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昔話
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結構昔の事だからこれが夢なのか、現実だったのか。
それは分からないけれど。
思い出したから書いてみるのだ。
まだ小さかった頃。
今もそうなのだけど、自分の思ってることを上手く言葉に出来なかったのだ。
多分テレビでなんかのドラマでも見た時に、大切な人が死んでしまうシーンかなにか見たのだろう。
もしも誰か身近な人が死んだら。
恐怖心を煽られたのだろうか。
頭の中が真っ赤に染った。
怖い、苦しい、息ができない、嫌だ、誰も死んだら嫌だ。
その時は誰かの死について考えて不安になっただけで済んだ。
その後、ある程度時間が経ってからだろうか。
やはり幼い私は何らかの理由で死にたくなった。
それは一番最初の自殺願望。
間違ってなければ、愛されていないと確信してしまったから。
いつも母は帰りの遅い父を心配していた。
仕事をして大変なのはわかるけれど、連絡くらいして。
何度も怒鳴っていたのが印象に残っている。
昼間はご飯を食べたら寝室で寝ていることが多くて、私はひとりでリビングを遊び場として使っていた。
なのでひとり遊びが上手になり、お人形遊びをよくしていた。
あとは、見えない友達、と言うか、幽霊が見えるつもりで何も無いところに話しかけたりぬいぐるみたちに話しかけた。
一人っ子だから、そうやって過ごしていないと言葉を忘れそうになるのだ。
本当は、母と一緒に遊びたかった。
おままごとがしたかった。
でも、寝ている母を起こしてまで遊ぶのは違うよなと思って。
毎日寂しかったのだろう。
帰ってこない父よりも私を気にして欲しかった。
多分その気持ちが私が余計な行動をする原因となった。
ある時、今は亡きブラウン管の乗ってるテレビ台の扉を壊した。
ガラス製の扉だったので壊したと言うよりは、割った。
どうやって割ったのか思い出せないけど粉々にした。
その粉々にした破片を手に取り、いつかテレビで見た気がするリストカットを真似してみた。
上手く切れなくて何度も手首に破片を擦りつけていると、寝ていたはずの母が目の前に現れて怒鳴った。
なんて言われたか覚えてないけれど、私は嬉しかったのだ。
こうやったら心配してくれるんだってわかったから。
手首にはうっすら血が滲んだだけだった。
痛かった。
思ってたよりも痛くて、なんで手に持ってるこんなに小さな物が私の体を傷つけることが出来るのか不思議だなって思っていた。
まあそりゃ、そんだけ尖ってたら傷くらいできますよ。
ほんとに。
その出来事があったあとからだろう。
わたしは、自傷行為を覚えてしまった。
そうすることでしか、人に心配して貰えないと、思ってしまった。
それは分からないけれど。
思い出したから書いてみるのだ。
まだ小さかった頃。
今もそうなのだけど、自分の思ってることを上手く言葉に出来なかったのだ。
多分テレビでなんかのドラマでも見た時に、大切な人が死んでしまうシーンかなにか見たのだろう。
もしも誰か身近な人が死んだら。
恐怖心を煽られたのだろうか。
頭の中が真っ赤に染った。
怖い、苦しい、息ができない、嫌だ、誰も死んだら嫌だ。
その時は誰かの死について考えて不安になっただけで済んだ。
その後、ある程度時間が経ってからだろうか。
やはり幼い私は何らかの理由で死にたくなった。
それは一番最初の自殺願望。
間違ってなければ、愛されていないと確信してしまったから。
いつも母は帰りの遅い父を心配していた。
仕事をして大変なのはわかるけれど、連絡くらいして。
何度も怒鳴っていたのが印象に残っている。
昼間はご飯を食べたら寝室で寝ていることが多くて、私はひとりでリビングを遊び場として使っていた。
なのでひとり遊びが上手になり、お人形遊びをよくしていた。
あとは、見えない友達、と言うか、幽霊が見えるつもりで何も無いところに話しかけたりぬいぐるみたちに話しかけた。
一人っ子だから、そうやって過ごしていないと言葉を忘れそうになるのだ。
本当は、母と一緒に遊びたかった。
おままごとがしたかった。
でも、寝ている母を起こしてまで遊ぶのは違うよなと思って。
毎日寂しかったのだろう。
帰ってこない父よりも私を気にして欲しかった。
多分その気持ちが私が余計な行動をする原因となった。
ある時、今は亡きブラウン管の乗ってるテレビ台の扉を壊した。
ガラス製の扉だったので壊したと言うよりは、割った。
どうやって割ったのか思い出せないけど粉々にした。
その粉々にした破片を手に取り、いつかテレビで見た気がするリストカットを真似してみた。
上手く切れなくて何度も手首に破片を擦りつけていると、寝ていたはずの母が目の前に現れて怒鳴った。
なんて言われたか覚えてないけれど、私は嬉しかったのだ。
こうやったら心配してくれるんだってわかったから。
手首にはうっすら血が滲んだだけだった。
痛かった。
思ってたよりも痛くて、なんで手に持ってるこんなに小さな物が私の体を傷つけることが出来るのか不思議だなって思っていた。
まあそりゃ、そんだけ尖ってたら傷くらいできますよ。
ほんとに。
その出来事があったあとからだろう。
わたしは、自傷行為を覚えてしまった。
そうすることでしか、人に心配して貰えないと、思ってしまった。
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