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ようこそ、むし屋へ
アルバイト募集のチラシ
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「と、いうことで、めでたしめでたしです」
ほたるがにっこりすると、向尸井は片眉を上げる。
「……その話をするため、だけに、再びご来店されたのですか? というより、どのようにしてまたここへいらしたんですか?」
「それ、あたしも不思議なんです! 大学から帰る途中、またむし屋に行きたいなーって思ったら、なんと、目の前に蜻蛉神社が現れたんです! で、お参りしたら、あのナミなんとかがまた飛んできて、お店の前まで案内してくれて……で、あたしピンと来たんですけど、ここって、普通の世界とちょっと違う空間にありますよね。なんか漂う空気も不思議だし。妙に澄んでるというか」
「ナミなんとかではなく、ナミハンミョウです。……まあ、とにかく、ご満足いただけたということでなによりでした。それでは私は仕事がございますので、これで」
くるりと背を向ける向尸井に、ほたるは慌てて声をかける。
「お店の外のアルバイト募集のチラシ見ました。あたし、ちょうどバイト探してたんです。ここで雇ってください!」
「……あのチラシが見えたのですか?」
「? 確かにお店の端の方にひっそり貼られてますけど、普通に見えますよ」
目が点な、向尸井を不思議に思いつつ、ほたるは蛹を羽化させたときのことを思い出していた。
ほたるがにっこりすると、向尸井は片眉を上げる。
「……その話をするため、だけに、再びご来店されたのですか? というより、どのようにしてまたここへいらしたんですか?」
「それ、あたしも不思議なんです! 大学から帰る途中、またむし屋に行きたいなーって思ったら、なんと、目の前に蜻蛉神社が現れたんです! で、お参りしたら、あのナミなんとかがまた飛んできて、お店の前まで案内してくれて……で、あたしピンと来たんですけど、ここって、普通の世界とちょっと違う空間にありますよね。なんか漂う空気も不思議だし。妙に澄んでるというか」
「ナミなんとかではなく、ナミハンミョウです。……まあ、とにかく、ご満足いただけたということでなによりでした。それでは私は仕事がございますので、これで」
くるりと背を向ける向尸井に、ほたるは慌てて声をかける。
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「……あのチラシが見えたのですか?」
「? 確かにお店の端の方にひっそり貼られてますけど、普通に見えますよ」
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