スラム出身の“偽聖女”は、傷ついた第二王子と政略結婚しました。〜本当の私は、王に滅ぼされた最強名家の生き残りです!~
二十年に一度、王国で行われる“聖女選定の儀”。
歴代の聖女はすべて名門貴族の令嬢──その常識が崩れた。
儀式の最後に放たれた白羽の矢は突風にさらわれ、広場ではなくスラムのボロ小屋へと落ちる。
矢が示した少女 イレネス・リファール は、拒めば「スラムを潰す」と脅され、強制的に王宮へ。
しかし待っていたのは、貴族たちの冷笑と侮辱。「平民が聖女候補?」「王宮を汚すのか」と、心を削る仕打ちばかりだった。
それでもイレネスは決して折れない。
──スラムの仲間たちに、少しでも良い暮らしを届けたい
その願いだけを胸に、神殿での洗礼に臨む。
そこで授かったのは、貴族の血にのみ現れるはずの“癒しの魔法”。
イレネスは、その力で戦で重傷を負った第二王子 ダニエル・デューイッヒ を救い、彼は彼女の才と誠実さに心を動かされる。
結婚相手を探していたダニエルだが、現国王は嫌味たっぷりに「平民上がりの聖女でも娶ればよい」と突き放す。
しかしダニエルはあえてその提案を受け入れ、イレネスに結婚を申し込む。
イレネスは条件として──
「スラムに住む人々へ、仕事と安心して暮らせる住まいを」
──それを求め、二人は政略結婚を結ぶ。
はじめは利害だけの結婚だった。
だが共同生活と幾つもの困難を乗り越えるうち、二人は互いを強く意識し始める。
しかし王宮では、イレネスを嫌う王妃派聖女候補の嫌がらせが苛烈になり、国王はダニエルをなぜか執拗に遠ざける。
そんな中、ダニエルはひそかに調査を命じる。
魔法は貴族の血だけが受け継ぐはず──
なのに、イレネスは強大な癒しの力を持つ。
そして明らかになる、衝撃の真実。
──イレネス・リファールは、かつて国王に陥れられ滅ぼされた名門リファール家の“唯一の生き残り”だった。
なぜ国王はリファール家を潰したのか?
なぜ白羽の矢は彼女を示したのか?
そして二人は、不正と陰謀渦巻く王宮で何を選び、何を守るのか──。
“スラム出の偽聖女”と蔑まれた少女が、
やがて王国の闇を暴き、真の聖女として輝くまでの
愛と逆転とざまぁの物語が、いま動き出す。 はず……
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