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はぁ、そういう見方ですか。
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「全属性?」
何かの聞き間違い?
何で悪役令嬢がそんなに優遇されてるの?
ヒロインは初期段階では何の属性も無いっていうのに。
「そう、全属性。」
「何故に?悪役令嬢強過ぎでは?」
「強過ぎるから、婚約破棄されるのよ。」
「何でも一人で出来る、誰の助けも求めないから、
王子が
『君は私が居なくても、一人で生きていける。
アリスは違う、彼女は私が傍に居てやらないといけないんだ。』
とか言われて、婚約破棄を言い渡されるの。」
そういう事ですか。
何か、聞いた事のある台詞回しだけど、納得しました。
色々ツッコミたい所がありますが、止めておこう。
一つ言えるのは、
「私、バ神にチートを授けられたんですよ。」
「え!?何?何?」
「全ての能力が人より3倍。」
「・・・・・・それ、やばくない?」
「・・・・ですよねぇ。」
魔法が全属性使えて、尚且つ能力が人よりも3倍。
チートにチートを上塗りした倍チート。
これ、私大丈夫なの?
人体実験とかされない?凄い素材だ!!とかって。
てか、バよ。
このゲームの悪役令嬢のステータス知らずにこんな事したのか?
「もう・・・・魔王とかになろうかな・・・・。」
「まぁ、素質はありそうよね。」
良い魔王になるんだぁ・・・。
遠い目をして言った気まぐれの言葉に、アリスは別に否定する事も無く、ノッてきた。
ふぬぅ。
本当になってやろうか、この際。
「アリスは魔王の幹部ですからね?」
そうだ、アリスも道連れなのだ。
一緒に世界を統一するのだ。
頑張ろう、アリス。
「うーん、どうしようかなぁ。」
「生活に不自由はさせませんよ?
アリスの望む事は人道に外れない限り、叶えます。」
「何かプロポーズみたい・・・。」
アリスが若干私との距離を空ける。
私の7割方真剣な物言いに引いたようだ。
「冗談ですよ、(今は。)」
「ちょっと、聞こえてるのよ。」
ちっ、耳が良いぜ。
万が一の為に、そういう道もあると保険をかけておこう。
「ともかく、私は攻略対象に近づかないように、夫探しに勤しむ事にしますよ、これからは。」
学園では、慎ましやかに大人しくしてやり過ごす。
これに尽きる。
「私もそうしようかな?
アンタの夫探しの手伝いするって言ったし、
彼氏とかもまだ・・・いいや・・・。」
ああ、私が変に脅したせいで、アリスにトラウマを植え付けてしまった。
「アリス、恋は良いものですよ?」
「棒読み!」
「何を言うのです!こんなに真剣なのに。」
「顔、無だからね?言っておくけど。」
「はっ!!!!そんな、馬鹿な。
こんなに可愛く生まれ変わったのに、無表情がデフォなんて・・・。」
くそう、前世の無表情、無感動が余程根強いみたいだ。
気を抜いたら、無になってしまう。
後ろから笑い声が聞こえる。
「ふふふ。変なの。
同じ無表情のミリアムなのに、アンタの方が優しく感じる。」
あら、優しいなんて初めて言われました。
「私、優しいです?」
「優しいというか、何か?優しいじゃないわね。
ごめん、優しいじゃないわ。」
即否定。
傷付きませんよ、ええ断じて。
「こう、・・・うーん。
面白い?変?
ゲームのミリアムは本当に冷酷だったから、
今のミリアムは無表情なんだけど、感情があるというか。」
「はぁああああ。もうアリスが好きすぎて怖い。」
「痛い!!痛い!!」
無表情だけど、感情が分かり易いも夫に言われた言葉。
アリスは本当に夫じゃないんですかね?
ピンポイントで攻めてくるので、結構クる者がありますよ。
少しだけ出た涙を隠すように、アリスに抱き着いた。
「ぱんぱかぱーん!!第973832982392回の抽選の結果、
見事当選しました!!!」
「お、おお・・・。」
「って嘘なんだけどね?」
「は、はぁ。」
「ちょっと!!何だ、コイツ。て酷くない?」
「・・・?」
「一応、私神様なんだからね?」
「・・・・・・・。」
「うわ、やべぇなコイツ。とか!んもう!!」
「・・・!?」
「君の心の声ぐらい、神様だから分かるんだからね!
全く君達はもう、揃いも揃って・・・。」
「君達?」
「そ、君の奥さん!」
「結愛が?どういう事ですか?」
「私は君の奥さんと約束して、君を奥さんの居る世界に転生させるんだよ。」
「結愛が居る世界・・・?」
「奥さんが亡くなって、君もずっと一人で暮らしてきてたもんね~。」
「・・・・・・。」
「奥さんも君に狂気的に執着してたからねぇ。」
「あー、そうですね。アイツはちょっと俺に対して凄かったですからね。」
「すっごい他人事!」
「はははっ。」
「で、奥さんの居る世界に君を転生させるんだけど、
奥さんが何処に居るか、誰に転生したかは君自身で探してね?」
「はい、分かりました。」
「あっさり承諾!!いいの!?」
「はい、その方が面白いので。」
「ポジティブだねぇ~。」
「居るというのが分かったのなら、自分で探す方が楽しいですし。」
「ポジティブだねぇ~。」
「良く言われます。」
「で、君は何に転生したい?」
「・・・・そうですね・・・。俺は・・・・」
「・・・・・。随分懐かしい夢を見たな。」
(結愛は結局何になったんだろうな。
今の俺の姿を見たら・・・・・。嫌がりそうだな。)
「さて、今日も一日頑張りますか。」
何かの聞き間違い?
何で悪役令嬢がそんなに優遇されてるの?
ヒロインは初期段階では何の属性も無いっていうのに。
「そう、全属性。」
「何故に?悪役令嬢強過ぎでは?」
「強過ぎるから、婚約破棄されるのよ。」
「何でも一人で出来る、誰の助けも求めないから、
王子が
『君は私が居なくても、一人で生きていける。
アリスは違う、彼女は私が傍に居てやらないといけないんだ。』
とか言われて、婚約破棄を言い渡されるの。」
そういう事ですか。
何か、聞いた事のある台詞回しだけど、納得しました。
色々ツッコミたい所がありますが、止めておこう。
一つ言えるのは、
「私、バ神にチートを授けられたんですよ。」
「え!?何?何?」
「全ての能力が人より3倍。」
「・・・・・・それ、やばくない?」
「・・・・ですよねぇ。」
魔法が全属性使えて、尚且つ能力が人よりも3倍。
チートにチートを上塗りした倍チート。
これ、私大丈夫なの?
人体実験とかされない?凄い素材だ!!とかって。
てか、バよ。
このゲームの悪役令嬢のステータス知らずにこんな事したのか?
「もう・・・・魔王とかになろうかな・・・・。」
「まぁ、素質はありそうよね。」
良い魔王になるんだぁ・・・。
遠い目をして言った気まぐれの言葉に、アリスは別に否定する事も無く、ノッてきた。
ふぬぅ。
本当になってやろうか、この際。
「アリスは魔王の幹部ですからね?」
そうだ、アリスも道連れなのだ。
一緒に世界を統一するのだ。
頑張ろう、アリス。
「うーん、どうしようかなぁ。」
「生活に不自由はさせませんよ?
アリスの望む事は人道に外れない限り、叶えます。」
「何かプロポーズみたい・・・。」
アリスが若干私との距離を空ける。
私の7割方真剣な物言いに引いたようだ。
「冗談ですよ、(今は。)」
「ちょっと、聞こえてるのよ。」
ちっ、耳が良いぜ。
万が一の為に、そういう道もあると保険をかけておこう。
「ともかく、私は攻略対象に近づかないように、夫探しに勤しむ事にしますよ、これからは。」
学園では、慎ましやかに大人しくしてやり過ごす。
これに尽きる。
「私もそうしようかな?
アンタの夫探しの手伝いするって言ったし、
彼氏とかもまだ・・・いいや・・・。」
ああ、私が変に脅したせいで、アリスにトラウマを植え付けてしまった。
「アリス、恋は良いものですよ?」
「棒読み!」
「何を言うのです!こんなに真剣なのに。」
「顔、無だからね?言っておくけど。」
「はっ!!!!そんな、馬鹿な。
こんなに可愛く生まれ変わったのに、無表情がデフォなんて・・・。」
くそう、前世の無表情、無感動が余程根強いみたいだ。
気を抜いたら、無になってしまう。
後ろから笑い声が聞こえる。
「ふふふ。変なの。
同じ無表情のミリアムなのに、アンタの方が優しく感じる。」
あら、優しいなんて初めて言われました。
「私、優しいです?」
「優しいというか、何か?優しいじゃないわね。
ごめん、優しいじゃないわ。」
即否定。
傷付きませんよ、ええ断じて。
「こう、・・・うーん。
面白い?変?
ゲームのミリアムは本当に冷酷だったから、
今のミリアムは無表情なんだけど、感情があるというか。」
「はぁああああ。もうアリスが好きすぎて怖い。」
「痛い!!痛い!!」
無表情だけど、感情が分かり易いも夫に言われた言葉。
アリスは本当に夫じゃないんですかね?
ピンポイントで攻めてくるので、結構クる者がありますよ。
少しだけ出た涙を隠すように、アリスに抱き着いた。
「ぱんぱかぱーん!!第973832982392回の抽選の結果、
見事当選しました!!!」
「お、おお・・・。」
「って嘘なんだけどね?」
「は、はぁ。」
「ちょっと!!何だ、コイツ。て酷くない?」
「・・・?」
「一応、私神様なんだからね?」
「・・・・・・・。」
「うわ、やべぇなコイツ。とか!んもう!!」
「・・・!?」
「君の心の声ぐらい、神様だから分かるんだからね!
全く君達はもう、揃いも揃って・・・。」
「君達?」
「そ、君の奥さん!」
「結愛が?どういう事ですか?」
「私は君の奥さんと約束して、君を奥さんの居る世界に転生させるんだよ。」
「結愛が居る世界・・・?」
「奥さんが亡くなって、君もずっと一人で暮らしてきてたもんね~。」
「・・・・・・。」
「奥さんも君に狂気的に執着してたからねぇ。」
「あー、そうですね。アイツはちょっと俺に対して凄かったですからね。」
「すっごい他人事!」
「はははっ。」
「で、奥さんの居る世界に君を転生させるんだけど、
奥さんが何処に居るか、誰に転生したかは君自身で探してね?」
「はい、分かりました。」
「あっさり承諾!!いいの!?」
「はい、その方が面白いので。」
「ポジティブだねぇ~。」
「居るというのが分かったのなら、自分で探す方が楽しいですし。」
「ポジティブだねぇ~。」
「良く言われます。」
「で、君は何に転生したい?」
「・・・・そうですね・・・。俺は・・・・」
「・・・・・。随分懐かしい夢を見たな。」
(結愛は結局何になったんだろうな。
今の俺の姿を見たら・・・・・。嫌がりそうだな。)
「さて、今日も一日頑張りますか。」
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