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作戦
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マリクは負けなくなった。
神々は悉く勝てるチャンスを潰した。
一番最初に殺しに来た神が油断していなかったらマリクは負けていただろう。
次にマリクを殺しに来た神が一流であればマリクは勝てなかっただろう。
その次に殺しに来た神が集団であればマリクは勝てなかっただろう。
その次に殺しに来た神々の集団が一流であるならマリクは勝てなかっただろう。
その次に殺しに来た神々の集団の連携が取れていたらマリクは負けていただろう。
こうしてマリクは神々に負けなくなった。
軍勢が相手ならばあるいは・・・とは思うが神々のプライドの高さが「人間一人に対して軍勢を派遣するという事」を邪魔していた。
元々マリクは成長力が高い人間族の中でも成長力が高い。
ある意味「神々のプライドの高さがマリクという怪物を作り上げた」と言える。
神々のプライドさえ低く、本気でマリクを倒そうとしていたら真っ先にマリクは殺害されていただろう。
こうしてマリクは『天下無双の神殺し』と呼ばれる男になる。
だからと言って負ける可能性が消えた訳ではない。
負ける可能性があるとすれば
・マリクの油断。
・相手が超一流の軍勢を揃える。
・相手の戦術が練られている。
・相手の統制が取れている。
・相手の戦術理解度が高い。
・不運に不運が重なる。
マリクは邪神から「思いあがるな。なんとか勝てるように工夫をしろ。勝ちを何とかして拾え」と言われていた。
その教育があり、勝ちを拾ってきたからこそ、今のマリクの強さがあるのだ。
逆に思い上がっていたからこそ、神々は絶対的な優位を手放し、マリクに勝てなくなったのだ。
マリクは旅をしながら神々の横暴に悩む人々相手に「神殺し」稼業をしていた。
名目は「神々との交渉」であった。
マリクは神々に要求をした。
まず人々への謝罪を求めた。
次に人々への賠償を求めた。
この後もマリクは続々と要求を出すつもりだったが、ここまで話を聞く神々はいなかった。
人間の話を聞く神がまずいなかったのだ。
人の話を聞いていた神も、交渉するマリクの噂を聞き人間の話を聞いているフリをしていただけだ。
マリクは交渉の前にまず虐殺の理由を聞く。
ここでほとんど全ての神が無言である。
人間と会話しようとする神などはほとんどいないし、会話しようにも暇潰しの虐殺の理由を答えられる神はいない。
ここで晴れてマリクと神々は「交渉決裂」という事になる。
「交渉は決裂したんだから戦うしかない。もう殺されても文句はいえないぞ?」と言う事だ。
交渉がまとまった事などはなくマリクが「俺はお前らと違う。問答無用の殺戮ではない」という事を示す儀式のようなものである。
「どちらも殺戮を行っているではないか」という見方も出来る。
だが軍勢を送り戦闘の意思を神々が見せているので「最初から交渉の余地はない」と言えるかも知れない。
神々の増援を送るスピードは桁違いだ。
マリクを侮り軍勢を送り込まなかった最初はさておき、マリクは次々に送られてくる軍勢を見ながら「コイツら俺を無限にレベルアップさせる気か?」と思った。
軍勢はマリクをレベルアップさせる丁度良い強さだったのだ。
「雑兵を送り込んでもマリクに倒され、マリクをレベルアップさせるだけだ。次は厳選した精鋭部隊でマリクを確実に葬ろう」と思った時には遅すぎた。
既にマリクは精鋭部隊でも太刀うち出来ないほどレベルアップしていたし、精鋭部隊を倒したマリクは更に大幅にレベルアップした。
マリクは神々の集団を相手にするようになってから、一人は生かして話を聞くようにしていた。
神の命乞いや反省の弁を信用した訳ではない。
大事な事は「神と人間による講和が行われた」という実績を残す事だ。
しかもその講和は神の大敗北による無条件降伏により結ばれた物だ。
神々は悉く勝てるチャンスを潰した。
一番最初に殺しに来た神が油断していなかったらマリクは負けていただろう。
次にマリクを殺しに来た神が一流であればマリクは勝てなかっただろう。
その次に殺しに来た神が集団であればマリクは勝てなかっただろう。
その次に殺しに来た神々の集団が一流であるならマリクは勝てなかっただろう。
その次に殺しに来た神々の集団の連携が取れていたらマリクは負けていただろう。
こうしてマリクは神々に負けなくなった。
軍勢が相手ならばあるいは・・・とは思うが神々のプライドの高さが「人間一人に対して軍勢を派遣するという事」を邪魔していた。
元々マリクは成長力が高い人間族の中でも成長力が高い。
ある意味「神々のプライドの高さがマリクという怪物を作り上げた」と言える。
神々のプライドさえ低く、本気でマリクを倒そうとしていたら真っ先にマリクは殺害されていただろう。
こうしてマリクは『天下無双の神殺し』と呼ばれる男になる。
だからと言って負ける可能性が消えた訳ではない。
負ける可能性があるとすれば
・マリクの油断。
・相手が超一流の軍勢を揃える。
・相手の戦術が練られている。
・相手の統制が取れている。
・相手の戦術理解度が高い。
・不運に不運が重なる。
マリクは邪神から「思いあがるな。なんとか勝てるように工夫をしろ。勝ちを何とかして拾え」と言われていた。
その教育があり、勝ちを拾ってきたからこそ、今のマリクの強さがあるのだ。
逆に思い上がっていたからこそ、神々は絶対的な優位を手放し、マリクに勝てなくなったのだ。
マリクは旅をしながら神々の横暴に悩む人々相手に「神殺し」稼業をしていた。
名目は「神々との交渉」であった。
マリクは神々に要求をした。
まず人々への謝罪を求めた。
次に人々への賠償を求めた。
この後もマリクは続々と要求を出すつもりだったが、ここまで話を聞く神々はいなかった。
人間の話を聞く神がまずいなかったのだ。
人の話を聞いていた神も、交渉するマリクの噂を聞き人間の話を聞いているフリをしていただけだ。
マリクは交渉の前にまず虐殺の理由を聞く。
ここでほとんど全ての神が無言である。
人間と会話しようとする神などはほとんどいないし、会話しようにも暇潰しの虐殺の理由を答えられる神はいない。
ここで晴れてマリクと神々は「交渉決裂」という事になる。
「交渉は決裂したんだから戦うしかない。もう殺されても文句はいえないぞ?」と言う事だ。
交渉がまとまった事などはなくマリクが「俺はお前らと違う。問答無用の殺戮ではない」という事を示す儀式のようなものである。
「どちらも殺戮を行っているではないか」という見方も出来る。
だが軍勢を送り戦闘の意思を神々が見せているので「最初から交渉の余地はない」と言えるかも知れない。
神々の増援を送るスピードは桁違いだ。
マリクを侮り軍勢を送り込まなかった最初はさておき、マリクは次々に送られてくる軍勢を見ながら「コイツら俺を無限にレベルアップさせる気か?」と思った。
軍勢はマリクをレベルアップさせる丁度良い強さだったのだ。
「雑兵を送り込んでもマリクに倒され、マリクをレベルアップさせるだけだ。次は厳選した精鋭部隊でマリクを確実に葬ろう」と思った時には遅すぎた。
既にマリクは精鋭部隊でも太刀うち出来ないほどレベルアップしていたし、精鋭部隊を倒したマリクは更に大幅にレベルアップした。
マリクは神々の集団を相手にするようになってから、一人は生かして話を聞くようにしていた。
神の命乞いや反省の弁を信用した訳ではない。
大事な事は「神と人間による講和が行われた」という実績を残す事だ。
しかもその講和は神の大敗北による無条件降伏により結ばれた物だ。
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