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圭一と
しおりを挟む「お!待たせたな」
俺が声をかけると、公園のベンチでスマホをいじっていた圭一が顔を上げる。
う!… 圭一のやつ… なんか、カッコよくないか…
Tシャツの上から薄手のパーカー、下はカーゴパンツを合わせてるだけなんだけど…
なんか身長もあるせいか、足も長くて、着こなしがいい。オマケにこの整った、男らしい顔…なんだか、神様、ズルイ…としか言いようがない。
俺は圭一と比べると、きっと、ちんちくりん…な部類だ。
俺もパーカー着てるんだけど、身長もないし、なんか…子供っぽい格好な気がしてきて、恥ずかしくなる。俺、ちゃんと、大学生に見えてる…のかな。
なのに、圭一は俺を見るなり開口一番、
「先輩…!なんか、可愛い…似合いますね、パーカー…」上から下まで、俺のファッションチェックを始める。見るな見るな…
「可愛い、とか言うな、ばか…」
俺は恥ずかしくなり、そう言って、すぐに歩き出す。
おかしなもんだ…
前は、ほかの男どもや圭一にすら、可愛いとかそんな形容をされたら、男に可愛いとか言われても、ムカつくわって、反発しかなかったのに…
今は素直に…ちょっと嬉しい…もちろん、圭一から言われた場合限定、だけどさ。あ…もちろんこれは、圭一には言わない。
さて…これから…と、考えていると圭一の方から、
「先輩、お腹の空き具合はどうですか?… 俺つい、ハンバーグとかラインしたけど、他が良ければ…」
圭一の言葉を遮り、俺は言う。
「いや、俺、実はすごく、お腹空いてるから、そこにしよう」…これは本当のことだった。考えてみたら、土曜に帰宅した以降、俺には食欲がなく、水分しか取れていなかったのだ。
店はなかなかの混雑だったが、運良く窓際の席がひっそりあいていたので、そこに座る。
俺は和風ハンバーグランチ、
圭一はハンバーグとステーキのダブル乗せランチとかいう、かなりスペシャルな量のランチを注文した。
冷たい水を口にして、ホッと一息つく。
程よく冷房が効いていて、快適だ。
圭一を見ると、圭一も俺を、見ていた。
ドキリと、心臓が鳴る。
俺…なんか…変… かな…
金曜日のこと、もしも、もしも圭一に話したら…圭一は…俺から、離れて…いく…だろうか。
俺の不注意で、まさかの、こんな事態になって…
ものすごく怒るか…ガッカリするか…あるいは…
寺崎になんかアクション、起こす…かもしれない…
色々想像しても、今すぐ、話せるようなことではないことだけは…わかる。
駄目だ…、暗い顔してたら、圭一が変に思う。
俺は明るく圭一に話しかける。
「そうだ、参考書って、何買うの?俺が持ってるやつなら、貸してやるけど」
圭一が俺を真正面から見て、口を開く。
「先輩…金曜日、もしかしてなんかありました…?
ちょっと、顔色…悪くないですか?今…体調、大丈夫なんですか…無理してないですか…?」
俺、やっぱまだ、顔色悪いのか…家を出る前に鏡を見た時、そんな気もしたけど、圭一に会いたいのが勝って、構わず出てきてしまったんだ…。
ああ… 圭一に、なんて、返事をしたら良いのかな…
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