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二度目のチャイム
フェロモン攻撃
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「つまり、ダメほたるの友達が、この神社の主ってこと?」
「主じゃなくて、神主ねー。この神社は鱗翅目を祀ってる神社なんだー」
「鱗翅目って、蝶とか蛾のことだっけ?」
ほたるの問いに、「ピンポーン」と、碧ちゃんが答える。
「僕は鱗翅目系の神社を司る神主なんだよー。えっへん」
ドヤ顔で偉ぶる碧ちゃんが、「てゆーかぁ」とじろりと優太君を見る。
「てゆーかぁ、神明三家の子孫のちんちくりん。君さー、もうちょっと驚きなよー。この神社のことも僕のことも、するっと受け入れすぎなんだけどー。いろいろ脅かしてやろうと思ったのにさー」
「へへん。備えあれば患いなしって言うからな。オレ、月に5冊は長編ファンタジー読んでるし。大体の不思議は想定内だぜ。いつかはこんなことが起こる気がしてたんだよなー」
キラキラ細目を輝かせる優太君。
この何事にも動じない度胸は、ファンタジー小説の賜物? と、ほたるは読書の素晴らしさに感服する。
やれやれ、と、碧ちゃんが肩をすくめた。
「これだから人間の子供は嫌なんだよ。そうだ!」
むふふ、と、今度は悪そうな笑みを浮かべる碧ちゃん。
「くらえ! フェロモン攻撃~。えいえいえい~」
碧ちゃんが首に巻いていた白いストールをふぁさっと、優太君の鼻先で振る。
もわん。
むんと、亜熱帯に咲くあまったるい花のような匂いが、ほたるの方まで香ってきた。
目の前がピンク色に染まっていく。途端、身体がくらくらして、ふわふわして、胸がドキドキと切なくなっていく。
「何やってんの?」
優太君が、冷めた目で白いストールをフリフリする碧ちゃんを見ていた。
「あっれー? おっかしいなぁ。人間の子供には効かないのかぁ」
「碧ちゃん、なんかあたしには効いてるみたいなんですけど……」
へろへろ~と、よろめくほたるの両腕を「うおっ!」と、優太君が慌てて支えた。
「おい、ダメほたるの友達。その白いの振り回すのよせ」
「言われなくてもわかってるよー。ほたるちゃんにはオスバージョンじゃなきゃ意味ないし~」
碧ちゃんが白いモフモフストールを手から離すと、ピンク色の視界が夏の夜に戻っていった。
「は~。なんか、ドキドキして……危なかった」
何が危ないのかはわかんないけど、とにかく危なかった。
ほたるは動悸のする胸に手を当てて、ふうと、息を吐いた。
「主じゃなくて、神主ねー。この神社は鱗翅目を祀ってる神社なんだー」
「鱗翅目って、蝶とか蛾のことだっけ?」
ほたるの問いに、「ピンポーン」と、碧ちゃんが答える。
「僕は鱗翅目系の神社を司る神主なんだよー。えっへん」
ドヤ顔で偉ぶる碧ちゃんが、「てゆーかぁ」とじろりと優太君を見る。
「てゆーかぁ、神明三家の子孫のちんちくりん。君さー、もうちょっと驚きなよー。この神社のことも僕のことも、するっと受け入れすぎなんだけどー。いろいろ脅かしてやろうと思ったのにさー」
「へへん。備えあれば患いなしって言うからな。オレ、月に5冊は長編ファンタジー読んでるし。大体の不思議は想定内だぜ。いつかはこんなことが起こる気がしてたんだよなー」
キラキラ細目を輝かせる優太君。
この何事にも動じない度胸は、ファンタジー小説の賜物? と、ほたるは読書の素晴らしさに感服する。
やれやれ、と、碧ちゃんが肩をすくめた。
「これだから人間の子供は嫌なんだよ。そうだ!」
むふふ、と、今度は悪そうな笑みを浮かべる碧ちゃん。
「くらえ! フェロモン攻撃~。えいえいえい~」
碧ちゃんが首に巻いていた白いストールをふぁさっと、優太君の鼻先で振る。
もわん。
むんと、亜熱帯に咲くあまったるい花のような匂いが、ほたるの方まで香ってきた。
目の前がピンク色に染まっていく。途端、身体がくらくらして、ふわふわして、胸がドキドキと切なくなっていく。
「何やってんの?」
優太君が、冷めた目で白いストールをフリフリする碧ちゃんを見ていた。
「あっれー? おっかしいなぁ。人間の子供には効かないのかぁ」
「碧ちゃん、なんかあたしには効いてるみたいなんですけど……」
へろへろ~と、よろめくほたるの両腕を「うおっ!」と、優太君が慌てて支えた。
「おい、ダメほたるの友達。その白いの振り回すのよせ」
「言われなくてもわかってるよー。ほたるちゃんにはオスバージョンじゃなきゃ意味ないし~」
碧ちゃんが白いモフモフストールを手から離すと、ピンク色の視界が夏の夜に戻っていった。
「は~。なんか、ドキドキして……危なかった」
何が危ないのかはわかんないけど、とにかく危なかった。
ほたるは動悸のする胸に手を当てて、ふうと、息を吐いた。
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