転生?乙女ゲーム?悪役令嬢?そんなの知るか!私は前世の夫を探しに行く。

コロンパン

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百合ではない、筈。

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「ま、まぁ、そんな事なんで、私は普通に皆さんとお話したいので、
こんな事はもうしないと約束してくれますか?」

お嬢様達に確認する。

「・・・・・。」

皆押し黙っている。
そうだよな、一応不満はあった訳だから、こうなった訳で。
でも、こんな事しても立場が悪くなるのは彼女達。

私は目の前に居た女の子の頬にすっと触れる。

「貴女達、可愛らしいのに、こんな事をしていたら折角の魅力が損なわれてしまいますよ?」

「ミ、ミリアム様・・・!!」

触れている頬がどんどん熱を持っていく。
見ると顔が真っ赤だ。

風邪でも引いたのかね?
周りの子達も顔が赤い。
集団感染か?

「あの、大丈夫ですか?熱でもあるんですか?」

私は熱を測るため、自分のおでことその女の子のおでこをくっつける。
熱は無いな。

周りの悲鳴。
何だ、何だ。どうした?

「だ、大丈夫れす・・・・。」

女の子が白目を剥いて倒れ・・・る所を、踏ん張って受け止める。

「おっとっと。」

また悲鳴が上がる。

何か化け物でも出たのか?
周りを見る。
女の子達とアリス、あれ?
アリス物凄く顔が怒ってる。
何で?

「え、と、取り敢えず彼女を医務室に運びましょうか。」

おんぶしようか迷ったが、お尻をダイレクトに触っていいもんか分からなかったので、
ちょっとやってみたいという欲求に抗えず、



お姫様抱っこをした。




後悔はしていない。

前世では絶対に出来なかったお姫様抱っこ。
今ならこのチートで、難なく支える事が出来た。

おおお!

私の筋肉強化の魔法のおかげで念願が叶った。


「きゃあああ!素敵ぃ!!」

「ハンナ様、ずるい!」

「私も・・・して欲しかったああ!!」

え?
周りの子達の反応が・・・。
皆の私を見る目が恐いぞ。

「あ、あの、すみません。医務室に行くので、
ちょっと失礼しますね?
あと、アリス。」

私はアリスに声を掛ける。
アリスはまだ顔が恐いまま応じる。

「何?」

「直ぐに戻りますので、そこに動かずに待っていてくださいね。
ええと、貴女達、申し訳ないのですがアリスを見ていてくれませんか?」

「ちょ、ちょっと、何言って・・・。」

「足、さっきので痛めたでしょう?」

アリスが大きく目を見開く。
突き飛ばされた時に捻ったのだろう。
今も立ち上がる事をしない所を見ると、
痛みが酷いようだ。

「ハンナ様?を医務室へ運んだら、アリスも医務室へ連れて行きますので、
本当に動かないでください。いいですか?動いたら駄目ですからね。」

何回も念を押す。
そうすると、漸く観念したのかこくりと無言で頷く。

「では、ちょっと行ってきます。」

足早にハンナちゃんを医務室へ連れて行く。
行く先々で、目を丸くさせて私を見る人達。

そりゃそうですよね。
女が女をお姫様抱っこしてるんですもん。

気にせず進む。
アリスを待たしているのだ、早く行かねば。





医務室へハンナちゃんを連れて行き、ベッドへ休ませる。
そして、ダッシュでアリスの元へ。



「アリス、お待たせしました。
皆さんもありがとうございます。」

「い、いえ、そんな!!」

女の子達は私を真っ赤な顔で見てくる。
私は笑顔で返す。

「・・・・!!!」

更に顔を赤くさせるお嬢さん方。

「あ、あ、あ、あの私達はこれで失礼いたします!!」

脱兎の如く女の子達は居なくなった。
残されたのは私とアリス。


未だ座り込んでいるアリス。

「さ、てと。」

アリスの横でしゃがむ。

「肩を貸す方がいいですか?それともおんぶします?」



何も言わず下を俯くアリス。
うーん。困ったな。




まさかとは思うが、

「・・・お姫様抱っこ・・・にしますか?」

ピクリと体が動くアリス。

素直じゃないなぁ、アリスは。

「じゃあ、行きましょうか。」

アリスを持ち上げ、歩き出す。






「・・・・女たらし・・・。」


ええええ!?

「ええ!!アリス、私一応女ですよ?
女の私に女たらしって・・・。」

「女たらしったら、女たらしなの!」

軽く頭を小突かれる。

「あた。」

解せぬ。
何で女たらしなのか・・・・。


アリスはプイとそっぽを向く。

「・・・でも、来てくれて嬉しかった。ありがとう。」

「いえいえ、どういたしまして。」




あれ?
これ、大丈夫?イベントとかじゃなかったよね?
傍から見たらヒーローとヒロインの会話っぽいけど、
私達女同士だからね?


頭の中でぐるぐる考えていたけど(例によって無表情だったそうです。)、
アリスが嬉しそうだったので、良い事にする。








アリスの怪我を医務室の先生は魔法であっという間に治癒して、
アリスは普通に歩けるようになった。

今後の為に治癒魔法も覚えよう。










屋敷に帰った私は、笑顔で迎えてきたレガートを勿論、
天高くド派手にぶっ飛ばしました。









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