闇の深そうな話

君である必要は無い

 僕は昔、女子高生と付き合っていた。
好きだったからではなくて、一回やったら懐いたから。
正直、出会った時はめちゃくちゃやばい女子高生だなって思ったんだ。
「Twitterやってる？ 名前教えて」
そう言ったら、なんて帰ってきたと思う？
「焼死体、あ、今は水死体か変死体かもしれないです」
真剣な顔して言ってきたから、関わったらダメなやつだとは思ったけど。
女子高生で、バイト帰りに路上ライブ見に来てるあたり、ちょっと誘ったらその気になりそうだなって。
いや、ほかの女の子は女子高生でもメイクバチバチにしてたり、1人じゃなくて誰か友達と来るから。
この子は、本当にひとりで、友達もいなさそうだし、化粧してないから、いけるなって、思ったんだよね。

 確か、知り合ってすぐ、電話して仲を深めたんだよ。
やれるくらいの仲にはすぐなれて。
マジで顔が可愛いわけじゃないし、胸がでかい訳でもない。
単に、俺の言うこと聞きそうだったから。
誕生日近いって聞いたからプレゼント買ったりしたさ。
お揃いのパーカー。
嬉しそうだったよ、親に誕生日プレゼントをあんまり貰わないとか言ってたし。


 そんなに高くないパーカーでも喜んでくれたから、そのお返しとして、やらせてもらった。
ただそれだけの事だ。
馬鹿なこいつが悪い。
馬鹿だから、簡単にやれるんだ。



 私は許さない。
私の心にいつまでもいるお前の影のせいで、誕生日付近は酷く混乱状態に陥るんだ。