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毎日が楽しいのです
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あの日から、コーデリア様と毎日お話する様になりました。
殿下と過ごさなくて大丈夫なのかしら?
そう思いながらも、コーデリア様と一緒に居られる喜びがその考えを散らしてしまうのです。
きっと、学園以外でお会いになっているのだ、
それならば、この間だけは彼女と一緒に過ごしても良いのではないか。
自分の都合の良い様に解釈してしまいます。
せめて殿下と彼女が結婚するまで、それまでの間だから、
どうか、彼女と一緒に居る事をお許しください。
神様に祈る気持ちでした。
コーデリア様は明朗快活で、私の暗く閉ざされた心に光を照らしてくれる様でした。
こんなにも、誰かと話す事が、こんなにも幸せなんて。
彼女は『私』を知ろうとして下さり、私の幼い頃や趣味、興味を引く物について関心があるようでした。
「アイリーン様は、動物がお好きなんですね!!」
「ええ、子犬や子猫、小動物が特に好きなの。」
「可愛いですものね!!」
そう言う彼女は正に尻尾を千切れんばかりに振る子犬の様に見えて、微笑ましいものがありました。
ですが、人間である彼女にそんな事は失礼です。
自分の心の内に留めておきます。
「家には二匹の犬を飼っているの。その子達とお庭で遊ぶのがとても楽しいの。」
リリスとロアン。
私の可愛い家族。
「アイリーン様がお庭で?」
コーデリア様が少し驚いた表情を見せます。
それは当然の事です。
年頃の貴族の令嬢が庭で犬と戯れるなんてあまり褒められた物ではないのです。
幼い内ならまだしも、私はもう十七。
私は苦笑を零し、
「これを伝えたのは貴女が初めてなの。
だから内緒、ね?」
まだ殿下の婚約者である私です。
この事がどう影響するか分かりませんが、ああ、でももう大丈夫かしら。
それでも気恥ずかしいので、コーデリア様には秘密にしていただきましょう。
「は、はい!はい!!二人だけの秘密です!!」
唇に人指し指を当てた私の手を攫い、自分の胸元へ握り込まれたコーデリア様は心なしか頬が赤い。
二人だけ、なんて甘美な響きなのでしょう。
彼女は私の事をどう思っているのでしょうか。
親友・・・。
とても素敵な言葉。
そうなれたら良いのに。
私の中にまた薄暗い澱が溜まります。
殿下と結べない関係を、彼女で代替えしているのではないか。
彼女と関係を持つ事で間接的に殿下と繋がっていると感じたいのか。
打算抜きで私は彼女と親交を深めているのだろうか。
違う。違う!
私は心から彼女と一緒に居たいのだ。
殿下が彼女をお慕いしていても良い。
私は彼女の天真爛漫な笑顔を傍で見たい。
欲深い私は彼女の親友になりたいと、そう思ったのです。
神様はそんな私に罰を与えたのでしょう。
辛い現実から逃げ、向き合わなかった愚かな私に。
いつもの様にコーデリア様とお話する為に庭園のベンチで彼女を待っていました。
今日は彼女に薦めようと、家から詩集を持って来たのです。
来られるまでの間、その詩集を読んでいようと視線を落とすと、視界が暗くなりました。
誰かが前に立ち、影を落としているのだと分かり、コーデリア様が来られたのだと理解し、顔を上げました。
瞬間、私は手に力が入らず、詩集が地面に落ちた事も気付かず、目の前の方を只呆然と見上げるしか出来ませんでした。
「で、んか・・・。」
そこには、此処に居る筈の無い、待ち人でもない私の想い人が、何の表情も乗せず私を見下ろしていたのです。
私の中のまだ冷静な部分が、体を動かした事に感謝しました。
直ぐ様立ち上がり、挨拶を取ります。
「殿下、ご機嫌麗しゅうございます。」
「ああ。」
視線で促され、私は姿勢を直しました。
ですが、私の心は混乱を極めています。
何故?何故?此処に殿下が?
沈黙が更に私を追い立てます。
いつもなら挨拶が終われば立ち去る私ですが、此処へはコーデリア様とお話をする為に居るので、去る事も適わず。
殿下もこの場からお動きになる気配がありません。
どうしたら良いのか考えあぐねていると、殿下から発せられた言葉に思考が止まりました。
「・・・最近、コーデリア嬢と懇意にしている様だな・・・。」
殿下と過ごさなくて大丈夫なのかしら?
そう思いながらも、コーデリア様と一緒に居られる喜びがその考えを散らしてしまうのです。
きっと、学園以外でお会いになっているのだ、
それならば、この間だけは彼女と一緒に過ごしても良いのではないか。
自分の都合の良い様に解釈してしまいます。
せめて殿下と彼女が結婚するまで、それまでの間だから、
どうか、彼女と一緒に居る事をお許しください。
神様に祈る気持ちでした。
コーデリア様は明朗快活で、私の暗く閉ざされた心に光を照らしてくれる様でした。
こんなにも、誰かと話す事が、こんなにも幸せなんて。
彼女は『私』を知ろうとして下さり、私の幼い頃や趣味、興味を引く物について関心があるようでした。
「アイリーン様は、動物がお好きなんですね!!」
「ええ、子犬や子猫、小動物が特に好きなの。」
「可愛いですものね!!」
そう言う彼女は正に尻尾を千切れんばかりに振る子犬の様に見えて、微笑ましいものがありました。
ですが、人間である彼女にそんな事は失礼です。
自分の心の内に留めておきます。
「家には二匹の犬を飼っているの。その子達とお庭で遊ぶのがとても楽しいの。」
リリスとロアン。
私の可愛い家族。
「アイリーン様がお庭で?」
コーデリア様が少し驚いた表情を見せます。
それは当然の事です。
年頃の貴族の令嬢が庭で犬と戯れるなんてあまり褒められた物ではないのです。
幼い内ならまだしも、私はもう十七。
私は苦笑を零し、
「これを伝えたのは貴女が初めてなの。
だから内緒、ね?」
まだ殿下の婚約者である私です。
この事がどう影響するか分かりませんが、ああ、でももう大丈夫かしら。
それでも気恥ずかしいので、コーデリア様には秘密にしていただきましょう。
「は、はい!はい!!二人だけの秘密です!!」
唇に人指し指を当てた私の手を攫い、自分の胸元へ握り込まれたコーデリア様は心なしか頬が赤い。
二人だけ、なんて甘美な響きなのでしょう。
彼女は私の事をどう思っているのでしょうか。
親友・・・。
とても素敵な言葉。
そうなれたら良いのに。
私の中にまた薄暗い澱が溜まります。
殿下と結べない関係を、彼女で代替えしているのではないか。
彼女と関係を持つ事で間接的に殿下と繋がっていると感じたいのか。
打算抜きで私は彼女と親交を深めているのだろうか。
違う。違う!
私は心から彼女と一緒に居たいのだ。
殿下が彼女をお慕いしていても良い。
私は彼女の天真爛漫な笑顔を傍で見たい。
欲深い私は彼女の親友になりたいと、そう思ったのです。
神様はそんな私に罰を与えたのでしょう。
辛い現実から逃げ、向き合わなかった愚かな私に。
いつもの様にコーデリア様とお話する為に庭園のベンチで彼女を待っていました。
今日は彼女に薦めようと、家から詩集を持って来たのです。
来られるまでの間、その詩集を読んでいようと視線を落とすと、視界が暗くなりました。
誰かが前に立ち、影を落としているのだと分かり、コーデリア様が来られたのだと理解し、顔を上げました。
瞬間、私は手に力が入らず、詩集が地面に落ちた事も気付かず、目の前の方を只呆然と見上げるしか出来ませんでした。
「で、んか・・・。」
そこには、此処に居る筈の無い、待ち人でもない私の想い人が、何の表情も乗せず私を見下ろしていたのです。
私の中のまだ冷静な部分が、体を動かした事に感謝しました。
直ぐ様立ち上がり、挨拶を取ります。
「殿下、ご機嫌麗しゅうございます。」
「ああ。」
視線で促され、私は姿勢を直しました。
ですが、私の心は混乱を極めています。
何故?何故?此処に殿下が?
沈黙が更に私を追い立てます。
いつもなら挨拶が終われば立ち去る私ですが、此処へはコーデリア様とお話をする為に居るので、去る事も適わず。
殿下もこの場からお動きになる気配がありません。
どうしたら良いのか考えあぐねていると、殿下から発せられた言葉に思考が止まりました。
「・・・最近、コーデリア嬢と懇意にしている様だな・・・。」
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