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私、強いですから。
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セイさんの部屋に案内する。
シュタイナーも付いて来ようとしたが、丁重にお断りをした。
私もだが、セイさんのMPが0に近くなっていたからだ。
「この部屋で良いですか?」
案内した部屋は、ええとどこら辺に位置していたか、
屋敷の左側の方にあるまぁまぁ広めの部屋だった。
客間として使用している部屋らしく、設備もしっかりしているそうだ。
大きいベッド。
何とトイレ、風呂も完備。
前世の上位ワンルームマンションの様な仕様だ。
「十分すぎる、良くない訳が無い。
逆に俺がこの部屋を本当に使って良いのか?」
「当主である父が使って良いと言ったのなら、良いのでは?」
「なら、有難く使わせてもらう。
けど、こんなに良い待遇を受けて何も返さないのは、人間としてどうかと思う。
何か出来る事があれば良いが、俺に出来る事と言ったら、力仕事位しかない。」
中々義理堅い人だ。
私なら、いいの?ヤッハー!!贅沢三昧じゃああああ!となって、自堕落な生活を送る自信がある。
今は夫を探す為とか、攻略対象から逃げる為とかで
ごそごそ動き回っているが、基本的には楽して生きたい。
全部解決したら、アリスと旦那を連れて何処かのどかな所でのんびり暮らしてやる。
「ああ、気にしないで下さい。
無理矢理連れて来たんですから、
ゆっくりしていってくださいよ。」
「いや・・・。そんな事は出来ない。
何か無いのか・・・?
!!そうだ、アンタの護衛とかはどうだ?
俺はそれなりには腕が立つつもりだ。
貴族の御令嬢に近寄る怪しげな連中を追い払う位は出来るぞ!」
閃いたと顔をぱあっと明るくさせて、セイさんは私に提案する。
だがしかし、
「あ、私、強いので大丈夫です。」
私はバッサリと断った。
「へ?」
情けない声を出すセイさんは、一瞬止まったが直ぐに頭を横に振って、私に反論する。
「いやいやいやいや!!そんな細い腕の何処が強いって!?
ちょっと力を入れたら、直ぐに折れそうな腕だぞ。
絶対に無い!」
そんなに強く否定しなくてもいいじゃないか。
私は少しムッとする。
「本当に強いんですよ。腕は細いかもしれませんが、全属性の魔法が使えますし。」
「は?」
セイさんは気の抜けた声を出す。
あれ?もしかして、そんなに凄くないの?
「剣術も騎士団長の息子に勝ちましたし。」
「え?」
目玉が落ちるんじゃないかという位、
目を大きく開けるセイさん。
「だから、自分とアリスの身位は守れる筈なんですけど・・・。」
セイさんが固まったまま動かない。
あれ?
やっぱり、大した事無いのかな。
「・・・マジ、かよ・・・。」
「マジ?ですけど。」
「全属性・・・とか・・・・、反則だろ・・・。
しかも騎士団長の息子・・・?
意味わかんねぇ・・・。
アンタ・・何者なんだよ?」
「只の貴族の娘です。」
ええ、只の貴族の娘です。
決して異世界転生して、バ神からチートを授かった悪役令嬢なんかじゃありません。
「只の貴族の娘・・・・。」
そう、只の貴族の娘。
「・・・な、訳無いだろうがああああ!!!」
精一杯のセイさんのツッコミ。
「只の貴族の娘が騎士団長の息子に勝てる訳ないだろう。
まず、剣術に長けた女なんてそう居ない。
ましてや貴族の娘なんて、カップより重い物なんて持てない奴ばかりだ。」
「え!そうなんですか?」
そうなのか。
言われてみれば、確かに剣術の授業も見ているだけだったし。
重い物も・・・持ってなかったなぁ。
「しかも、全属性とか・・・。
3種類使えたら、英雄クラスなのに、全属性・・・・。」
英雄クラス・・・。
悪役令嬢の基本性能が英雄クラス。
何故、悪役令嬢にそんな待遇を。
ヒロインは何の魔法も使えないのに・・・。
「ですので、護衛は大丈夫ですよ。」
「くっ・・・。確かにそれだけの能力が備わっているなら、俺なんか・・・・。」
あ、セイさんが落ち込んでいる。
「なら、どうしたら、アンタに恩を返せる・・・。」
ぼそりと漏らすが、私は別に恩を返してもらおうと思っていないので、
本当に良いのになぁ。
・・・・あ!良い事を思いついた。
「なら、セイさんにお願いしたい事があります。」
「!!!なんだ!?」
私の言葉に顔を上げて、私にかぶり寄る。
おお、目が爛々と輝いているな。
「私、ダンジョンに行きたいので、一緒に行ってくれませんか?」
「・・・・・は?」
セイさんの顔が変わる。
「いやぁ、私、ダンジョンに一度は行ってみたかったんです。
でも、一人で行ったら、迷子になる自信があるので、
誰か道案内してくれる人が居ないかなぁと思っていましてね。」
「・・・ダンジョンに行ってみたい・・・?」
「はい。」
「貴族の娘が・・・?」
「はい。」
「・・・・・・。」
考え込むセイさん。
まぁ、駄目元で言ってみただけだから、駄目ならいいのだ。
「ああ、無理なら良いのです。
本当に興味本位で言っただけなので、
ダンジョンが危険なのは分かっています。」
前世では冒険物を好んでプレイしていたので、
リアルダンジョンとか、凄く興味がある。
まぁ、それは自分にチートが備わっているから思うだけで、
そうじゃないなら、絶対に行かない。
自分の力を過信し過ぎたらいけない。
だから、冒険者であるセイさんが居てくれればと思ったのだ。
「セイさんがギルドで依頼を受けた時に、ダンジョンに行く依頼があれば邪魔はしませんので、
一緒に連れて行ってくれたら、それが私へのお礼という事になります。」
セイさんは媚びる女性は嫌いそうなので、上目遣いはせずに無表情のまま淡々と喋る。
「・・・・アンタの能力が本当なら、ダンジョンに連れて行くのは問題ないが・・・。」
力を見せろという事か。
何を見せればいいのだろう。
「魔法を全属性見せれば良いのですか?それともセイさんと闘ってみるとか。」
「い、いや、いい。」
「でも本当だと実証するには能力を見せるしか。」
腕捲りしてやる気を出し、魔法を発動しようとする。
よし、最初は火だな。
ぼうっと両手の中に小さな炎を灯す。
うん、良い感じだ。
で、次は水だな。炎をパッと消して次の魔法に移る。
「ええと、水、水。何処かに器は、と。あった。」
棚の上にある花瓶を持ち、手の平から水を出し花瓶に注ぐ。
「・・・詠唱無しかよ・・・。」
「ん?」
何故か顔を蒼褪めるセイさん。
ロランバルトさんも同じ事を言っていた。
やはり何も唱えないのは私位みたいだ。
「デイヴィッド以外、そんな奴居ないと思っていたのに・・・。」
夫よ、君も同じ考えだったのだな。
それか彼の場合、そんな文章を考え付くセンスが無かっただけか。
「認める、アンタの力は本物だよ。分かった、依頼があったらアンタを連れて行く。」
「本当ですか!!」
私はセイさんの手をがしっと握る。
セイさんの顔が途端に赤に変わる。
おや、と首を傾げると、セイさんはキッと私を睨む。
「アンタ!無闇に男の手に触れるとか、何考えてんだよ!!」
え?
「俺だから、良いような物の他の奴らなら勘違いされてもおかしくないんだぞ!!」
「す、すみません。」
「デイヴィッドに知られたら、どうするんだ!こんな、ふしだらな事・・・。」
「え?ふしだら・・・?」
「そうだ!」
顔が赤いままセイさんは私にお説教を続ける。
「未婚の淑女が男の手を握るなんてふしだら以外の何物でもない!」
「へぇ・・。」
「へぇ、じゃない!はい、だ!」
「は、はい。」
いつの間にか私は正座していた。
セイさんの迫力に思わず正座した。
セイさんは腕組みして私を見下ろす。
ううむ。
セイさんの顔が般若のように怖い。
そのあと小一時間、くどくどと男性との接し方について講義を正座で聞き続ける羽目になった。
シュタイナーも付いて来ようとしたが、丁重にお断りをした。
私もだが、セイさんのMPが0に近くなっていたからだ。
「この部屋で良いですか?」
案内した部屋は、ええとどこら辺に位置していたか、
屋敷の左側の方にあるまぁまぁ広めの部屋だった。
客間として使用している部屋らしく、設備もしっかりしているそうだ。
大きいベッド。
何とトイレ、風呂も完備。
前世の上位ワンルームマンションの様な仕様だ。
「十分すぎる、良くない訳が無い。
逆に俺がこの部屋を本当に使って良いのか?」
「当主である父が使って良いと言ったのなら、良いのでは?」
「なら、有難く使わせてもらう。
けど、こんなに良い待遇を受けて何も返さないのは、人間としてどうかと思う。
何か出来る事があれば良いが、俺に出来る事と言ったら、力仕事位しかない。」
中々義理堅い人だ。
私なら、いいの?ヤッハー!!贅沢三昧じゃああああ!となって、自堕落な生活を送る自信がある。
今は夫を探す為とか、攻略対象から逃げる為とかで
ごそごそ動き回っているが、基本的には楽して生きたい。
全部解決したら、アリスと旦那を連れて何処かのどかな所でのんびり暮らしてやる。
「ああ、気にしないで下さい。
無理矢理連れて来たんですから、
ゆっくりしていってくださいよ。」
「いや・・・。そんな事は出来ない。
何か無いのか・・・?
!!そうだ、アンタの護衛とかはどうだ?
俺はそれなりには腕が立つつもりだ。
貴族の御令嬢に近寄る怪しげな連中を追い払う位は出来るぞ!」
閃いたと顔をぱあっと明るくさせて、セイさんは私に提案する。
だがしかし、
「あ、私、強いので大丈夫です。」
私はバッサリと断った。
「へ?」
情けない声を出すセイさんは、一瞬止まったが直ぐに頭を横に振って、私に反論する。
「いやいやいやいや!!そんな細い腕の何処が強いって!?
ちょっと力を入れたら、直ぐに折れそうな腕だぞ。
絶対に無い!」
そんなに強く否定しなくてもいいじゃないか。
私は少しムッとする。
「本当に強いんですよ。腕は細いかもしれませんが、全属性の魔法が使えますし。」
「は?」
セイさんは気の抜けた声を出す。
あれ?もしかして、そんなに凄くないの?
「剣術も騎士団長の息子に勝ちましたし。」
「え?」
目玉が落ちるんじゃないかという位、
目を大きく開けるセイさん。
「だから、自分とアリスの身位は守れる筈なんですけど・・・。」
セイさんが固まったまま動かない。
あれ?
やっぱり、大した事無いのかな。
「・・・マジ、かよ・・・。」
「マジ?ですけど。」
「全属性・・・とか・・・・、反則だろ・・・。
しかも騎士団長の息子・・・?
意味わかんねぇ・・・。
アンタ・・何者なんだよ?」
「只の貴族の娘です。」
ええ、只の貴族の娘です。
決して異世界転生して、バ神からチートを授かった悪役令嬢なんかじゃありません。
「只の貴族の娘・・・・。」
そう、只の貴族の娘。
「・・・な、訳無いだろうがああああ!!!」
精一杯のセイさんのツッコミ。
「只の貴族の娘が騎士団長の息子に勝てる訳ないだろう。
まず、剣術に長けた女なんてそう居ない。
ましてや貴族の娘なんて、カップより重い物なんて持てない奴ばかりだ。」
「え!そうなんですか?」
そうなのか。
言われてみれば、確かに剣術の授業も見ているだけだったし。
重い物も・・・持ってなかったなぁ。
「しかも、全属性とか・・・。
3種類使えたら、英雄クラスなのに、全属性・・・・。」
英雄クラス・・・。
悪役令嬢の基本性能が英雄クラス。
何故、悪役令嬢にそんな待遇を。
ヒロインは何の魔法も使えないのに・・・。
「ですので、護衛は大丈夫ですよ。」
「くっ・・・。確かにそれだけの能力が備わっているなら、俺なんか・・・・。」
あ、セイさんが落ち込んでいる。
「なら、どうしたら、アンタに恩を返せる・・・。」
ぼそりと漏らすが、私は別に恩を返してもらおうと思っていないので、
本当に良いのになぁ。
・・・・あ!良い事を思いついた。
「なら、セイさんにお願いしたい事があります。」
「!!!なんだ!?」
私の言葉に顔を上げて、私にかぶり寄る。
おお、目が爛々と輝いているな。
「私、ダンジョンに行きたいので、一緒に行ってくれませんか?」
「・・・・・は?」
セイさんの顔が変わる。
「いやぁ、私、ダンジョンに一度は行ってみたかったんです。
でも、一人で行ったら、迷子になる自信があるので、
誰か道案内してくれる人が居ないかなぁと思っていましてね。」
「・・・ダンジョンに行ってみたい・・・?」
「はい。」
「貴族の娘が・・・?」
「はい。」
「・・・・・・。」
考え込むセイさん。
まぁ、駄目元で言ってみただけだから、駄目ならいいのだ。
「ああ、無理なら良いのです。
本当に興味本位で言っただけなので、
ダンジョンが危険なのは分かっています。」
前世では冒険物を好んでプレイしていたので、
リアルダンジョンとか、凄く興味がある。
まぁ、それは自分にチートが備わっているから思うだけで、
そうじゃないなら、絶対に行かない。
自分の力を過信し過ぎたらいけない。
だから、冒険者であるセイさんが居てくれればと思ったのだ。
「セイさんがギルドで依頼を受けた時に、ダンジョンに行く依頼があれば邪魔はしませんので、
一緒に連れて行ってくれたら、それが私へのお礼という事になります。」
セイさんは媚びる女性は嫌いそうなので、上目遣いはせずに無表情のまま淡々と喋る。
「・・・・アンタの能力が本当なら、ダンジョンに連れて行くのは問題ないが・・・。」
力を見せろという事か。
何を見せればいいのだろう。
「魔法を全属性見せれば良いのですか?それともセイさんと闘ってみるとか。」
「い、いや、いい。」
「でも本当だと実証するには能力を見せるしか。」
腕捲りしてやる気を出し、魔法を発動しようとする。
よし、最初は火だな。
ぼうっと両手の中に小さな炎を灯す。
うん、良い感じだ。
で、次は水だな。炎をパッと消して次の魔法に移る。
「ええと、水、水。何処かに器は、と。あった。」
棚の上にある花瓶を持ち、手の平から水を出し花瓶に注ぐ。
「・・・詠唱無しかよ・・・。」
「ん?」
何故か顔を蒼褪めるセイさん。
ロランバルトさんも同じ事を言っていた。
やはり何も唱えないのは私位みたいだ。
「デイヴィッド以外、そんな奴居ないと思っていたのに・・・。」
夫よ、君も同じ考えだったのだな。
それか彼の場合、そんな文章を考え付くセンスが無かっただけか。
「認める、アンタの力は本物だよ。分かった、依頼があったらアンタを連れて行く。」
「本当ですか!!」
私はセイさんの手をがしっと握る。
セイさんの顔が途端に赤に変わる。
おや、と首を傾げると、セイさんはキッと私を睨む。
「アンタ!無闇に男の手に触れるとか、何考えてんだよ!!」
え?
「俺だから、良いような物の他の奴らなら勘違いされてもおかしくないんだぞ!!」
「す、すみません。」
「デイヴィッドに知られたら、どうするんだ!こんな、ふしだらな事・・・。」
「え?ふしだら・・・?」
「そうだ!」
顔が赤いままセイさんは私にお説教を続ける。
「未婚の淑女が男の手を握るなんてふしだら以外の何物でもない!」
「へぇ・・。」
「へぇ、じゃない!はい、だ!」
「は、はい。」
いつの間にか私は正座していた。
セイさんの迫力に思わず正座した。
セイさんは腕組みして私を見下ろす。
ううむ。
セイさんの顔が般若のように怖い。
そのあと小一時間、くどくどと男性との接し方について講義を正座で聞き続ける羽目になった。
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