闇の深そうな話

関塚衣旅葉

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病んでる理由が分からない時

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 何故病んでるのかわからない時って合って。
他者にわけもわからず攻撃してしまう。
なぜ病んでるのか分かれば、落ち着かせる方法だってある。
だが、どうしたら落ち着くのかわからない。
マジでわからない。 
気分は悪いしきもちわるい。
しかし熱もないし、喉も痛くない、鼻水すら出ない。
単純に病んでる。
心が病んでるのだ。
そんな時に思い出すのは、人間椅子だ。
ああ、可能ならば僕も椅子になりたい。
君の温もりを全身で感じられるのならばそれがいいさ。
それが無理なら、君の血肉になりたい。
それもダメだと言うなら、君のトラウマになりたい。
君が二度と次に進めぬように。
君がほかの人を見なくて済むように。
失敗さえしなければ1発で行けるから。
さあ、撃ってみてよ。
パァンと音がするかと思ったが、そんな音はしなくて、その部屋中に響いていたのは、ドサッて音だけだった。
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