104 / 144
南の国編
幕間 デリック、拾われる④
しおりを挟む
そんなわけでデリックは、一家が帰国するのに同行してトゥイリアース王国へ行く事になったのだった。
その道中の船の上で、デリックの目の前にぺらりと一枚の紙が差し出される。その内容に目を丸くしていると、アルベルトは素っ気なく「覚えておけ」と一言。
「これ、いいのか?」
紙はデリックの戸籍表、それに載せる情報が書かれていた。だが、そこにはあるはずのものがない。それを問えば、アルベルトはつまらなそうに吐き捨てた。
「戸籍のことか? 犯罪歴のことか? そんなものどうにでもなる」
「お、おお……」
さして問題ではないと言わんばかりの態度にデリックは絶句する。
牢から出された後、執事のベンジャミンから色々聞かされていた。アルベルトの扱いについての注意が主だったが、聞いただけではいまいちピンと来なかったものの片鱗に触れたのだ。
(ひょっとしてやべえ家か、これ?)
そんなデリックの直感は間も無く肯定される。このヴァーミリオン家というのは、あまりにリリアンを中心にし過ぎていたのだ。
物事の基準はリリアンで、リリアンの意思を通すのが最優先。その為に全力を尽くすのがアルベルトという人物で、無理矢理とも思える要求を発しては即行動に移し確実に実行させた。
それはデリックを牢から出したことからも分かる。行動力が異常に高く、実行力も半端なものではなかった。そうと決めたら確実に貫き通す、その為の労力は惜しまない。金に糸目は付けず、必要とあれば権力も立場も(何なら顔面も)使っていた。
残念な事に、異常なのはアルベルトだけではなかった。
デリックは領地に到着後は、能力を確かめるという名目で様々な訓練を受けた。訓練とは言うものの、実際には合格試験みたいなものだ。デリックをリリアンの傍に置いていいものかどうか、それを判断された。
まず最初に立ちはだかったのは侍女・メイド軍団である。彼女らは当然リリアンに心酔しており、彼女の為に身を粉にするのを厭わない。筆頭の侍女だというシルヴィアは特にそれが顕著で、リリアンに対して少しでも不遜な態度だと判断されると、容赦なくナイフを向けられた。貴族の礼儀作法というのに疎いデリックはなかなか苦戦を強いられる。廊下ですれ違うだけでナイフが飛んでくるので、デリックの瞬発力とマナーはそれなりに鍛えられた。
ナイフの飛んでくる回数が減った頃、ボーマンとの戦闘訓練が開始された。デリックの役割はどうやら護衛らしく、守る為の技術はボーマンに教え込まれたと言っていい。
ボーマンは寡黙な男なのだが、この男、喋らないだけで熱量は他の者と同じだった。手合わせは毎回過酷で、何本も訓練用の剣を壊す羽目になった。
そんな彼は身軽なデリックが護衛となったのを歓迎していた。どうしてなのかと聞くと、静かに「機動力があるからだ」と答えた。
「自分は、走るのが不得手だ。何かあったら、お前がお嬢様をお連れしろ。その時間は、自分が稼ぐ」
「……おう、分かった」
つまりボーマンが囮になるので、その隙に逃げろ、という事らしい。
(やべえ連中の集まりか。俺はそうはなんねーぞ)
そう決意を固めるデリックだったが、この時すでに感覚が狂っていたのかもしれない。そもそもそんな場所、逃げ出してしまえばいいのだ。なのにデリックは一度でもそれを考えた事がなかった。
もっとも、もし本当に逃げ出そうものなら、熱意の高い人達が許さないだろう。考えつかなかったというのはある意味で幸運だった。
最後にベンジャミンとレイナードが訓練に参加し、合格を出したことで、デリックは正式にヴァーミリオン家お抱えの騎士となったのだ。
ただ、レイナードの方はまだデリックを完全に信用してはいないようだった。元が犯罪者なので仕方がないが、まだ十代前半のレイナードでは、いくら魔法が使えたとしても年上のデリックには敵わない。不信なのに自分では追い出せず、かと言ってベンジャミン達が認めたのなら賛同する他ないとあっては不満に思うだろう。
だが、これまで何人もの悪ガキを見てきたデリックに言わせれば、レイナードは相当な腕前と言える。あと数年で確実にデリックを抜くだろう。それまで辛抱して頂きたい。
そんなレイナードは、この集団では唯一まともに見えた。だが、程度に違いはあるものの、方向性はまるっきり父親と一緒だった。本人はただ妹想いな兄のつもりなのがまた厄介で、一般的な水準からすると遥か高みにいる。ある時さり気なく指摘したのだが、全く通じなかった。
「坊ちゃん、あんまリリアン様に構わない方が。リリアン様だって一人がいい時もあるでしょうから」
「父上ほどじゃないだろう?」
「いや、あれを比較対象にしちゃまずいっすわ」
「どうして」
「どう……うーん」
デリックは悩むふりで濁したが、この時はっきりと「ありゃあ異常だからです」と言うべきだったかもしれない。けれども、それがアルベルトの耳に入ったら身が危ないかもと思うと、何も言えなかった。
そうしてなんだかんだで出勤初日を迎えたデリックは、言い渡された任務に目を丸くする。
「お前の仕事はリリアンの護衛だ」
「は? 冗談だろ?」
「冗談でこんな指示を出すわけがないだろう」
そう言うアルベルトの表情は真剣そのもの。傍らのリリアンを見下ろしているところは子煩悩な親が我が子を心配している姿そのものだが、それだけでないのをデリックは知っている。このアルベルトという人が過剰なだけで済ませるはずがないのだ。
「今後あのような事態が起こらないとも限らない。そうなった場合に貴様はリリアンを守れ。それ以外のものは気にしなくていい」
「それは……あー、旦那様と坊ちゃんもで?」
「そうだ、そう言っているだろうが」
「お、あ、はい」
凄まれて、デリックは言葉を失った。
(マジだわ、これ)
アルベルトも、その後ろにいるベンジャミンも、いつもの様子と変わらない。どころか、どこかピリッとした空気を纏っている。その様子には覚えがあった。僅かな間だが、領地に到着するまでにデリックは何度か同じ空気を感じた事があったのだ。それは船の上でリリアンがぽつりと呟いた「オレンジ美味しかったわ。毎日でもたべたいくらい」という言葉に「そうか、じゃあ毎日食べられるようにしよう」とアルベルトが返した時だ。それまでのにやけた顔が一変して引き締まり何かを思案していた。港に着くなり何やら手配を始めていたのだが、翌日から本当に毎朝新鮮なオレンジが食卓に並ぶようになっていた。その手筈を整える時と今と、アルベルトの様子はまったく同じだったのだ。
「何があってもリリアンが最優先だ。危険があるのならリリアンだけ抱えて逃げろ。いいな」
「了解しました」
内心頬を引き攣らせる思いで答えれば、幼い主人も一言添えてくれた。
「よろしくお願いしますね」
「……っす」
どう接すればいいか分からず、リリアンへは軽く頭を下げるだけになってしまったデリック。リリアンは気にしていないようだったがアルベルトはそうではなかったらしく、すぐに叱責された。ただ、その内容が「リリアンの言葉には全身全霊をもって答えんか!!」というものだったので、今後がちょっと不安になる。
(絶対、こうはならねえ)
デリックはそう誓った。
◆◆◆
「終わったようですね。早く行きますよ」
「……へい」
思い出に意識を飛ばしていたデリックは、ベンジャミンの声ではっとする。
そういえば自分は、かつてそんな風に思っていた。いくらリリアンに命を拾われたからと言って、あんな狂人じみた真似はごめんだと思っていたのだ。
だが、デリックは気付いていない。リリアンのために街一つ変えるのだと言われて、「あー、じゃあまず情報探んなきゃっすね」と当然のように返した自分の意識が変わっていることに。
デリックは、状態を整えるのは必要な処置だと思っている。ただ、その手段がマフィア根絶、というのはやり過ぎだと考えていた。精々マフィアが手出ししないように脅せばいいと思っていたのだ。
そもそも安全に街歩きをする為には、街から犯罪者を追い出す必要はない。普通に警護を増やすとかその程度でいい。なのに、デリックにはもうそれが思いつかない。
それは護衛として付き従う間に、懸命に筆頭公爵家の令嬢として相応しく在ろうとするリリアンに感銘を受けたからだった。いつからか変わってしまった意識によって、ちゃんとリリアンが安全なようにしようと思っているうちアルベルトの指示に疑問を抱かなくなり、リリアンに神性を見出してその姿を手元の木材(主に薪)に彫るようになった。
もしアルベルトがそうなった理由を知れば、「リリアンの神聖さに感化されるのは当然の事だ、何もおかしなものではない」などと言い切っただろう。
「やっぱやべえわ、あの人」
ボコボコになったマフィアの連中を念入りに躾けるアルベルトの姿にデリックはそう呟くが、自身がすっかり毒されているのには気付かないのだった。
その道中の船の上で、デリックの目の前にぺらりと一枚の紙が差し出される。その内容に目を丸くしていると、アルベルトは素っ気なく「覚えておけ」と一言。
「これ、いいのか?」
紙はデリックの戸籍表、それに載せる情報が書かれていた。だが、そこにはあるはずのものがない。それを問えば、アルベルトはつまらなそうに吐き捨てた。
「戸籍のことか? 犯罪歴のことか? そんなものどうにでもなる」
「お、おお……」
さして問題ではないと言わんばかりの態度にデリックは絶句する。
牢から出された後、執事のベンジャミンから色々聞かされていた。アルベルトの扱いについての注意が主だったが、聞いただけではいまいちピンと来なかったものの片鱗に触れたのだ。
(ひょっとしてやべえ家か、これ?)
そんなデリックの直感は間も無く肯定される。このヴァーミリオン家というのは、あまりにリリアンを中心にし過ぎていたのだ。
物事の基準はリリアンで、リリアンの意思を通すのが最優先。その為に全力を尽くすのがアルベルトという人物で、無理矢理とも思える要求を発しては即行動に移し確実に実行させた。
それはデリックを牢から出したことからも分かる。行動力が異常に高く、実行力も半端なものではなかった。そうと決めたら確実に貫き通す、その為の労力は惜しまない。金に糸目は付けず、必要とあれば権力も立場も(何なら顔面も)使っていた。
残念な事に、異常なのはアルベルトだけではなかった。
デリックは領地に到着後は、能力を確かめるという名目で様々な訓練を受けた。訓練とは言うものの、実際には合格試験みたいなものだ。デリックをリリアンの傍に置いていいものかどうか、それを判断された。
まず最初に立ちはだかったのは侍女・メイド軍団である。彼女らは当然リリアンに心酔しており、彼女の為に身を粉にするのを厭わない。筆頭の侍女だというシルヴィアは特にそれが顕著で、リリアンに対して少しでも不遜な態度だと判断されると、容赦なくナイフを向けられた。貴族の礼儀作法というのに疎いデリックはなかなか苦戦を強いられる。廊下ですれ違うだけでナイフが飛んでくるので、デリックの瞬発力とマナーはそれなりに鍛えられた。
ナイフの飛んでくる回数が減った頃、ボーマンとの戦闘訓練が開始された。デリックの役割はどうやら護衛らしく、守る為の技術はボーマンに教え込まれたと言っていい。
ボーマンは寡黙な男なのだが、この男、喋らないだけで熱量は他の者と同じだった。手合わせは毎回過酷で、何本も訓練用の剣を壊す羽目になった。
そんな彼は身軽なデリックが護衛となったのを歓迎していた。どうしてなのかと聞くと、静かに「機動力があるからだ」と答えた。
「自分は、走るのが不得手だ。何かあったら、お前がお嬢様をお連れしろ。その時間は、自分が稼ぐ」
「……おう、分かった」
つまりボーマンが囮になるので、その隙に逃げろ、という事らしい。
(やべえ連中の集まりか。俺はそうはなんねーぞ)
そう決意を固めるデリックだったが、この時すでに感覚が狂っていたのかもしれない。そもそもそんな場所、逃げ出してしまえばいいのだ。なのにデリックは一度でもそれを考えた事がなかった。
もっとも、もし本当に逃げ出そうものなら、熱意の高い人達が許さないだろう。考えつかなかったというのはある意味で幸運だった。
最後にベンジャミンとレイナードが訓練に参加し、合格を出したことで、デリックは正式にヴァーミリオン家お抱えの騎士となったのだ。
ただ、レイナードの方はまだデリックを完全に信用してはいないようだった。元が犯罪者なので仕方がないが、まだ十代前半のレイナードでは、いくら魔法が使えたとしても年上のデリックには敵わない。不信なのに自分では追い出せず、かと言ってベンジャミン達が認めたのなら賛同する他ないとあっては不満に思うだろう。
だが、これまで何人もの悪ガキを見てきたデリックに言わせれば、レイナードは相当な腕前と言える。あと数年で確実にデリックを抜くだろう。それまで辛抱して頂きたい。
そんなレイナードは、この集団では唯一まともに見えた。だが、程度に違いはあるものの、方向性はまるっきり父親と一緒だった。本人はただ妹想いな兄のつもりなのがまた厄介で、一般的な水準からすると遥か高みにいる。ある時さり気なく指摘したのだが、全く通じなかった。
「坊ちゃん、あんまリリアン様に構わない方が。リリアン様だって一人がいい時もあるでしょうから」
「父上ほどじゃないだろう?」
「いや、あれを比較対象にしちゃまずいっすわ」
「どうして」
「どう……うーん」
デリックは悩むふりで濁したが、この時はっきりと「ありゃあ異常だからです」と言うべきだったかもしれない。けれども、それがアルベルトの耳に入ったら身が危ないかもと思うと、何も言えなかった。
そうしてなんだかんだで出勤初日を迎えたデリックは、言い渡された任務に目を丸くする。
「お前の仕事はリリアンの護衛だ」
「は? 冗談だろ?」
「冗談でこんな指示を出すわけがないだろう」
そう言うアルベルトの表情は真剣そのもの。傍らのリリアンを見下ろしているところは子煩悩な親が我が子を心配している姿そのものだが、それだけでないのをデリックは知っている。このアルベルトという人が過剰なだけで済ませるはずがないのだ。
「今後あのような事態が起こらないとも限らない。そうなった場合に貴様はリリアンを守れ。それ以外のものは気にしなくていい」
「それは……あー、旦那様と坊ちゃんもで?」
「そうだ、そう言っているだろうが」
「お、あ、はい」
凄まれて、デリックは言葉を失った。
(マジだわ、これ)
アルベルトも、その後ろにいるベンジャミンも、いつもの様子と変わらない。どころか、どこかピリッとした空気を纏っている。その様子には覚えがあった。僅かな間だが、領地に到着するまでにデリックは何度か同じ空気を感じた事があったのだ。それは船の上でリリアンがぽつりと呟いた「オレンジ美味しかったわ。毎日でもたべたいくらい」という言葉に「そうか、じゃあ毎日食べられるようにしよう」とアルベルトが返した時だ。それまでのにやけた顔が一変して引き締まり何かを思案していた。港に着くなり何やら手配を始めていたのだが、翌日から本当に毎朝新鮮なオレンジが食卓に並ぶようになっていた。その手筈を整える時と今と、アルベルトの様子はまったく同じだったのだ。
「何があってもリリアンが最優先だ。危険があるのならリリアンだけ抱えて逃げろ。いいな」
「了解しました」
内心頬を引き攣らせる思いで答えれば、幼い主人も一言添えてくれた。
「よろしくお願いしますね」
「……っす」
どう接すればいいか分からず、リリアンへは軽く頭を下げるだけになってしまったデリック。リリアンは気にしていないようだったがアルベルトはそうではなかったらしく、すぐに叱責された。ただ、その内容が「リリアンの言葉には全身全霊をもって答えんか!!」というものだったので、今後がちょっと不安になる。
(絶対、こうはならねえ)
デリックはそう誓った。
◆◆◆
「終わったようですね。早く行きますよ」
「……へい」
思い出に意識を飛ばしていたデリックは、ベンジャミンの声ではっとする。
そういえば自分は、かつてそんな風に思っていた。いくらリリアンに命を拾われたからと言って、あんな狂人じみた真似はごめんだと思っていたのだ。
だが、デリックは気付いていない。リリアンのために街一つ変えるのだと言われて、「あー、じゃあまず情報探んなきゃっすね」と当然のように返した自分の意識が変わっていることに。
デリックは、状態を整えるのは必要な処置だと思っている。ただ、その手段がマフィア根絶、というのはやり過ぎだと考えていた。精々マフィアが手出ししないように脅せばいいと思っていたのだ。
そもそも安全に街歩きをする為には、街から犯罪者を追い出す必要はない。普通に警護を増やすとかその程度でいい。なのに、デリックにはもうそれが思いつかない。
それは護衛として付き従う間に、懸命に筆頭公爵家の令嬢として相応しく在ろうとするリリアンに感銘を受けたからだった。いつからか変わってしまった意識によって、ちゃんとリリアンが安全なようにしようと思っているうちアルベルトの指示に疑問を抱かなくなり、リリアンに神性を見出してその姿を手元の木材(主に薪)に彫るようになった。
もしアルベルトがそうなった理由を知れば、「リリアンの神聖さに感化されるのは当然の事だ、何もおかしなものではない」などと言い切っただろう。
「やっぱやべえわ、あの人」
ボコボコになったマフィアの連中を念入りに躾けるアルベルトの姿にデリックはそう呟くが、自身がすっかり毒されているのには気付かないのだった。
109
あなたにおすすめの小説
【本編完結】転生令嬢は自覚なしに無双する
ベル
ファンタジー
ふと目を開けると、私は7歳くらいの女の子の姿になっていた。
きらびやかな装飾が施された部屋に、ふかふかのベット。忠実な使用人に溺愛する両親と兄。
私は戸惑いながら鏡に映る顔に驚愕することになる。
この顔って、マルスティア伯爵令嬢の幼少期じゃない?
私さっきまで確か映画館にいたはずなんだけど、どうして見ていた映画の中の脇役になってしまっているの?!
映画化された漫画の物語の中に転生してしまった女の子が、実はとてつもない魔力を隠し持った裏ボスキャラであることを自覚しないまま、どんどん怪物を倒して無双していくお話。
設定はゆるいです
公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
谷 優
恋愛
公爵家の末娘として生まれた幼いティアナ。
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。
ただ、愛されたいと願った。
そんな中、夢の中の本を読むと自分の正体が明らかに。
◆恋愛要素は前半はありませんが、後半になるにつれて発展していきますのでご了承ください。
無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……
タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。
転生したので、今世こそは楽しく生きます!~大好きな家族に囲まれて第2の人生を謳歌する~
結笑-yue-
ファンタジー
『可愛いわね』
『小さいな』
『…やっと…逢えた』
『我らの愛しい姫。パレスの愛し子よ』
『『『『『『『『『『我ら、原初の精霊の祝福を』』』』』』』』』』
地球とは別の世界、異世界“パレス”。
ここに生まれてくるはずだった世界に愛された愛し子。
しかし、神たちによって大切にされていた魂が突然できた輪廻の輪の歪みに吸い込まれてしまった。
神たちや精霊王、神獣や聖獣たちが必死に探したが、終ぞ見つけられず、時間ばかりが過ぎてしまっていた。
その頃その魂は、地球の日本で産声をあげ誕生していた。
しかし異世界とはいえ、神たちに大切にされていた魂、そして魔力などのない地球で生まれたため、体はひどく病弱。
原因不明の病気をいくつも抱え、病院のベッドの上でのみ生活ができる状態だった。
その子の名は、如月結笑《キサラギユエ》ーーー。
生まれた時に余命宣告されながらも、必死に生きてきたが、命の燈が消えそうな時ようやく愛し子の魂を見つけた神たち。
初めての人生が壮絶なものだったことを知り、激怒し、嘆き悲しみ、憂い……。
阿鼻叫喚のパレスの神界。
次の生では、健康で幸せに満ち溢れた暮らしを約束し、愛し子の魂を送り出した。
これはそんな愛し子が、第2の人生を楽しく幸せに暮らしていくお話。
家族に、精霊、聖獣や神獣、神たちに愛され、仲間を、友達をたくさん作り、困難に立ち向かいながらも成長していく姿を乞うご期待!
*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈
小説家になろう様でも連載中です。
第1章無事に完走したので、アルファポリス様でも連載を始めます!
よろしくお願い致します( . .)"
*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
蔑ろにされましたが実は聖女でした ー できない、やめておけ、あなたには無理という言葉は全て覆させていただきます! ー
みーしゃ
ファンタジー
生まれつきMPが1しかないカテリーナは、義母や義妹たちからイジメられ、ないがしろにされた生活を送っていた。しかし、本をきっかけに女神への信仰と勉強を始め、イケメンで優秀な兄の力も借りて、宮廷大学への入学を目指す。
魔法が使えなくても、何かできる事はあるはず。
人生を変え、自分にできることを探すため、カテリーナの挑戦が始まる。
そして、カテリーナの行動により、周囲の認識は彼女を聖女へと変えていくのだった。
物語は、後期ビザンツ帝国時代に似た、魔物や魔法が存在する異世界です。だんだんと逆ハーレムな展開になっていきます。
田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛
タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】
田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる