記憶をなくした少女

Ma

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ジャンヌとジルの運命

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最後の映像を見終わった後現実世界に引き戻された。
私は、着けていたゴーグルとヘッドフォンを外した瞬間強い光が目に入ってきたため思わず目をつぶってしまった。

それは、私がゴーグルを着けた前と明らかに部屋が変わっていたからだ。
ゴーグルをつける前にみた部屋は、薄暗く壁一面にモニターがびっしりついた部屋だったのが今は、壁には、空色の壁紙が張られており部屋の真ん中には、丸いテーブルと椅子が一脚私が寝ていたのをよく見るとピンク色を基調とした天外つきのベットに寝かされていた。
ベットから降りてテーブルに近づくと上には、飲みかけの紅茶が置いてあった。
手に取るとまだほんのり暖かかった、まるで先程までそこに誰かいたかのように……。
その時声が聞こえてきた。

「おはよう……、自分が誰で私が誰だか思い出したか……?」
「その声は……ジル‼️」
「その様子だと、私を思い出してくれたようだな。」
「ジル……、ここから出して‼️」
「君は、確かに私のジャンヌだ、君のおかげでここに囚われていた魂は解放されその代わり、君はここに囚われのみとなった」
「どうして……?」
「君も見たはずだ、君の運命を……‼️ここは、時の狭間君が処刑される前に連れ出してここに逃げ込んだ、ここにいれば年はとらないし俺たちを引き離そうとするものもいない……。」

そう言うと、声は聞こえなくなった。

(これから、どうしよう?)

すると、どこからか衣擦れの音が聞こえてきた。
音のした方を振り向くと、テーブルの椅子に着物姿の女の人が座っていた。
その人は、私をい殺す勢いで見ていた。
あまりの気迫だったので理由を聞こうと口を開こうとすると彼女が先に口を開いた。

「あなたのせいよ……返してよ私の愛する人を……やっと…………会えたと思ったのに…………。」

そう言うと、彼女の目から大粒の涙がこぼれた。

「あなたが思い出さなければ…………あの人の魂が……義高様の魂がよみがえるはずだったのに……‼️」
「義高様?」

そう聞くと、彼女は涙を拭いて私を睨んだ。

「彼の体にジルと言う男の魂が憑依してしまったの、その日から義高様は、深い眠りについているの……そのせいか姿まで変わられて不思議な力で私を猫の姿に変えて屋敷までこのような建物に変えてしまわれて……」

そう言うと、急に姿が光出し光が晴れたときには、椅子の上に黒い猫が座っていた。
すると、また上から声が聞こえてきた。

(余計なことは、喋るな‼️せっかく元に戻してやったのにもう一度その姿でいるがいい)

そう言うと、声は聞こえなくなった。
彼女はもう喋れなくなっていた。
私は、その猫を抱き上げた。
すると、急に声が聞こえてきた。
私は、驚いて猫を落としそうになってしまった。

(静かにして‼️私は、あなたの心に話しかけてるの、貴方は自分の運命を受け入れられる?……それが例え自分が死ぬとしても……。)
(確かに……死ぬのは怖い、だからと言ってこのままここにいるわけにはいかないだから、私はここからでたい‼️)
(私は彼を取り戻したい、協力してくれますか?)
(もちろん!)

すると、猫は私の腕から飛び降りた。
私の頭のなかにここから出る方法が流れてきた。

(これだけで良いの⁉️)

すると、猫は私を見て頷いた。

「ジル……どこかで見てるんでしょ‼️少し話したいことがあるんだけど出てきてくれない?」

本当にこんなので姿見せるのかな?
そう思った瞬間、ジルが姿を表した。

「やっと、決心したのか?」

そう聞かれた瞬間私は彼に抱きついた。

「ジル……私達の世界はここじゃない、帰ろうあの時間に……。」

そう言うと、ジルは、私の意図に気付き顔を青ざめた。


「離せ‼️」
「駄目‼️この体もこの世界も私達の世界じゃないだから……、」
(お願い、私達を自分達の世界に戻して。)

そう祈った瞬間私達の体が光だした。
すると、彼の体から力が抜けた。

「やはり、こうなるしかないのか。」

そう、呟くと体が浮き出し何かに引っ張られた。

「私は自分が死ぬ運命だとしてもそれは受け入れるわ、もし、死んだら必ず生まれ変わって会いに行くはだから…………っ、」

そう言って気付くと気の棒に縛りられ火をつけられていた。
遠くでジルが衛兵に取り押さえられているのが見えた。

(何か、長い夢を見ていたみたい。)

私は、ジルの方を向いた。

「愛してる」

そう、私は呟くと体から魂が抜けていく感覚を感じた。
その時、目の前に大天使ミカエル様が現れた。

「ジャンヌ、このような運命をあたえてしまいすまない、しかし、君の功績を認めオリンポスに迎えようと思う。」
「待ってください‼️私は、この運命を一度はうらんで泣いた日もあります、でも、後悔はしていません、それに、もう一度愛する人に次の人生で会いたいんです。だから……。」
「分かった……しかし、君を諦めたわけではない、またの機会にオリンポスに迎えることにしよう、その日まで……、」
「ありがとうございます。ミカエル様‼️」

私は、最後にジルの元に行き後ろから抱き締めた。

(ジル次の人生で待ってるから、だから、生きて‼️)

そう言うと、微かにジルが頷いてくれた気がした。

(ありがとうジル)

そう言って私は消えた。
ジルは、そんな空を見て涙を拭い笑顔で、またなと呟いた。


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