーまーとやらが、きゅっと全身を包みこんできた。
「起動完了」
コブシがうれしそうに叫んでる。
「よし、場所は?」
「隣の、旧倉庫の、地下」
「隣の旧倉庫ぉ?」
先生のお目々がまん丸になってる。
「すぐそこじゃんか」
はい、すぐそこです。
「宇宙人は?」
「反応がないんです。システムを遮断してるんじゃないかな」
反応? システム? 遮断?
コブシ、どこで覚えたんだ、そんなコトバ。
「はやくしないとぉ~」
先生の声が震えてる。
「姉ちゃん、ぼくを信じて」
コブシめ、あんただから信じられないんだろ。
「だってぇ」
いくらなんだって訳わかんないよ。
言葉探してたら、コブシが先生を見て、先生の目がそれに答えて頷いた。
「遠隔操縦だ、コブシくん」
「はいっ」
コブシがコンソールをがちゃがちゃいじくる。
すると、あ、あれ? 装着したアーマーがあたしの体を勝手に動かし始めた。
「な、なにすんのっ、コブシッ」
「だいじょうぶ、危険はない・・ハズだから」
ハズって、どうよ。
「頼んだ。西淵のご主人を救えるのはキミたちしかいないんだ」
先生、完全にお見送りモード。
あたしを先頭に、アーマーに勝手に体動かされて、階段を上り始める。
「分かったわよ、行くから、そのエンカクなんとかはやめなさい」
「ん、もう」
スイッチが切れた途端に、ずっこけそうになった。
「あ、やっぱ階段上がるまで」
あはっ、楽っちゃ楽だわ。
*
どん、どた、どたどたどど~ん。
はい、こちら旧倉庫の地下です。
そこにあったバールとドライバーで、必死こいてドアノブ破壊して、ついにドアを開け、内部へと突進した銀髪男は、そこが階段とも知らずに、見事に下まで転落したのでありました。
ホントに宇宙人なわけ? このヒト。
でもって下には、打った腰をさすりながら斜め座りした西淵のおじさん。
その目の前に落下してきた銀髪男。
「いでっ」
やっぱり腰を押さえております。
では、地上どうぞぉ。
*
はい、こちら地上です。
蔵から出ると、GGCのパフォーマンスがつづいてた。
Wonderersはまだで、なんだっけ、プレミア・クラス? そのへんのチームがパフォーマンスしてる。
それでも、テンポのいい音楽とリズムのいい手拍子にぴったり合ったきびきびした動きはさすがだわ。
お客さんもみんな、背伸びしてステージを見ている。
おかげであーまー装着したわたしたちに気づくヒトもいなかったんだけどね。
さ、エンカクなんたら、切れたぞ。
自分の足で隣の旧倉庫の入り口まで来ると、ステージには目もくれずにやってくる四人組に出会った。
それもみんな銀髪で、サングラスしてて、モスグリーンのツナギ着てて、足元にごついブーツ履いてる。
感じよくないよね。
その時はまだ銀髪男のことなんか知らなかったあたしは、ちょっとびびった。
けど、先頭にいた背の高い銀髪男が、
「お先にどうぞ」
ドアマンみたいにお行儀よく手を差し出すもんだから、
「すいません」
軽く会釈して、先に中に入った。
見ると、地下に下りる階段に通じるドアが悲惨に破壊されている。
誰がやったんだ、乱暴な。
けど、やっぱ、なんか起きてるんだ。
「姉ちゃん、階段を下りて」
ヘルメットの中でコブシの声が響く。
「わぁ~ってるよ」
は~あ、先頭はやっぱあたしか。
溜め息まじりにとっとっと。地下へ向かって階段を下りる。
すると、
「ラルブレッセ・スルーパのムスターシ、どこ?」
「し、知らない」
声が聞こえてきた。
あとのほうが西淵のおじさんだ。
「おじさんっ」
声をかけながら、階段を下りきった。
そこは、かなり広い応接室みたいなとこで、ソファにテーブルと、あとカラオケ・セットとおっきなテレビがあって、奥には畳敷きのわりと広いスペースまである。
「だれものっ」
声にハッと見るとソファの裏で、西淵のおじさんが上で会ったのと似たような銀髪男にのしかかられているではないか。
「なにしてんの、あんた」
声をかけると、顔を上げてこっちを見た銀髪男が、あれっ? と目を見開いた。
「ものほん?」
なに言ってんの。
「姉ちゃん、西淵のおじさんを取り返して」
「え・・?」
「だいじょぶ。アーマーのパワーなら絶対に負けないから」
「わ、わかった」
見たとこ、武器とか刃物とか持ってないみたいだし、相手は一人、こっちは五人。
ま、なんとかなるでしょ。
「みんな、行くよ」
ったく、なんであたし、こんなとこでリーダーっぽいんだ。
ともかく、あたしがダッシュすると、すぐスミレがくっついてきた。
「やめなさいっ」
両側から銀髪男の腕をつかんで、思いっきしひっぺがす。
「ぎぇっ」
銀髪男の体が、悲鳴とともに壁際まで吹っ飛んでいった。
その間にカズラとミズキが、西淵のおじさんを助け起こしてる。
ようっしゃ。
どや顔で振り向くと、アヤメが困った顔して後ろを指さしている。
そこには、上で会った銀髪男四人組が立っていたのだった。
「ぼうがいは、いじょ~」
へたりこんだ最初の銀髪男が叫ぶと、なんと四人組、あたしらに襲いかかってくるではないか。
「やめてっ」
「なにすんのっ」
襲われたアヤメやミズキが、手を振り回したり、体をよじったりした。
すると・・・。
「うわっ」「ぎゃっ」
襲いかかった銀髪男どもが、つぎつぎと吹っ飛ばされているではないか。
「ありゃ」
「あたしら」
「つおい」
あたしも含めて、みんなお目々まん丸。
「ねっ、アーマーのパワーを信じて」
ヘルメットにコブシのうれしそうな声が響く。
「なにゆ、えにこ、こに・・・」
最初にいた銀髪男が驚きの目でこっちを見ている。
「シュバリアンが・・・」
ん? しゅばりあん?
こしあんにつぶあんなら知ってるケド、なんじゃそれ。
けど、銀髪男は一瞬で我に返ると、叫んだ。
「マーマールイスタで対抗する。ふかんぜんへ、んたいっ!」
不完全変態って、あんたら昆虫か。
だがしかし、次の瞬間、目の前で起こった出来事は、マジCGかアニメを見ているみたいだった。
ツナギみたいな服とブーツが、ぴか~んと光ったかと思うと、あたしたちのと同じようなあーまーに変態してゆくのだ。
それも、装着してるわたしたちのよか、なんつうかシームレスで、もっとハイテク感があって、言いたくないケド、カッコイイ。
さらに、頭の銀髪がぶよ~んと光ると、ぬあんと、銀・黒・白・青・ピンクの五色のヘルメットに変態したではないか。
同時に、ヘルメットと同じ色が、鎖骨のあたりに差し色となって輝く。
いよいよ戦隊モノかよ。
けど、見た目ちょっとい~感じなのは確か。
「相手もパワー上げた」
ヘルメットにコブシの声。
「うん」
んなもん見りゃわかるわい。
「けど、こっちのがパワーは上だから」
そう言ったのと、
「はいじょは、いじょ」
銀色に変身した先にいた銀髪男がこっち指さして叫ぶのがいっしょだった。
リーダーなのか、こいつが。
ともかく、残りの黒・白・青・ピンクが向かってくる。
ピンクだけかぶってんでやんの。
当然、むっとなったピンクのアヤメが、相手のピンクに応戦する。
けど、今度はさっきみたいにいかなかった。
「ぎゃっ」
「ちょっと」
「んがっ」
相手のがつおいんでやんの。
みんな腕をつかまれたり、タックルされたりしている。
あたしも、抱きついてきた黒色をなんとか振りほどいたものの、
「んがっ」
顎にパンチくらって、あおのけに吹き飛ばされた。
けど、あれれ? ほぼほぼ痛くないぞ。
「バリア張ってあるから、やられることないから」
コブシの声もちょっと焦ってきた。
だってあたりは大乱闘。しつっこく襲いかかってくる銀髪軍団から、みんなどうにかこうにか逃げるだけで精一杯だ。
応接セットはひんまがり、テレビが倒れた。一人ふたり、奥の畳が敷き詰めてある広いスペースにまで乱入している。
「コブシくん、どうにかならないのか」
隣の古い蔵の地下でモニターを見守っている下川先生が唾を飛ばした。
ちなみに、わたしたちのようすは、わたしたちの視野と、アーマーのあちこちにあるカメラの映像を組み合わせて、計算して、見やすい状態の4面のモニターに再生されているのだった。
すっごいハイテク。
けど、コブシ、ちょっと焦ってきた。
「ダメだ、パワーが上がってない」
「出動って」
「聞いてないし」
あたしとスミレが思わず言い返す。
「詳しいことはあとで話すから」
先生が焦ってるのは分かるけど。
「けど、なにするの?」
「指示はぼくが出すから」
コンソールからコブシが入ってきた。
「あんたが?」
「教わったんだ、博士に」
「ハカセ?」
「だから、詳しいことはあとで話すから。ともかく、出動っ」
「そな、いきなり言われても」
「消防士じゃないんですから」
うまいっ、スミレッ。
「宇宙人に襲われてるんだぞ」
うちゅーじんって、あの、タコが突っ立てるみたいなヤツ? 気持ちわる。
「西淵のおじさん、誘拐されちゃうかも」
コブシの声が真剣だった。
「え?」
一瞬、そっちを見た。
「助けられるのはキミたちしかいないんだ」
「110番しました?」
「それはできないの」
「自衛隊に出動を要請するとか」
「そんな時間ないの」
「学校の許可とかは?」
「頼むよ。俺だっていきなりこんなことになるとは思ってなかったんだから」
下川先生の声が思い切りうわずって、
「きんきゅ~じたいなんだってう゛ぁ」
唾飛ばして叫んだ。
え?
わたしたちはまだ顔見合わせたまま。
その途端、装着したあーまーとやらが、きゅっと全身を包みこんできた。
「起動完了」
コブシがうれしそうに叫んでる。
「よし、場所は?」
「隣の、旧倉庫の、地下」
「隣の旧倉庫ぉ?」
先生のお目々がまん丸になってる。
「すぐそこじゃんか」
はい、すぐそこです。
「宇宙人は?」
「反応がないんです。システムを遮断してるんじゃないかな」
反応? システム? 遮断?
コブシ、どこで覚えたんだ、そんなコトバ。
「はやくしないとぉ~」
先生の声が震えてる。
「姉ちゃん、ぼくを信じて」
コブシめ、あんただから信じられないんだろ。
「だってぇ」
いくらなんだって訳わかんないよ。
言葉探してたら、コブシが先生を見て、先生の目がそれに答えて頷いた。
「遠隔操縦だ、コブシくん」
「はいっ」
コブシがコンソールをがちゃがちゃいじくる。
すると、あ、あれ? 装着したアーマーがあたしの体を勝手に動かし始めた。
「な、なにすんのっ、コブシッ」
「だいじょうぶ、危険はない・・ハズだから」
ハズって、どうよ。
「頼んだ。西淵のご主人を救えるのはキミたちしかいないんだ」
先生、完全にお見送りモード。
あたしを先頭に、アーマーに勝手に体動かされて、階段を上り始める。
「分かったわよ、行くから、そのエンカクなんとかはやめなさい」
「ん、もう」
スイッチが切れた途端に、ずっこけそうになった。
「あ、やっぱ階段上がるまで」
あはっ、楽っちゃ楽だわ。
*
どん、どた、どたどたどど~ん。
はい、こちら旧倉庫の地下です。
そこにあったバールとドライバーで、必死こいてドアノブ破壊して、ついにドアを開け、内部へと突進した銀髪男は、そこが階段とも知らずに、見事に下まで転落したのでありました。
ホントに宇宙人なわけ? このヒト。
でもって下には、打った腰をさすりながら斜め座りした西淵のおじさん。
その目の前に落下してきた銀髪男。
「いでっ」
やっぱり腰を押さえております。
では、地上どうぞぉ。
*
はい、こちら地上です。
蔵から出ると、GGCのパフォーマンスがつづいてた。
Wonderersはまだで、なんだっけ、プレミア・クラス? そのへんのチームがパフォーマンスしてる。
それでも、テンポのいい音楽とリズムのいい手拍子にぴったり合ったきびきびした動きはさすがだわ。
お客さんもみんな、背伸びしてステージを見ている。
おかげであーまー装着したわたしたちに気づくヒトもいなかったんだけどね。
さ、エンカクなんたら、切れたぞ。
自分の足で隣の旧倉庫の入り口まで来ると、ステージには目もくれずにやってくる四人組に出会った。
それもみんな銀髪で、サングラスしてて、モスグリーンのツナギ着てて、足元にごついブーツ履いてる。
感じよくないよね。
その時はまだ銀髪男のことなんか知らなかったあたしは、ちょっとびびった。
けど、先頭にいた背の高い銀髪男が、
「お先にどうぞ」
ドアマンみたいにお行儀よく手を差し出すもんだから、
「すいません」
軽く会釈して、先に中に入った。
見ると、地下に下りる階段に通じるドアが悲惨に破壊されている。
誰がやったんだ、乱暴な。
けど、やっぱ、なんか起きてるんだ。
「姉ちゃん、階段を下りて」
ヘルメットの中でコブシの声が響く。
「わぁ~ってるよ」
は~あ、先頭はやっぱあたしか。
溜め息まじりにとっとっと。地下へ向かって階段を下りる。
すると、
「ラルブレッセ・スルーパのムスターシ、どこ?」
「し、知らない」
声が聞こえてきた。
あとのほうが西淵のおじさんだ。
「おじさんっ」
声をかけながら、階段を下りきった。
そこは、かなり広い応接室みたいなとこで、ソファにテーブルと、あとカラオケ・セットとおっきなテレビがあって、奥には畳敷きのわりと広いスペースまである。
「だれものっ」
声にハッと見るとソファの裏で、西淵のおじさんが上で会ったのと似たような銀髪男にのしかかられているではないか。
「なにしてんの、あんた」
声をかけると、顔を上げてこっちを見た銀髪男が、あれっ? と目を見開いた。
「ものほん?」
なに言ってんの。
「姉ちゃん、西淵のおじさんを取り返して」
「え・・?」
「だいじょぶ。アーマーのパワーなら絶対に負けないから」
「わ、わかった」
見たとこ、武器とか刃物とか持ってないみたいだし、相手は一人、こっちは五人。
ま、なんとかなるでしょ。
「みんな、行くよ」
ったく、なんであたし、こんなとこでリーダーっぽいんだ。
ともかく、あたしがダッシュすると、すぐスミレがくっついてきた。
「やめなさいっ」
両側から銀髪男の腕をつかんで、思いっきしひっぺがす。
「ぎぇっ」
銀髪男の体が、悲鳴とともに壁際まで吹っ飛んでいった。
その間にカズラとミズキが、西淵のおじさんを助け起こしてる。
ようっしゃ。
どや顔で振り向くと、アヤメが困った顔して後ろを指さしている。
そこには、上で会った銀髪男四人組が立っていたのだった。
「ぼうがいは、いじょ~」
へたりこんだ最初の銀髪男が叫ぶと、なんと四人組、あたしらに襲いかかってくるではないか。
「やめてっ」
「なにすんのっ」
襲われたアヤメやミズキが、手を振り回したり、体をよじったりした。
すると・・・。
「うわっ」「ぎゃっ」
襲いかかった銀髪男どもが、つぎつぎと吹っ飛ばされているではないか。
「ありゃ」
「あたしら」
「つおい」
あたしも含めて、みんなお目々まん丸。
「ねっ、アーマーのパワーを信じて」
ヘルメットにコブシのうれしそうな声が響く。
「なにゆ、えにこ、こに・・・」
最初にいた銀髪男が驚きの目でこっちを見ている。
「シュバリアンが・・・」
ん? しゅばりあん?
こしあんにつぶあんなら知ってるケド、なんじゃそれ。
けど、銀髪男は一瞬で我に返ると、叫んだ。
「マーマールイスタで対抗する。ふかんぜんへ、んたいっ!」
不完全変態って、あんたら昆虫か。
だがしかし、次の瞬間、目の前で起こった出来事は、マジCGかアニメを見ているみたいだった。
ツナギみたいな服とブーツが、ぴか~んと光ったかと思うと、あたしたちのと同じようなあーまーに変態してゆくのだ。
それも、装着してるわたしたちのよか、なんつうかシームレスで、もっとハイテク感があって、言いたくないケド、カッコイイ。
さらに、頭の銀髪がぶよ~んと光ると、ぬあんと、銀・黒・白・青・ピンクの五色のヘルメットに変態したではないか。
同時に、ヘルメットと同じ色が、鎖骨のあたりに差し色となって輝く。
いよいよ戦隊モノかよ。
けど、見た目ちょっとい~感じなのは確か。
「相手もパワー上げた」
ヘルメットにコブシの声。
「うん」
んなもん見りゃわかるわい。
「けど、こっちのがパワーは上だから」
そう言ったのと、
「はいじょは、いじょ」
銀色に変身した先にいた銀髪男がこっち指さして叫ぶのがいっしょだった。
リーダーなのか、こいつが。
ともかく、残りの黒・白・青・ピンクが向かってくる。
ピンクだけかぶってんでやんの。
当然、むっとなったピンクのアヤメが、相手のピンクに応戦する。
けど、今度はさっきみたいにいかなかった。
「ぎゃっ」
「ちょっと」
「んがっ」
相手のがつおいんでやんの。
みんな腕をつかまれたり、タックルされたりしている。
あたしも、抱きついてきた黒色をなんとか振りほどいたものの、
「んがっ」
顎にパンチくらって、あおのけに吹き飛ばされた。
けど、あれれ? ほぼほぼ痛くないぞ。
「バリア張ってあるから、やられることないから」
コブシの声もちょっと焦ってきた。
だってあたりは大乱闘。しつっこく襲いかかってくる銀髪軍団から、みんなどうにかこうにか逃げるだけで精一杯だ。
応接セットはひんまがり、テレビが倒れた。一人ふたり、奥の畳が敷き詰めてある広いスペースにまで乱入している。
「コブシくん、どうにかならないのか」
隣の古い蔵の地下でモニターを見守っている下川先生が唾を飛ばした。
ちなみに、わたしたちのようすは、わたしたちの視野と、アーマーのあちこちにあるカメラの映像を組み合わせて、計算して、見やすい状態の4面のモニターに再生されているのだった。
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けど、コブシ、ちょっと焦ってきた。
「ダメだ、パワーが上がってない」
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