韓劇♡三百字シアター

鶏林書笈

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射琴匣

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「噂は本当だったのか‥」
 琴箱から転がり出た二人の遺体を見た王は肩を落とす。
 王妃と宮廷僧が密通している、数日前からこんな噂が宮中に流れ始めた。
 王は全く信じなかった。貞淑な王妃と生真面目な僧、どう見ても不義などとは縁が遠い。
 そんな王のもとに怪文書が届いた。
“琴匣を射ってみよ、真偽が判明する”
 王は宮殿の片隅にあった琴箱を射った。
 すると琴が入っているはずの箱から僧と王妃が出てきた。

 その後、王の反対派によって二人が箱に押し込められたことが明らかになった。二人は無実だったのだ。
 二人に疑念を抱いた自分の不明を王はとても恥じた。そして愛する女性と敬愛する師を自ら葬ったことに胸を痛めるのだった。
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