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レガリア王国王都編
これからのこと
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(はぁ、今までの疲れが取れるようだわ。こんなに気持ち良い感触がして、しかもいい香りがする枕なんてこの世界にあったかしら? それに頭には何かに触れられる感触があるし……、そう言えば私はどうして寝ているのかしら?)
そんなことを思っていると段々、意識がはっきりとしてきた。そして私は目をゆっくりと開けてみた。すると上を向くとアルベール殿下の顔があり殿下は私が起きた気配に気づいたのか私の方を向いてにこりと微笑んだ。私は何が起きているのか理解できず、慌てふためいて起き上がった。
「おっと、いきなり起き上がると危ないよ」
と言いながら殿下は私の肩と腕を掴み私を支えた。そして、私は思い出した。失言をしたあと、馬車の中で立ち上がり態勢を崩して殿下の方に倒れたことを。私はとにかく今までの非礼を謝った。
「えっと、その、申し訳ありませんでした!!」
「いや、気にする必要はないよ。私が君を揶揄ったのがいけなかったからね。それに君のかわいい寝顔を見ることができたから役得だったよ」
殿下はそう言ってこちらを見てニコニコとしている。私は何とも言えない感情に苛まれて無言になってしまった。殿下も何も言葉を発しずただただこちらの方を向いて微笑んでいる。馬車の中は馬の嘶きと馬車が道を進む音しかなくなった。少し時間が経ち、私はこの状況に耐えれなくなり声を発した。
「えっと、あの殿下さっきの質問の続きをしてもよろしいでしょうか」
殿下は相変わらすニコニコとしており言った。
「ああ、いいよ。でもその前に私のことは呼び捨てで呼んでくれないかな? これから長い付き合いになるんだし、堅苦しいのはやめよう」
「しかし、あまりにも恐れ多いことです。で、殿下」
「アルベール」
そう言って殿下はニコニコと言ってきた。
「し、しかし……」
「アルベール。なんならアルでもいいよ。どちらか選んで」
「ア、アルベール様っ」
私は殿下の言葉の圧に負けて、なんとか声を絞り出した。
「う~ん、今はそれでいいよ。さて、それじゃあ質問の続きをしよう。確か、なぜクリスを連れて行こうと思ったかだね?」
「はい、そうです」
私は殿下がサラッと私を愛称で呼んで来たがスルーすることにした。そして、私は頷いた。
「さっきも言ったけど、君の魂が美しかったからできれば君を私のそばにおきたいと思ったんだ」
私は頭にハテナを浮かべた。さっきも言っていたがまるで殿下は魂が見えるような発言したのだ。
「そうだよ。私は人の魂が見えるんだ。君の魂は何にも侵されていない純白な色をしているよ」
「っ、えっと……私、声に出していましたか?」
「いや声に出してはいなかったよ。でもこのことを教えるとみんな君みたいな表情をするから、答えちゃった」
殿下は私が驚いているのを見ながらそう言った。続けて
「さて、話を戻そう。さっき言った通りだけど、私は魂が見れるんだ。これは私が幼少期のときに毒を飲まされて失明してからそうなったんだ。まぁ、ほとんどの人は私の言うことなんて信用しなかったけどね」
と自嘲しながら、殿下は言った。なんだか殿下は悲しそう表情をしている気がした。
(殿下も私と同じで誰にも信じてもらえないことを心に抱えて生きているんだ。私にもわかる。まるで自分が狼少年になったかのように感じてしまうその感覚を……。)
「私は、でん、アルベール様のことを信じます!! 誰がなんと言おうと信じます」
私ははっきりと言った。すると殿下は目を開きいて少し硬直すると次第に笑い出した。私は殿下がいきなり笑い出したことに困惑していると、
「ごめん。急に笑い出して。そんなことを言われたのは初めてだから……、おかしく感じちゃって。でも、ありがどう。そう言ってくれてとても嬉しいよ、クリス」
殿下はまさに女神の微笑みと言えるほど美しい笑みを浮かべた。私はその笑みに見惚れてしまった。今日で何回見たか分からないがまだ慣れないなぁと思っていると馬車が止まった。昼食の時間のようだ。
そんなことを思っていると段々、意識がはっきりとしてきた。そして私は目をゆっくりと開けてみた。すると上を向くとアルベール殿下の顔があり殿下は私が起きた気配に気づいたのか私の方を向いてにこりと微笑んだ。私は何が起きているのか理解できず、慌てふためいて起き上がった。
「おっと、いきなり起き上がると危ないよ」
と言いながら殿下は私の肩と腕を掴み私を支えた。そして、私は思い出した。失言をしたあと、馬車の中で立ち上がり態勢を崩して殿下の方に倒れたことを。私はとにかく今までの非礼を謝った。
「えっと、その、申し訳ありませんでした!!」
「いや、気にする必要はないよ。私が君を揶揄ったのがいけなかったからね。それに君のかわいい寝顔を見ることができたから役得だったよ」
殿下はそう言ってこちらを見てニコニコとしている。私は何とも言えない感情に苛まれて無言になってしまった。殿下も何も言葉を発しずただただこちらの方を向いて微笑んでいる。馬車の中は馬の嘶きと馬車が道を進む音しかなくなった。少し時間が経ち、私はこの状況に耐えれなくなり声を発した。
「えっと、あの殿下さっきの質問の続きをしてもよろしいでしょうか」
殿下は相変わらすニコニコとしており言った。
「ああ、いいよ。でもその前に私のことは呼び捨てで呼んでくれないかな? これから長い付き合いになるんだし、堅苦しいのはやめよう」
「しかし、あまりにも恐れ多いことです。で、殿下」
「アルベール」
そう言って殿下はニコニコと言ってきた。
「し、しかし……」
「アルベール。なんならアルでもいいよ。どちらか選んで」
「ア、アルベール様っ」
私は殿下の言葉の圧に負けて、なんとか声を絞り出した。
「う~ん、今はそれでいいよ。さて、それじゃあ質問の続きをしよう。確か、なぜクリスを連れて行こうと思ったかだね?」
「はい、そうです」
私は殿下がサラッと私を愛称で呼んで来たがスルーすることにした。そして、私は頷いた。
「さっきも言ったけど、君の魂が美しかったからできれば君を私のそばにおきたいと思ったんだ」
私は頭にハテナを浮かべた。さっきも言っていたがまるで殿下は魂が見えるような発言したのだ。
「そうだよ。私は人の魂が見えるんだ。君の魂は何にも侵されていない純白な色をしているよ」
「っ、えっと……私、声に出していましたか?」
「いや声に出してはいなかったよ。でもこのことを教えるとみんな君みたいな表情をするから、答えちゃった」
殿下は私が驚いているのを見ながらそう言った。続けて
「さて、話を戻そう。さっき言った通りだけど、私は魂が見れるんだ。これは私が幼少期のときに毒を飲まされて失明してからそうなったんだ。まぁ、ほとんどの人は私の言うことなんて信用しなかったけどね」
と自嘲しながら、殿下は言った。なんだか殿下は悲しそう表情をしている気がした。
(殿下も私と同じで誰にも信じてもらえないことを心に抱えて生きているんだ。私にもわかる。まるで自分が狼少年になったかのように感じてしまうその感覚を……。)
「私は、でん、アルベール様のことを信じます!! 誰がなんと言おうと信じます」
私ははっきりと言った。すると殿下は目を開きいて少し硬直すると次第に笑い出した。私は殿下がいきなり笑い出したことに困惑していると、
「ごめん。急に笑い出して。そんなことを言われたのは初めてだから……、おかしく感じちゃって。でも、ありがどう。そう言ってくれてとても嬉しいよ、クリス」
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