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第4話
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リリカさんとデート(多分俺だけが思ってる)の約束をした次の日、いつも通り俺は硬い床で目が覚めた。
いつかベッドとかで寝てみたいな。
毎日思ってる気がするけど。
「ん~、起きるかぁ」
軽く伸びをして、俺は起き上がった。
正直、明日が楽しみすぎて、今日は何もする気が起きないけど、そういう訳にもいかないしな。
「……デート、ふふっ」
自分のことながらかなり気持ち悪いけど、デートなんて……それもあんな綺麗な人とデートなんて人生で初めてだから、楽しみにしすぎてちょっと気持ち悪い笑みが漏れ出てしまうことくらい、仕方の無いことだろう。
「………………デートって、何?」
扉に手を掛けようとしたところで、聞き馴染みのある声……のはずなのに、いつもより冷たく、そして今日ここにいるはずのない存在の声が聞こえてきた。
「ッ……」
後ろを振り向く。
すると、そこには予想通り……ではあるけど、やっぱりいるはずの無い存在、俺の妹であるリーヴァが居た。
……全く気配を感じなかった。……一体いつから居たんだ? ……じゃなくて! 今はなんでリーヴァがここにいるのかを聞かないと。
ここは俺の部屋……なんてのは正直別にいい。
ほとんど何も無い部屋でほぼ寝て起きるだけの場所だからな。
そんなことよりも、聞かなくちゃならないのはまだ一週間が経ってない……どころか、リーヴァは昨日来たばかりなのになんでここにいるんだって話だ。
……もしかして、何かあったのか?
リーヴァは強いとはいえ、年齢的にはまだ12歳だ。もしかしたら、精神的な何かがあったのかもしれない。
手懐けようとしている存在とはいえ、リーヴァは俺の大事な妹だ。
何かがあったのなら、少しでも何か力になってあげたい。……まぁ、手懐ける目的が全く無いとは言わないけどな。
「り、リーヴァ、なんでいるんだ? 何か──」
「……シフル。2度も言わせないで。……デートって、何?」
リーヴァは顔色を一切変えることなく、そう聞いてくる。
そ、そういえば、最初にそんなことを聞いてきてたな。……俺のあの浮かれすぎたが故の気持ち悪く漏れ出てしまった笑みを聞いてたのか。
……めっちゃ恥ずかしいんだけど。
「……なんで、顔を赤くする」
「な、なんでもないよ。その、デートのことは聞かなかったことにしてくれ」
ただでさえ恥ずかしい場面を見られてしまっているのに、その上で妹に初デートのことを話すなんて……恥ずかしすぎて死んじまうよ。
……まぁ、デートだと思ってるのは──考えないようにしようか。
「…………」
なんか、リーヴァが不満そうな顔をしている気がする。……気のせいかもだけどさ。
「そ、それより、リーヴァはなんでここに居るんだよ」
「……嫌なの? 昨日、ずっと一緒に居たいって言ってた癖に、嫌なの? 女? 女が出来たから? …………浮──」
「ち、違うよ。俺がリーヴァと居るのが嫌なわけ無いだろ? 昨日言ったことに嘘なんて無いよ」
昨日は全くそんな様子なんて無かったけど、もしかしたら手懐けることに成功してきているのか、どんどんと怖い雰囲気を纏ってきながら言葉を発してくるリーヴァの言葉を遮りながら、俺は慌ててそう言った。
「……なら、なんでそんなこと聞くの」
「い、いや、だって、いつもは一週間に一度だったしさ」
「……シフルが私ともっと一緒に居たいって言ったんでしょ。そもそも、私は一週間後に来るなんて言ってない」
それは、そう……だけど──
「だから、家も、用意した」
……ん? い、家?
聞き間違いか?
「……荷物なら運んであげるから、早く、準備して。──気も、今回の一度だけなら許してあげるから」
ダメだ。リーヴァが何かを言ってるが、全然頭に入ってこない。
家ってなんだ?
つか、準備とか言ってたか?
……ダメだ。本当に訳が分からない。
いつかベッドとかで寝てみたいな。
毎日思ってる気がするけど。
「ん~、起きるかぁ」
軽く伸びをして、俺は起き上がった。
正直、明日が楽しみすぎて、今日は何もする気が起きないけど、そういう訳にもいかないしな。
「……デート、ふふっ」
自分のことながらかなり気持ち悪いけど、デートなんて……それもあんな綺麗な人とデートなんて人生で初めてだから、楽しみにしすぎてちょっと気持ち悪い笑みが漏れ出てしまうことくらい、仕方の無いことだろう。
「………………デートって、何?」
扉に手を掛けようとしたところで、聞き馴染みのある声……のはずなのに、いつもより冷たく、そして今日ここにいるはずのない存在の声が聞こえてきた。
「ッ……」
後ろを振り向く。
すると、そこには予想通り……ではあるけど、やっぱりいるはずの無い存在、俺の妹であるリーヴァが居た。
……全く気配を感じなかった。……一体いつから居たんだ? ……じゃなくて! 今はなんでリーヴァがここにいるのかを聞かないと。
ここは俺の部屋……なんてのは正直別にいい。
ほとんど何も無い部屋でほぼ寝て起きるだけの場所だからな。
そんなことよりも、聞かなくちゃならないのはまだ一週間が経ってない……どころか、リーヴァは昨日来たばかりなのになんでここにいるんだって話だ。
……もしかして、何かあったのか?
リーヴァは強いとはいえ、年齢的にはまだ12歳だ。もしかしたら、精神的な何かがあったのかもしれない。
手懐けようとしている存在とはいえ、リーヴァは俺の大事な妹だ。
何かがあったのなら、少しでも何か力になってあげたい。……まぁ、手懐ける目的が全く無いとは言わないけどな。
「り、リーヴァ、なんでいるんだ? 何か──」
「……シフル。2度も言わせないで。……デートって、何?」
リーヴァは顔色を一切変えることなく、そう聞いてくる。
そ、そういえば、最初にそんなことを聞いてきてたな。……俺のあの浮かれすぎたが故の気持ち悪く漏れ出てしまった笑みを聞いてたのか。
……めっちゃ恥ずかしいんだけど。
「……なんで、顔を赤くする」
「な、なんでもないよ。その、デートのことは聞かなかったことにしてくれ」
ただでさえ恥ずかしい場面を見られてしまっているのに、その上で妹に初デートのことを話すなんて……恥ずかしすぎて死んじまうよ。
……まぁ、デートだと思ってるのは──考えないようにしようか。
「…………」
なんか、リーヴァが不満そうな顔をしている気がする。……気のせいかもだけどさ。
「そ、それより、リーヴァはなんでここに居るんだよ」
「……嫌なの? 昨日、ずっと一緒に居たいって言ってた癖に、嫌なの? 女? 女が出来たから? …………浮──」
「ち、違うよ。俺がリーヴァと居るのが嫌なわけ無いだろ? 昨日言ったことに嘘なんて無いよ」
昨日は全くそんな様子なんて無かったけど、もしかしたら手懐けることに成功してきているのか、どんどんと怖い雰囲気を纏ってきながら言葉を発してくるリーヴァの言葉を遮りながら、俺は慌ててそう言った。
「……なら、なんでそんなこと聞くの」
「い、いや、だって、いつもは一週間に一度だったしさ」
「……シフルが私ともっと一緒に居たいって言ったんでしょ。そもそも、私は一週間後に来るなんて言ってない」
それは、そう……だけど──
「だから、家も、用意した」
……ん? い、家?
聞き間違いか?
「……荷物なら運んであげるから、早く、準備して。──気も、今回の一度だけなら許してあげるから」
ダメだ。リーヴァが何かを言ってるが、全然頭に入ってこない。
家ってなんだ?
つか、準備とか言ってたか?
……ダメだ。本当に訳が分からない。
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