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待ってろ、今助けてやる!!
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「と、言う事でエンペラードラゴンをきゃん言わしてきます。」
翌日のお昼ご飯タイム。
今日はアリスと二人が良いとシュタイナーに伝え、
いつもの誰も居ない建物裏、アリスの前で私は高らかに宣言する。
アリスは怪訝な顔だ。
「という事の話の説明が無かったのは気のせいかしら?」
気のせいではない。
言ってないからな!
腕を組み、仁王立ちでふんぞり返る私に、アリスは半眼で睨む。
半眼なのに、前世の私と同じ大きさの目って、どういうことだろう。
世知辛いぜ。
半眼でも可愛さを損なわないアリスのヒロインクオリティ。
整っている顔の私が半眼をしようものなら、人を何人か殺している顔になる。
実際に鏡でやってみた。
我ながら自分の顔に恐怖して、夜寝るのが怖かった。
まるで動画サイトでよく見ていたホラーゲームの幽霊のようだった。
ぶるり。
思い出して寒気がした。
アリスだ、アリスを見て忘れよう。
「な、何よ?」
私が無言でアリスを見つめたもんだから、アリスが挙動不審になる。
「いや、何でもない。まぁ、パッと行って、パッと終わらせて来るよ。」
「ドラゴンをパッと考えているのが恐ろしいわ。
で、いつ行くの?」
アリス、あっさりしてるなぁ。
「次の休みにでも。」
「ふぅん。」
あれ?付いて行くって言うと思ったのに。
「なので、帰って来る時は夫と一緒に帰って来るよ!」
私はアリスの前でピースサインをする。
アリスは凄く穏やかな笑顔を見せる。
「うん。何時位に出発するの?」
「ええと、早朝かな?どうして?」
「・・・・・・。」
あれ、黙ってしまった。
少し俯いている。
でも、横髪から見え隠れする耳が赤くなっているのが分かった。
おお?これは、まさか?
告の白?
「アリス、気持ちは嬉しいのだけど、私にはやはり夫がいるからして。
でも、私もアリスが好きだから、どうしようかな・・・。」
頭をかりかり掻く。
ガバッと顔を上げるアリス。
あれ?何か怒ってる?
「は?は?は!!??
何、勘違いしてんの!?
見送りに行くって言おうとしたのに、何処をどう間違えて私がミリアムに告るのよ!!」
え?違った?
そうか、残念だ。
「でも、朝早いし、そんなに無理しなくても良いよ?」
エンペラードラゴンとの戦闘地域は結構遠いそうだ。
早朝に出て、到着するのは夕方。
到着したら、宿に直行で翌日の戦闘に備えて直ぐに休息を取る。
討伐したら、直ぐにとんぼ返り。
結構な弾丸ツアー。
どうしようかな、次の日の学園。
授業中寝そう。
「無理なんかしてない!!私、足手纏いになるから付いていけないから、せめて見送りには行くの!!」
両手を握り拳を作って、私にかぶり寄る。
ああ、彼女は自分が私の邪魔になるからと分かったから、付いて行くなんて言わなかったのか。
「い、いじらしいアリスもか、可愛いね・・・。」
あ、凄く変態な言い方してしまった。
すると、アリスはギョッとした顔をする。
「・・・・!!ちょ、ちょっと!!ミリアム!!」
「え?」
アリスが私の顔にハンカチを当てる。
私はそのハンカチを顔から離すと、血が付いていた。
うん、鼻血だね!!
私、変態極まれり!!
アリスもドン引きでした。
私も自分にドン引きだよ!
そうして恙無く(??)平日が過ぎ、やってきました。
出発当日。
「今日はちゃんと起きて来たんだな。」
この減らず口を叩くのは、セイさん。
俺も行くの一点張り。
ほんと、アリスを見習いなさいよ。
アリスは我慢してるんだからね。
そのアリスは本当にちゃんと見送りに来てくれたのだ。
もう感無量だ。
私の横で大きい荷物を抱えているアリス。
あれ?まさか、土壇場で付いて行くと言うのか?
まぁ、アリスなら全然構わないけど。
もじもじしている。可愛い。
私の顔はだるんだるんに緩み切っている。
え?無だって?
これでも、精一杯の緩み具合なんだがな!!
私はだるだるの顔で見ていたのに居たたまれなくなったのか、アリスは私の前にガッと大荷物を差し出す。
「へ?アリス?これは?
私の荷物を持ちなさい、みたいな女王様的な?」
「だ、っから!!違う!!これ!持って行って!!
馬車の中ででも食べて!!」
私は手渡された荷物を見る。
こ、これは・・・・!!
「ア、ああ、アリス?これは、まさか・・・?」
上手く言葉が出ない。
アリスはフイと私から視線を逸らす。
「お、お弁当。今日の為に沢山作ったの。」
お、おおお、おおおおおおお。
「アリ、・・・」
「ミリアムの好きなやつ沢山入れたから。」
ふおおおおおぅ!!
ドパンッ!!
あ、ホーンキャットが爆発した音じゃないよ?
「げっ!!」
「きゃあ!!ミ、ミリアム!?」
セイさんは私からザッと離れる。
アリスは小さな悲鳴を上げる。
私は目幅の涙が、ドパンッと目から決壊したダムの様に放水された。
「こ、これ、で・・・エ、エンペラー、ドラゴンなんて砂にして、くる。」
「す、砂!?」
ああ、しまった。
感極まって、前世の私のお口が悪さした。
「・・・・ぶっ殺してくる。」
「ぶ、物騒!!」
私は流れ出る涙、そのままに馬車に乗り込む。
このアリスのお弁当。
味わって食べよう。
「アリス嬢、凄く家庭的なんだな。」
セイさんが感心したように呟く。
貴様・・・。
「アリスに手を出すなよ?」
「ばっ、そんな意味で言った訳じゃねぇ!って、アンタ、口調!
どう考えても、女じゃねえ!!」
「誤魔化されんぞ。」
「だから、違うって、キャラもおかしい!!」
馬車でセイさんが喚く。
放っておいて、窓から身を乗り出して、アリスに手を振る。
「夫にはアリスは最高の親友だと紹介するので、楽しみに待ってて。」
「!!!うん!!」
アリスは満面の笑みで大きく手を振り返してくれた。
今の私は無敵だ。
翌日のお昼ご飯タイム。
今日はアリスと二人が良いとシュタイナーに伝え、
いつもの誰も居ない建物裏、アリスの前で私は高らかに宣言する。
アリスは怪訝な顔だ。
「という事の話の説明が無かったのは気のせいかしら?」
気のせいではない。
言ってないからな!
腕を組み、仁王立ちでふんぞり返る私に、アリスは半眼で睨む。
半眼なのに、前世の私と同じ大きさの目って、どういうことだろう。
世知辛いぜ。
半眼でも可愛さを損なわないアリスのヒロインクオリティ。
整っている顔の私が半眼をしようものなら、人を何人か殺している顔になる。
実際に鏡でやってみた。
我ながら自分の顔に恐怖して、夜寝るのが怖かった。
まるで動画サイトでよく見ていたホラーゲームの幽霊のようだった。
ぶるり。
思い出して寒気がした。
アリスだ、アリスを見て忘れよう。
「な、何よ?」
私が無言でアリスを見つめたもんだから、アリスが挙動不審になる。
「いや、何でもない。まぁ、パッと行って、パッと終わらせて来るよ。」
「ドラゴンをパッと考えているのが恐ろしいわ。
で、いつ行くの?」
アリス、あっさりしてるなぁ。
「次の休みにでも。」
「ふぅん。」
あれ?付いて行くって言うと思ったのに。
「なので、帰って来る時は夫と一緒に帰って来るよ!」
私はアリスの前でピースサインをする。
アリスは凄く穏やかな笑顔を見せる。
「うん。何時位に出発するの?」
「ええと、早朝かな?どうして?」
「・・・・・・。」
あれ、黙ってしまった。
少し俯いている。
でも、横髪から見え隠れする耳が赤くなっているのが分かった。
おお?これは、まさか?
告の白?
「アリス、気持ちは嬉しいのだけど、私にはやはり夫がいるからして。
でも、私もアリスが好きだから、どうしようかな・・・。」
頭をかりかり掻く。
ガバッと顔を上げるアリス。
あれ?何か怒ってる?
「は?は?は!!??
何、勘違いしてんの!?
見送りに行くって言おうとしたのに、何処をどう間違えて私がミリアムに告るのよ!!」
え?違った?
そうか、残念だ。
「でも、朝早いし、そんなに無理しなくても良いよ?」
エンペラードラゴンとの戦闘地域は結構遠いそうだ。
早朝に出て、到着するのは夕方。
到着したら、宿に直行で翌日の戦闘に備えて直ぐに休息を取る。
討伐したら、直ぐにとんぼ返り。
結構な弾丸ツアー。
どうしようかな、次の日の学園。
授業中寝そう。
「無理なんかしてない!!私、足手纏いになるから付いていけないから、せめて見送りには行くの!!」
両手を握り拳を作って、私にかぶり寄る。
ああ、彼女は自分が私の邪魔になるからと分かったから、付いて行くなんて言わなかったのか。
「い、いじらしいアリスもか、可愛いね・・・。」
あ、凄く変態な言い方してしまった。
すると、アリスはギョッとした顔をする。
「・・・・!!ちょ、ちょっと!!ミリアム!!」
「え?」
アリスが私の顔にハンカチを当てる。
私はそのハンカチを顔から離すと、血が付いていた。
うん、鼻血だね!!
私、変態極まれり!!
アリスもドン引きでした。
私も自分にドン引きだよ!
そうして恙無く(??)平日が過ぎ、やってきました。
出発当日。
「今日はちゃんと起きて来たんだな。」
この減らず口を叩くのは、セイさん。
俺も行くの一点張り。
ほんと、アリスを見習いなさいよ。
アリスは我慢してるんだからね。
そのアリスは本当にちゃんと見送りに来てくれたのだ。
もう感無量だ。
私の横で大きい荷物を抱えているアリス。
あれ?まさか、土壇場で付いて行くと言うのか?
まぁ、アリスなら全然構わないけど。
もじもじしている。可愛い。
私の顔はだるんだるんに緩み切っている。
え?無だって?
これでも、精一杯の緩み具合なんだがな!!
私はだるだるの顔で見ていたのに居たたまれなくなったのか、アリスは私の前にガッと大荷物を差し出す。
「へ?アリス?これは?
私の荷物を持ちなさい、みたいな女王様的な?」
「だ、っから!!違う!!これ!持って行って!!
馬車の中ででも食べて!!」
私は手渡された荷物を見る。
こ、これは・・・・!!
「ア、ああ、アリス?これは、まさか・・・?」
上手く言葉が出ない。
アリスはフイと私から視線を逸らす。
「お、お弁当。今日の為に沢山作ったの。」
お、おおお、おおおおおおお。
「アリ、・・・」
「ミリアムの好きなやつ沢山入れたから。」
ふおおおおおぅ!!
ドパンッ!!
あ、ホーンキャットが爆発した音じゃないよ?
「げっ!!」
「きゃあ!!ミ、ミリアム!?」
セイさんは私からザッと離れる。
アリスは小さな悲鳴を上げる。
私は目幅の涙が、ドパンッと目から決壊したダムの様に放水された。
「こ、これ、で・・・エ、エンペラー、ドラゴンなんて砂にして、くる。」
「す、砂!?」
ああ、しまった。
感極まって、前世の私のお口が悪さした。
「・・・・ぶっ殺してくる。」
「ぶ、物騒!!」
私は流れ出る涙、そのままに馬車に乗り込む。
このアリスのお弁当。
味わって食べよう。
「アリス嬢、凄く家庭的なんだな。」
セイさんが感心したように呟く。
貴様・・・。
「アリスに手を出すなよ?」
「ばっ、そんな意味で言った訳じゃねぇ!って、アンタ、口調!
どう考えても、女じゃねえ!!」
「誤魔化されんぞ。」
「だから、違うって、キャラもおかしい!!」
馬車でセイさんが喚く。
放っておいて、窓から身を乗り出して、アリスに手を振る。
「夫にはアリスは最高の親友だと紹介するので、楽しみに待ってて。」
「!!!うん!!」
アリスは満面の笑みで大きく手を振り返してくれた。
今の私は無敵だ。
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