死にたがりと真の終焉

リグス

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終章

誠意

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命はあまりに脆い。だから慈悲の心を保ち、大事にしていかなければならない。
その事を幼いながら承知していた。両親、及び祖父母を早くに亡くした父親が常に俺に言い聞かせてきたからだ。
親戚の一族が全員急死した時にはそれをより一層思い知らされた。
彼らは不可解な理由で自殺した。一家の柱である叔父が死んだ事で一気に途方に暮れ、誰一人冷静に対応することも無く、そして呆気なくあの世に命を投げ捨てたのだ。
そんな事があり、自殺する人間は皆こんな軟弱で稀代な精神をし、生きる事に対する心が無いのだとその頃から偏見として考えるようになった。
しかし、そんな事はないようだった。
とりわけ自殺願望が無い奴でも命に関心を持たない人間の方が圧倒的に多いし、あれ以来叔父一家がしていたような諦観の瞳を映した奴を見かける事はなかったので、偏見は少しだけ薄れた。
その代わりほとんどの人間はそんなものと思うようになり、そんな人達にでも優しく分け隔てなく相手をしていくようにした。
命を重んじていなくとも、死ぬ気を持っていなければ良い。どんなに心が無い奴にでもそう思い対等に接してきた。
こうした形で過ごしていると、周囲は皆口を揃えて、高峰は優しくてけして人を嫌わない。と、そんな先入観が創造されていった。
無論人が嫌いというわけではないし、彼らにとって都合の良い行動をしていると思う。そんな風に的を得ている部分は多数あるだろうが、余程粗相をするような奴でない限り誠意を持って応対するのが常識だと身に覚えさせている。要はこれが普通だった。
今まで仲良くなった友人と縁を作るきっかけは全てこの当たり前の行動からである。過剰なおふざけをしても許されると思い込んで、あれこれ散々言われる事もあった。それに対して指摘すると、彼らは文句を垂れながら呆気なく離れていくのだ。
そしてその内に、俺にとっての友人という概念は麻痺していった。
存在していても、どれだけ純粋に接していても、孤独。
本物の友情が欲しかった。
だからもし本当に好きだと意を向けられる友人が出来たら、その時はその気持ちを忘れないように、自分の命と同じくらいその相手を大事に守っていきたいと意思を固めていた。

そして、やがて現れたのがあいつだった。

あいつはクラスの窓際の席にいて、毎日のように窓の外を眺めていた。それが毎日のようだと気づいたのは、あいつの教室での行動範囲がそれまでだったからである。春の陽光が差し込んで、桃色と橙色の淡さがあいつの半身を染めていた。時折窓が開いていると、風が吹いて無造作に跳ねた髪を揺らし、今にもそのまま空に吸い込まれて消えそうな佇まいだった。
たまに見られた瞳はまるで生気が無く、色素さえ消失していた。その瞳で、外を眺めたり、スマホや本に目を通している。
一体いつも何を目に映しているのだろう。その先に何があるのだろう。
他の奴と違う、自分にどうしても引っかかるその雰囲気から俺はどうしても目が離せなかった。
彼から漂う、唯ならぬ雰囲気。その理由を知るのに時間はかからなかった。
ある時の放課後、あいつが別館の廊下を渡っていくのを見かけた。あいつはこの時間帯なら必ず帰っているし、しかもあの別館は特定の部活や授業以外ほとんど誰も使用しない教室ばかりがある所だ。先生に何か頼まれ事をされたのかと考えもしたが、どうにも悪寒がした。あいつを追尾し、階段を上がって着いたのは黒いカーテンで扉が遮断された空き教室だった。気づかれぬように死角に潜んで、こっそりと観察する。すると部屋からあいつの声が聞こえ、間もなくして部屋から出てきたあいつは何故か水筒を抱えていた。俺に気づかず階段を降りていく。その隙に部屋に入り、中を確かめた。途中、部屋の物が独りでに落ちたりと怪奇現象のようなものが起きたが、そんなものよりずっと、目を疑う光景がそこにあった。
埃を被った机の上に、大量の薬の入ったビンが置かれていた。その近くにいつのカバンと弁当の袋が置いてあり、まるで不自然な状態を囲っていた。
この薬はどうやら風邪薬のようだった。ただ風邪で飲むのに、何故わざわざこんな人目の付かない場所で行うのか?
その謎はすぐ判明する事が出来た。
これは、────自殺行為。
あいつは────北沢は、死ぬ気だ。
絶句し、その場から動けなくなる。
今にでも消えそうというのは、そういう事だった。
こいつは、自分の命を無下にするつもりだ。
これは、俺にとって最も許せない行為。許されるべきでない、何よりの罪。あの惨劇の継続が、ここに。
怒りがわなわなと込み上がる。こんなにも感情が沸き立つのは久々だった。
背後から気配を感じ取った。
振り向くと、北沢が驚いたように此方を見ていた。
あいつをぎっと睨み付けた。
こいつは世界を狂わそうとしている。
自分自身の命を脅かそうとする、傍若無人な悪魔だ。
俺が北沢に初めて抱いたのは、憎悪だった。

北沢はその後だって何度も何度も自殺行為を繰り返した。隙を見て様々に仕向けているようだが、その都度に助けた。それでもあいつは手を休めない。俺も休む暇を持たなかった。行為の発生日などは全てただの勘だったが、その高度さによって一度も外れたり、間に合わなかった事もない。北沢は最初はあからさまに不満げになるだけだったが、俺の顔に慣れてきたのか徐々に口を開いてひねくれを垂れるようになっていった。それまで無感情だったのも少しだけ何かしらのリアクションを取るようになり、次から別の策を考えようと思うようになった。
この時は全く北沢を友人として見ておらず、あくまでこれ以上身の回りで起こる惨状を止めたかっただけに過ぎない、結局自分も自己中心的な意であいつと向き合っていたのだった。
けれどそれは少しずつ、本当に少しずつ、変わっていった。
あれから半年程、俺は北沢と出かけたり学校行事を共にしたりと、距離は普通の友人と変わらないものへと移っていった。それでも相変わらず攻防は続いていたが、北沢と接していく内にその内情が判明していき、時に衝突し合い、初期にあったあの憎悪は消えていつしか心から北沢の命を救いたいという意思が強くなっていった。
北沢はとても不器用で感情をあれこれ表にしないが、その分ふと零れる笑顔があまりに生気に満ち溢れ輝いていたのをこの身が忘れる筈がない。
とりわけ初めて笑ったあの日なんかは、きっと一生覚えていられるのではないだろうか。
言葉遣いも毒がありトゲトゲとしているが、その裏にはちゃんと良心がある。ただそういう嫌味な言い方しか出来ないだけで、本来の北沢は優しい人物だったのだ。
あいつと苦楽を超え、あいつの心情を受け止め、そして北沢自身も俺を受け入れた。
お互いは全く正反対の性格。だからこそ想いは柔には出来ていない。
死にたいという気持ちは無理に捨てなくても良い。ただその分自分がどこまでも追いかけてでも食い止める。
これからも、その覚悟だった。

───────それなのに。

北沢は、突然この世を去った。

あの日はごく平凡な日だった。何でもないありふれた日常。そんな中で、俺は北沢と出かけて心が満たされるまで遊んだ。
ゲームセンターで盛り上がり、ショッピングモールで映画とゆったりと買い物をした。
帰る間際には、北沢が誕生日プレゼントとして財布をくれた。
友人に何かを貰うのは初めてだった。感極まって泣きそうになったが、嬉しいという感情だけを北沢に返した。
それからすぐだった。駅に向かう最中、急に北沢が立ち止まって俺に突飛な事を言い始めた。

『ようやく役に立つ日が来た。』

その言葉を理解するより先に北沢が俺を突き飛ばし、俺は抵抗出来ずに北沢から遠のいて、
───次の瞬間、
空から落ちてきた鉄骨が北沢を直撃した。
本当に一瞬の出来事だった。落ちた衝撃で俺は意識を失い、次に目覚めたのは病院のベッドの上だった。
間一髪で免れた俺は捻挫と擦り傷ですんだらしい。
起き上がったのと同時に、俺は見舞いに来ていた両親に縋った。
北沢は無事なのか。大丈夫なんだよな。
どうか生きていて。そう強く願いながら親父を見た。
しかし、親父は悲しそうに目を瞑り俯いた。
お袋も俯いて、首を横に振っている。
北沢は下敷きになり、すでに致命傷を負ってしまっていたという。
頭が真っ白になった。何も考えられず、絶望という絶望が全身を埋め尽した。
感情が我慢ならず外に牙を向ける。人生で一度と無いと思う程泣き叫び、肢体は堪らず暴走する。親父が咄嗟に俺に抱きついて、俺はその中で懸命に発狂した。

やがて退院し、自宅に戻った俺にお袋があの日の荷物を部屋に置いておいたと伝えてきた。部屋に行くと、今の俺と同じように擦り傷を負ったリュックと袋が机の上で持ち主を見ていた。それを見るとあの日を思い出してまた叫びたくなる。ぐっと堪えてリュックを手に取り、物を探る。
幸いな事に財布やスマホ、買った物は無傷だった。それらを出した後、奥に入れていたあれをそっと取り出す。
北沢に貰ったプレゼント。けして高い物ではないと言っていたけど、艶々の黒が美しい良い品だった。
まるで冷たい感触。貰った時はあれ程暖かいと感じたのに。
そういえば中を見ていなかったと気づいて開く。特に変哲もない構造だったが、その更に中を手でなぞった時、違和感を覚えた。
何か入っている。
値札だろうか、そう思いながら異物感のある方の袋に手を触れた。
そしてそれを掴んで持ち上げて、思わず「え」と声を上げた。
手にあったそれは、藍色と橙色の紐が結えられたアクセサリーらしきものだった。
これは何なのだろう。急いでスマホ(充電が少ないが辛うじて動いた)の電源を入れて、それらしきものを調べる。
すると、これと似たものが出た。
どうやらこれはミサンガらしい。
付けて、自然に切れたら願いが叶うといわれるもの。
何故こんなものが、財布の中に?
ふと、ミサンガに付いた値札の裏が俺に振り返った。
そこには、『高峰へ』と俺の名前が手書きで書かれていた。
これがすぐ、北沢の更なる俺への贈り物だというのが分かった。
この瞬間、また涙が溢れて止まらなくなった。
ミサンガと財布を胸に抱いて、今は亡き友人に問いかけた。
どうして。
どうしてあの時だったんだ。
お前が死にたいと気持ちを持っているは分かっている。だから今更責めたりはしない。
だけど、あんな最期。あんなにも呆気ない最期なんて・・・・・・!
気持ちが闇を彷徨いそうになる。やるせなくて、机にぶつかりながらその場に蹲った。
その衝撃でリュックが落ちてしまう。まだ中身が入っていたらしい、バサバサと音が響く。その音を辿って目を映すと、ティッシュなどの小物に混ざって、リュックから一通の封筒が覗いていた。
こんなもの、入っていただろうか。
──────まさか。
さっきのミサンガと同じで、あれも?
慌てて封筒を手に取り、手紙を取り出す。泣き腫らした目で文字を辿っていく。そこにはこう書かれていた。
『高峰、これは落ち着いた時に読んでほしいんだけど、俺はあの鉄骨が落ちてくる事知ってたんだ。
本来なら高峰が死ぬんだった。でも悪いけどそんなわけにはいかないから、俺が自殺の道具として使わせてもらうね。
ごめん。こんな風にしか言えなくて。違う言い方をするとね、高峰の人生を守りたくて自殺したんだ。
これは全部俺が決めたこと。
前も言ったよね。自殺行為をしても自分を責めないでって。
これが俺。
それは誰よりも、あんたが一番よく分かってることでしょう?
俺を高峰の友達にしてくれてありがとう。
俺を幸せにしてくれてありがとう。
高峰のこれからの人生が素晴らしいものになりますように。』


「・・・北、沢」
俺が死ぬ筈だった、だなんて。
初めから知っていただなんて。
「・・・ハハ、」
もはや笑いが出てしまう。
やっぱり最期まで変わらないな、お前は。
「ハハ・・・ハハハ、」
泣きながら笑う。
それがお前が最終的に望んだ未来なら。
お前の為に、受け入れようか。
幸せになってくれてありがとう、北沢。
俺の友達になってくれて、ありがとう。
・・・・・・・・・・・・あぁ、
・・・でも、きっと時間がかかるだろうな。

 


─────────────






さ迷った桜の花びらが一枚、窓の外から舞い落ちた。
俺はそれを手に取ると、目の前に置いたばかりの花瓶の中に入れる。満たされた水の中でゆっくりと浮く花びらを頻りに眺めた後、風と人の声が混ざり合った外に目を向けた。
あいつの目に映る景色は、いつもこんな風に見えていたのだろうか。
どこなのか分からなくなる、いわば異次元の入り口のような景色だった。
あれから年月と季節が巡って春になり、俺は高校を卒業した。
今日は卒業式で、既に式が終わった後の校内はまだ卒業生と在校生が別れを交わすのに時間をかけていた。俺は誰の元へとも行かず、教室にある北沢の机の前に立っていた。
三年生になってもちゃんとクラスの一員として北沢の机を用意していてくれた先生には感謝しないとならない。
この一年俺は北沢の為に花瓶の花を管理し、定期的に花を変え、枯らさないよう徹底した。
この花は北沢の命を請け負ってくれていた。だからこの花瓶に活けた花は全てがあいつと同じ年齢だ。
北沢と一緒に卒業出来るように、胸につけた花を机に置く。
「卒業おめでとう、北沢」
俺は花に向かって笑いかけた。
「もうすぐ、誕生日だよな。当日、またプレゼント渡しに墓に行くな」
その言葉に応えてくれるかのように、花瓶に活けた桜の枝がゆらゆらと揺らめいた。











この約一年は、とても面白いものを見れた。
どうしても死にたい青年とそれを食い止める青年。一朝一夕などでは巡り合わない奇跡のストーリー。こんなもの、幽霊でないと間近で見る事は出来なかったであろう。この時だけ、私は自分が幽霊で良かったと感じた。
あの最期の瞬間も、まさかあの男の言う事が正しいだとは思わなかった。あの予言のおかげで短期の相棒であったハルやん、基北沢の望みが叶ったのだ。私の素を宿したあの男の事だから、最低な嘘を言って邪魔をしようと企てていたのだと思っていたのに。人間が絶望する顔が好きなような狂人のくせして、気まぐれに迷子の羊を促すなんて一体どういう風の吹き回しだというのだ。
でも、そのおかげでその時のハルやんは何と幸せそうな表情をしていたのだろう。あれだけの笑顔は、他の人間のものでは見られない。ああして見ればこの先を生きていても必ず別の希望もあったのではないかと考えるが、彼の願望が変化しない限り同じ事の繰り返しだったか。そう思って考えるのを止めた。
ハルやんは今、私の見えない場所で眠っている。
この先も何らかの支障がない限り、安泰な死後を謳歌するのだろう。
私もいずれ、こうして安らかに眠れる日が来れば良いのに。
それならもう眠れば良いのに。
・・・そう考えるヤツがいるから、眠れないのだ。
「私も早く何とかしなきゃね」
私はとある墓石の前に立って、自分の右目にナイフの刃を向けた。
「覚悟しろよ────蒼星」
私がヤツに言うと、嘲笑するかのように私の右目がズクズク、と疼いた。
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