【続編・BL】泣いている君が好き(瑞樹編)

もえこ

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彼と彼女

7

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「暗いから見えねえよ…いいじゃん、今は左右、誰もいないんだしさぁ…つか、俺は別に誰かに見られても構わねえんだけどな…」

「そ…んな…男同士だし…だめだよ、外ではさ…生徒がいるかも、しれないし…」

「あ…それはそっか…瑞樹センセは確かに生徒に見られると、さすがに困るよな…残念…」

意外にも須賀くんはすんなりと聞き入れてくれて、そっと手離す。

須賀くんの熱がなくなり、ホッとすると同時に少し寂しくなる…どれだけ我儘なんだ…僕は…

「みずきさん…こちらみたいです」

映画館の通路少し前方から、声がした。
その声…みずき…という、呼び名…何より聞き覚えのある、低い…声…

    え…僕は耳を疑った。

      今の声…って


嘘… まさか、違うよね…僕は恐る恐る、その声の主の方を見遣る。

   康介… 先輩…と、彼女…

      まさか…

    

「あ…  …」思わず声に出た。
「ん…?どした瑞樹… てか、あっちからも、みずきって聞こえんかった?今…」

須賀くんも不思議そうに、そちらに視線を向ける。

そこには、ものすごく驚いた表情の康介先輩と…奥さんのみずき…さんが、チケットとポップコーンを手にして立っていた…  

  まさか、同じ映画… ? 
  しかもひょっとして、近い席…  ?

    本当についていない…
  
   僕は思わず、彼らから

        目を逸らした
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