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わざわざ悪役令嬢に転生した理由
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3年後、この家に一人の青年が雇われる。
そう、彼こそが私の転生理由。
お父様付きの執事として、やって来る彼の名前は宮園紫苑。
私付きでは無い。
何故、私付きでは無いか。
私にはすでに玲が居る、ゲーム上の理由としては彼は攻略対象ではない只のモブだからだ。
何故、彼が理由なのか。
勿論ドストライクの顔をしているからだ。
因みに私はイケメン好きだ。
この乙女ゲームもパッケージの攻略対象が私好みのイケメンだらけだったので、プレイする事を決めたぐらいだ。
悪役令嬢の婚約者も勿論、隠しキャラの玲も問題なくイケメンなのだ。
興奮しながらプレイしていたのを記憶している。
そして紫苑だ。
黒髪ストレートヘアー。
目は切れ長なのに、大きい。
彫刻の様に美しい鼻梁、形に良い唇。
全て私の好みドンピシャなのだ。
こんなにイケメンなのに何故攻略対象では無いのか、私は未だに理解できていない。
無駄に紫苑の詳細設定が付けられている。
3年後にこの家に執事としてやって来る紫苑はお父様の執事。
そして、お母様と紫苑が車で出掛けている時に事故に遭ってお母様は亡くなってしまう。
紫苑は一命を取り留めた。
最愛のお母様を亡くしたお父様は紫苑に憎しみの篭った眼でこう吐き捨てる。
「お前が代わりに死ねばよかった。」
そこから、紫苑を執拗なまでに責める。
折檻して折檻して折檻する。
辞めさせればいいのに、憎しみが強すぎて紫苑を自分の手でどうにかしたかったようだ。
悪役令嬢の愛良も大好きな母親を失った悲しみから、紫苑を憎むようになる。
恐らくその事件のせいで愛良の性格が変わってしまったのだろう。
そして、何故か紫苑が責め苦を受ける無駄に美麗なスチルが課金をすると手に入るという、
謎のシステムが発生した。
紫苑好きの私には涎物のスチルの数々。
どれ程彼につぎ込んだか。
というか、だ。
モブでしかない彼に何故そんなスチルが存在するのか、
彼は隠しキャラをクリアした後に解除される裏の裏の隠しキャラに違いない。
そう思って、全てクリアした。余すことなく全てだ。
だが、そんな私に待ち受けていたのは、何の事はない。
『オールクリアおめでとうございます。そしてやり込んでくれてありがとう。』
と言う言葉と共に製作者達の和気藹々とした制作風景をバックにエンドロールが只流れるだけだった。
こんだけ、紫苑の設定を無駄に決めて何も無いという所業。
製作者達は頭がどうかしているとしか思えなかった。
2期があるのかと想いを馳せた矢先に人生が終わった。
2期(もし発売されるのなら)がプレイ出来ないのであれば、リアル紫苑をこの目で見たい。
攻略対象でないのなら、ヒロインに転生しても意味がない。
ヒロインと接点がないのなら、全くの無駄になるからだ。
少しでも関わりを持ちたい。別にお付き合いをしたいとかは思っていない。
只、間近で生紫苑を観察したい。
それだけの理由で悪役令嬢に転生した。
なので3年後紫苑が来た時、私はお母様も紫苑も守る。
そう決めた。
そうすれば、紫苑があんな目に遭わずに済む。
「お母様が紫苑と車で出掛けようとするのを阻止すればいいのよ!
簡単な事だわ!
なるべくお母様と一緒に居よう、そうしよう!」
私は握り拳で気合を入れる。
「生紫苑の為に、これから自分を磨くわよ!少しでも綺麗な愛良を紫苑に見て貰うのよ!!」
翌日から私の自分磨きが始まった。
玲には不審がられたけど、生紫苑の為だとは言えず将来、立派な淑女になる為と尤もらしい嘘をついた。
こうして3年経ち、13歳になった私は女性らしい体になりつつある何処からどう見ても淑女になった。
そして、お父様から
「今日、新しい執事が来るよ。」
そう告げられ、心臓が跳ね上がった。
来た!とうとう来た!
そわそわ、そわそわ。
「愛良お嬢様、どうしたのですか?落ち着きがないようですが。」
ええい。これが落ち着いていられるか。
念願の紫苑がやっと来るんだ。
「新しく来る執事がどんな方かと思って、そんなに落ち着きなかった?」
「はい。いつも冷静な愛良お嬢様には見られない行動ばかりで。
鏡を頻りに見て髪型のチェックをしたり、窓の外を見たり。」
「そんな事してた?」
「はい。」
玲は冷静に述べる。
もう放置してくれればいいのに。
「愛良~。愛良~。」
お父様の声。
その声と同時に自分の部屋をバッと飛び出す。
後ろから玲のはしたないですよと叫ぶ声など無視して。
ああ、とうとう、とうとう会える。
リアル紫苑に会える。
私は階段を走り降り、お父様の居るであろう応接室へと走った。
そう、彼こそが私の転生理由。
お父様付きの執事として、やって来る彼の名前は宮園紫苑。
私付きでは無い。
何故、私付きでは無いか。
私にはすでに玲が居る、ゲーム上の理由としては彼は攻略対象ではない只のモブだからだ。
何故、彼が理由なのか。
勿論ドストライクの顔をしているからだ。
因みに私はイケメン好きだ。
この乙女ゲームもパッケージの攻略対象が私好みのイケメンだらけだったので、プレイする事を決めたぐらいだ。
悪役令嬢の婚約者も勿論、隠しキャラの玲も問題なくイケメンなのだ。
興奮しながらプレイしていたのを記憶している。
そして紫苑だ。
黒髪ストレートヘアー。
目は切れ長なのに、大きい。
彫刻の様に美しい鼻梁、形に良い唇。
全て私の好みドンピシャなのだ。
こんなにイケメンなのに何故攻略対象では無いのか、私は未だに理解できていない。
無駄に紫苑の詳細設定が付けられている。
3年後にこの家に執事としてやって来る紫苑はお父様の執事。
そして、お母様と紫苑が車で出掛けている時に事故に遭ってお母様は亡くなってしまう。
紫苑は一命を取り留めた。
最愛のお母様を亡くしたお父様は紫苑に憎しみの篭った眼でこう吐き捨てる。
「お前が代わりに死ねばよかった。」
そこから、紫苑を執拗なまでに責める。
折檻して折檻して折檻する。
辞めさせればいいのに、憎しみが強すぎて紫苑を自分の手でどうにかしたかったようだ。
悪役令嬢の愛良も大好きな母親を失った悲しみから、紫苑を憎むようになる。
恐らくその事件のせいで愛良の性格が変わってしまったのだろう。
そして、何故か紫苑が責め苦を受ける無駄に美麗なスチルが課金をすると手に入るという、
謎のシステムが発生した。
紫苑好きの私には涎物のスチルの数々。
どれ程彼につぎ込んだか。
というか、だ。
モブでしかない彼に何故そんなスチルが存在するのか、
彼は隠しキャラをクリアした後に解除される裏の裏の隠しキャラに違いない。
そう思って、全てクリアした。余すことなく全てだ。
だが、そんな私に待ち受けていたのは、何の事はない。
『オールクリアおめでとうございます。そしてやり込んでくれてありがとう。』
と言う言葉と共に製作者達の和気藹々とした制作風景をバックにエンドロールが只流れるだけだった。
こんだけ、紫苑の設定を無駄に決めて何も無いという所業。
製作者達は頭がどうかしているとしか思えなかった。
2期があるのかと想いを馳せた矢先に人生が終わった。
2期(もし発売されるのなら)がプレイ出来ないのであれば、リアル紫苑をこの目で見たい。
攻略対象でないのなら、ヒロインに転生しても意味がない。
ヒロインと接点がないのなら、全くの無駄になるからだ。
少しでも関わりを持ちたい。別にお付き合いをしたいとかは思っていない。
只、間近で生紫苑を観察したい。
それだけの理由で悪役令嬢に転生した。
なので3年後紫苑が来た時、私はお母様も紫苑も守る。
そう決めた。
そうすれば、紫苑があんな目に遭わずに済む。
「お母様が紫苑と車で出掛けようとするのを阻止すればいいのよ!
簡単な事だわ!
なるべくお母様と一緒に居よう、そうしよう!」
私は握り拳で気合を入れる。
「生紫苑の為に、これから自分を磨くわよ!少しでも綺麗な愛良を紫苑に見て貰うのよ!!」
翌日から私の自分磨きが始まった。
玲には不審がられたけど、生紫苑の為だとは言えず将来、立派な淑女になる為と尤もらしい嘘をついた。
こうして3年経ち、13歳になった私は女性らしい体になりつつある何処からどう見ても淑女になった。
そして、お父様から
「今日、新しい執事が来るよ。」
そう告げられ、心臓が跳ね上がった。
来た!とうとう来た!
そわそわ、そわそわ。
「愛良お嬢様、どうしたのですか?落ち着きがないようですが。」
ええい。これが落ち着いていられるか。
念願の紫苑がやっと来るんだ。
「新しく来る執事がどんな方かと思って、そんなに落ち着きなかった?」
「はい。いつも冷静な愛良お嬢様には見られない行動ばかりで。
鏡を頻りに見て髪型のチェックをしたり、窓の外を見たり。」
「そんな事してた?」
「はい。」
玲は冷静に述べる。
もう放置してくれればいいのに。
「愛良~。愛良~。」
お父様の声。
その声と同時に自分の部屋をバッと飛び出す。
後ろから玲のはしたないですよと叫ぶ声など無視して。
ああ、とうとう、とうとう会える。
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私は階段を走り降り、お父様の居るであろう応接室へと走った。
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