記憶をなくした少女

映画館の意味

私は、いつもの意識が戻る感覚を味わっていたのだが、目を開けるとまだ、意識のままだった。
辺りを見渡すと知らない部屋にいた。

(ここは、どこ……？)

あの映画は、私の死と言う形で幕を閉じたはず、なのに、何でここにいるんだろう。
すると、近くから声が聞こえてきた。
辺りを見渡すと、ドアが少し、開いていたので、覗くと黒猫と堕天使の男が話していた。
堕天使は棚の上に瓶を置いた。
その瓶は、棚に飾られていた他の瓶同様綺麗な赤い光を放っていた。
ただ、他の瓶と違うとすれば中心に一点の青い光があることだけだ。

「ジル……、一体いつまでこんなことを続けるるつもりだ？」
「クロス」

そう言うと、堕天使は、笑った。

「やはり、私の考えは、間違えていなかった……、彼女が死ぬ前になんて言ったか聞いたか？……私の名前を読んだんだよ‼️だから、私は決めた、彼女の可能性がある女達を集めて自分達の前世の記憶を映画にして体験させる。タイトルは、暗い映画館だ……‼️」

その話を聞いた瞬間さいど、意識が浮上する感覚がして、次に気がついたときには、あの映画館に戻っていた。

(ここは……いつもの映画館……？)

思わず、辺りを見渡してみたけど、何も変わった様子は見られなかった。

(今のは……、ここの出来た瞬間の話？)

その様子を見てた男はモニターの電源を消した。

「ジル……、お前にしては、油断していたな」
「そうだな、だが、これで、はっきりした、彼女こそが私の探していたオルレアンの娘だ。」

そう言うと、指をならした。
すると、捕らえていた、女達が消えた。

「心配するな、本来あるべき所に返しただけだ！さてと、次のステージに進めるとしようか❗」