163 / 170
第七章 王都編
第二十二話 妹よ、俺は今面談しています。
「スー、フッー」
来客室の前で一度息を整える。知らなかったとはいえ十時間も待たせてしまったのだ、まずは誠心誠意謝罪だ。
コン、コン
「はい、どうぞ」
声音から怒気は感じない。だが、十時間も待たされて気分が害されない訳はなくラウリーさんが大人な対応をしてくれているに過ぎない。流石は使用人学校で講師をされている方、アンガーマネジメントなどお手の物なのだろう。
「失礼します」
入室するとラウリーさんは美しい立ち姿で俺達を出迎えてくれた。すらりと伸びた長い脚に綺麗な顔立ち、清潔感のある服装、初対面の相手に不快感を一切与えず見た目だけでも有能さが伝わってくる。
「長い時間お待たせして、誠に申し訳ありませんでし・・」
「お待ちください!」
頭を下げようとして止められる。
「なりません。いかなる事情があろうと、トキオ セラ様程のお方が私などに頭を下げてはなりません」
「俺は只の平民です。ましてや、十時間もお待たせして謝罪の一つもないなど・・・って、ど、どうなさいましたか!」
俺の謝罪を止めたラウリーさんは、静かに泣いていた。
「そっ、そうですよね。ラウリーさん程の立派な方が俺なんかの為に十時間も待たされたら悔し涙の一つも出ますよね。本当に、申し訳ございませんで・・」
「なりません」
またも謝罪を止められる。なんで?
「失礼いたしました」
胸ポケットからハンカチを取り出すと、涙を拭うラウリーさん。軽く呼吸を整えてからこちらに向き直ると、一瞬で先程までの美丈夫に戻る。
「はじめまして、ラウリーと申します。まずは勘違いを訂正させてください。私がこの屋敷へ参ったのはトキオ セラ様が王都へご到着したとの報を受け、居ても立っても居られなかったからであり、ご予定も確認してはおりませんでしたので待たされるのは当然です。この件に関してトキオ セラ様に一切の落ち度はありません。勿論、私が腹を立てているなどということもありません。そもそも、私如きの時間をどれだけ使おうが、トキオ セラ様が気にする必要など一切ございません」
「・・・でも、先程涙を流されて・・・あれは、俺なんかに待たされて悔しかったからでは・・・」
「先程の涙はトキオ セラ様のご尊顔があまりに神々しく自然と溢れてきました。使用人としてあるまじき失態、誠に恥ずかしい限りです」
なにそれ?
「改めまして、ラウの息子ラウリーです。本日はトキオ セラ様、サンセラ様、偉大なるお二方と謁見の場を設けていただいありがとうございます」
謁見って・・・面談ですよ、面談!
「あっ、はい、トキオ セラです。トロンの街で教師をしています。こっちが・・」
「トキオ セラ様の一番弟子、サンセラだ。ラウリーとやら、初対面で我が師匠の偉大さを感じ取れるとは、お主なかなか見どころがあるな」
「サンセラ様、お褒めに預かり感謝いたします」
「うむ」
何が「うむ」だよ!サンセラの奴、偉そうに・・・あと、今お前ラウリーさんのこと「お主」って言ったからな!「うむ」とか「お主」とか、もうコタローに「痛い」なんて言えないぞ!
ブロイ公爵の使用人さんにはお茶の準備だけで退席してもらった。さて、とりあえず大切なことから話しておこう。
「オリバーさんとラウさんの手紙に俺のことが何と書かれていたかはわかりませんが、あまり気にしないでください。ラウリーさんが素晴らしいキャリアをお持ちなのは聞き及んでいますので、俺なんかの使用人になって嫌々空き家の管理などする必要はありません」
「それは・・・私如ではトキオ セラ様の使用人を務めるのに力不足であるということでしょうか?」
なぜ、そうなる・・・
「いえ、いえ、その逆です。大貴族からも引っ張りだこである有能なラウリーさんが俺みたいな平民の使用人になるのは勿体ないと言っているのです」
どう考えても俺とラウリーさんでは不釣り合いだ。ましてや、主人が殆どいない屋敷の管理なんかで終わっていい人じゃない。
「身分など関係ありません。私は仕えるべき価値のある御方に仕えたいのです。ブルジエ王国中、いえ、世界中を探しても、トキオ セラ様程価値のある御方はおりません」
どうしてそうなるよ・・・オリバーさんとラウさんは手紙に何を書いたんだ・・・
「ラウリー、今日師匠に初めて会ったお前がどうしてそう言い切れる。まさか、オリバー男爵と御父君の手紙を全て鵜呑みにしているのではないだろうな」
サンセラが口を挟む。至極真っ当音意見ではあるが・・・話し方!なんで師匠の俺が丁寧な言葉を使っているのに弟子のサンセラが上から目線で話しているんだよ!
「オリバー男爵と父のことは信頼しています。ですが、信頼しているからといって直接会ったこともない人物に対し他者の意見だけを鵜呑みにするほど愚かではありません。私がトキオ セラ様の使用人になりたい、全てを捧げ全身全霊でお仕えしたいと思ったのは、先程トキオ セラ様のご尊顔を拝見させて頂いた瞬間です」
「なぜ、そう思った?」
只の人間にこれ程サンセラが興味を持つなんて珍しいな・・・あと、ご尊顔って、やめてもらえません・・・
「上手く言葉に出来ませんが、直感などという曖昧なものでもありません。私は過去、多くの貴族や要人と面会してきましたが、トキオ セラ様程の神々しいオーラを纏った御方は初めてです。ご尊顔を拝見させて頂いた瞬間、私が今迄学んできたのはこの御方の役に立つためだと確信いたしました」
『この者、トキオ様がお持ちの称号を感じ取っているのではないでしょうか?』
『称号って「聖人」のこと?』
『はい。今「上位鑑定」で確認してみましたが「鑑定」などの特別なスキルはありませんでした。聖獣である私に気付いている節もありません。この者が言うように、今迄の学びや経験で人を見る眼が養われたのだと思います』
それって凄いじゃん!本当にいいの、こんな人に主人が殆ど居ない屋敷の管理人みたいなことさせて・・・
「師匠、私はラウリーを使用人として採用するのに賛成です。この男、なかなかに有能ですよ」
そんなことは初めから分かっているんだよ!問題はそこじゃないの!
「本当に良いのですか、俺なんかの使用人になって?」
「私が生を受け今日まで学んできたのは、全てトキオ セラ様にお仕えする為です。もし、お仕えすることをお許しいただけないのであれば、私の残された人生は何の意味も持ちません」
怖いこと言わないでよ・・・脅しですか?
『私も賛成です。勿論、私やサンセラ殿には遠く及びませんが、この者であればトキオ様のお役に立つことも可能でしょう』
こいつら、面接官にでもなったつもりか。こちらがお願いする立場なんだぞ!でもまあ、コタローやサンセラが気に入る人間なんて滅多に居ないし、ここは素直に意見を聞き入れるか。
「それではラウリーさん、今後もよろしくお願い致します。もし俺が仕えるに値したいと感じたらいつでも言ってくださいね。その時は勿論ラウリーさんの希望を聞き入れますので」
「ありがとうございます。ですが、私がトキオ セラ様の下を自ら離れるなどあり得ません。少しでもトキオセラ様のお役に立てるよう、全身全霊をもって生涯お仕えする所存です」
「うむ、よい心掛けだ」
いや、怖いって・・・普通でいいですから、普通で。
「では、先に条件等を決めておきましょう。給与や待遇で希望はありますか?」
「一切ありません。トキオ セラ様にお仕えできることこそ最高の報酬、もちろん無給で構いません」
いや、ダメだろう。なんだよ、もちろん無給って・・・
「ダメですよ、ちゃんと給金は受け取って頂かないと」
「私如きがトキオ セラ様の財産を浪費するなど、あってはならないことです」
ただ働きの方があってはならないことだよ!
「ラウリー、お前の気持ちはよくわかる。だが、師匠は現在セラ教会に身を置かれている。セラ教に「正当な働きには正当な報酬を」という教えがある以上、無給という訳にはいかない」
おぉ、サンセラ、ナイスアシスト!
「わかりました。では、金貨五枚で」
「ダメですって、ラウリーさん程の方を金貨五枚で雇える訳ないじゃないですか。今働かれている使用人学校での報酬を教えてください」
「・・・月に金貨百二十枚です」
「では、月に金貨百五十枚でいかがですか?」
「な、なりません!お仕えさせていただく身でありながら、毎月トキオ セラ様から金貨百五十枚も奪い取るなど、万死に値します!」
いや、取られてねぇーし。お給料だって言っているでしょうが。
「あと、俺のことはトキオでいいですよ」
「畏まりました。では、トキオ様とお呼びさせていただきます。私のことはラウリーとお呼びいただき、敬語もお止めください」
「いやぁ・・・年上の方にそれは・・・」
「師匠、屋敷を買えばいくらラウリーが有能でも一人では回せません。師匠が謙虚なのは存じ上げておりますが、上下関係を曖昧にしてはラウリーも部下を扱いづらくなります。屋敷の主である師匠は毅然とした態度で接するべきです」
なるほど、そういうものか。
「わかった。では、改めて。ラウリー、給金は月に金貨百五十枚でどうだ?」
「お言葉ですがトキオ様、トキオ様とサンセラ様は本職がセラ学園の教員であり、給金はトキオ様が月に金貨五十三枚、サンセラ様が金貨三十三枚ですよね。ならば私がトキオ様やサンセラ様より高給を頂くのはどう考えてもおかしいです」
なんで俺の給金を知っているんだよ!オリバーさんだなぁ・・・これは痛いところを突かれたぞ・・・
「たしかに教員としての給金は金貨五十三枚だが、俺とサンセラは冒険者登録もしているしブロイ公爵家を通して学校で使う備品などの販売もしている。月の収入は金貨百五十枚以上だ」
正直、ブロイ公爵家から毎月幾ら銀行に振り込まれているかは確認していないんだよなぁ・・・最初にとんでもない額が振り込まれていたから間違いじゃないか確認しに行ったのだが、「正当な働きには正当な報酬を。その額で間違っていないし返金も認めない」って突っぱねられて以来、確認するのが怖いんだよねぇ・・・お金って、無いと困るのは前世から知っていたけれど、あり過ぎると怖くなるっては現世で学んだよ。
「それは私も同じです。使用人学校で頂く給金の大半は投資に回しておりましたので、既に生涯働かなくても十分に食っていけるだけの資産は確保済です」
「いや・・・でも・・・」
そう言えば、経済の何たるかを叩き込んだってオリバーさんが言っていたなぁ・・・
「師匠」
おぉ、サンセラ、助けてくれ!今日のお前は妙に切れ者感があって頼りになる!
「ここはラウリーの言い分が正しいですよ。そもそも、セラ学園で給金を決める時に多すぎると散々マザーループに文句を言っておいて、逆の立場になったら意見を変えるのはズルいですって」
「ぐぬぬ・・・・」
ぐうの音も出ない・・・助け舟を出してくれると思ったのに・・・
「ラウリー、お前の気持ちも分かるが、セラ教の教えを守りたい師匠のお気持ちも汲み取ってくれ。給金は月に金貨三十枚、それでいいな」
「・・・畏まりました、サンセラ様」
渋々だがようやく首を縦に振るラウリー。
「師匠も、それでよろしいですね」
「お、おう・・・」
完全に場をサンセラに支配されてしまった。それにしても、時々俺の周りで起きる謎の値下げ交渉・・・なんなんだ、これ・・・
「それじゃあラウリーさん・・じゃ、なくてラウリー、給金はそれでいいとして他に待遇面などで要望はあるか?」
「ございません。ですが、もしお聞き入れていただけるのであれば、一つだけお許しいただきたき儀がございます」
何、その回りくどい言い方。逆に怖いから普通に言ってください・・・
「んっ!」
ラウリーの言葉にサンセラが怒気の籠った視線を送る。やめなさい!職場で条件を確認するのは当たり前でしょうが!
サンセラの圧にも負けずその場で立ち上がったラウリーは、九十度に腰を曲げ頭を下げる。
「私に、トキオ セラ様の家令と名乗ることをお許しください!この称号こそ私にとっては唯一無二、最大最高の報酬です!」
「いや・・・俺は・・」
「よくぞ申した!」
『よくぞ申した!』
えぇぇぇぇ・・・何言っているの、家のドラゴンと聖獣様は・・・
「いや、だから俺は・・」
「ラウリー、お前の気持ちよくわかるぞ!私も師匠の一番弟子であることに何よりも誇りを持っている。お前も同じだな!」
「はい、サンセラ様!今後トキオ様がどれだけの使用人を召し抱えようとも、家令の座だけは誰にも渡したくありません。勿論「トキオ セラ様の家令」として恥じぬ働きをお見せする所存です!」
変なことで盛り上がるんじゃないよ・・・
「俺は貴族じゃない・・」
「流石は一目見ただけで師匠の偉大さを見抜いただけのことはある。その能力を師匠の下で存分に発揮せよ!」
「はい、サンセラ様!王都の屋敷はお任せください!」
俺が話そうとしているのに邪魔するんじゃないよ!
「俺は家令を持てるような身分では・・」
「ラウリー、トキオ様の一番弟子として厳命する!師匠の家令を名乗る以上、世界一の使用人となれ!その力をもって、トキオ セラ様が成すことに助力せよ!」
「承りました!このラウリー、我が主トキオ セラ様にご助力できるよう、身命を賭し、全身全霊をもって、お仕えいたします。世界最高の主に仕える者として、必ずや「トキオ セラ様の家令」の称号に相応しい使用人となることを、ここに誓います!」
サンセラが差し出した右手を両手でガッチリと掴むラウリー。満面の笑みで何度も上下する握られた手の上には一匹の燕。
なにこれ・・・もういいから、家令でも執事でも好きに名乗ってくださいな・・・そんなことより、これからの予定や屋敷の購入などもっと大切な打ち合わせをさせてください。
妹よ、俺に今日家令ができました・・・貴族でもないのに
あなたにおすすめの小説
薬師の名門ブレルスクに入学した私は、退学するまで暴れます。〜少年アレクの倫理で殴る学園ファンタジー〜
鮒捌ケコラ
ファンタジー
入学式から3週間目にして『退学」を言い渡された。
(早くない?RTAじゃないんだからさ。)
自分で言うのもアレだけど、入学してからは結構真面目に通ってた。
けど、どうやら教員の不況を買ってしまったらしい。
幸か不幸か、退学まで1週間の執行猶予が与えられた。
けど、今更どう足掻いても挽回する事は不可能だろうし、
そもそも挽回する気も起こらない。
ここまでの学園生活を振り返っても
『この学園に執着出来る程の魅力』
というものが思い当たらないからだ。
寧ろ散々な事ばかりだったな、今日まで。
それに、これ以上無理に通い続けて
貴族とのしがらみシミッシミの薬師になるより
故郷に帰って自由気ままな森番に復職した方が
ずっと実りある人生になるだろう。
私を送り出した公爵様も領主様も、
アイツだってきっとわかってくれる筈だ。
よし。決まりだな。
それじゃあ、退学するまでは休まず毎日通い続けるとして……
大人しくする理由も無くなったし、
これからは自由気ままに、我儘に、好き勝手に過ごす事にしよう。
せっかくだし、教員達からのヘイトをカンストさせるのも面白そうだ。
てな訳で………
薬師の名門ブレルスクに入学した私は、退学するまで暴れます。
…そう息巻いて迎えた執行猶予満了日、
掲示板に張り出された正式な退学勧告文を
確認しに行ったんだけど……
どういう事なの?これ。
落ちこぼれの貴族、現地の人達を味方に付けて頑張ります!
ユーリ
ファンタジー
気がつくと、見知らぬ部屋のベッドの上で、状況が理解できず混乱していた僕は、鏡の前に立って、あることを思い出した。
ここはリュカとして生きてきた異世界で、僕は“落ちこぼれ貴族の息子”だった。しかも最悪なことに、さっき行われた絶対失敗出来ない召喚の儀で、僕だけが失敗した。
そのせいで、貴族としての評価は確実に地に落ちる。けれど、両親は超が付くほど過保護だから、家から追い出される心配は……たぶん無い。
問題は一つ。
兄様との関係が、どうしようもなく悪い。
僕は両親に甘やかされ、勉強もサボり放題。その積み重ねのせいで、兄様との距離は遠く、話しかけるだけで気まずい空気に。
このまま兄様が家督を継いだら、屋敷から追い出されるかもしれない!
追い出されないように兄様との関係を改善し、いざ追い出されても生きていけるように勉強して強くなる!……のはずが、勉強をサボっていたせいで、一般常識すら分からないところからのスタートだった。
それでも、兄様との距離を縮めようと努力しているのに、なかなか縮まらない! むしろ避けられてる気さえする!!
それでもめげずに、今日も兄様との関係修復、頑張ります!
5/9から小説になろうでも掲載中
家族に忘れられていた第五王子は愛され生活を送る
りーさん
ファンタジー
アズール王国の王宮には、多くの王子や王女が住んでいる蒼星宮という宮がある。
その宮にはとある噂が広まっていた。併設されている図書館に子どもの幽霊が現れると。
そんなある日、図書館に出入りしていた第一王子は子どものような人影を見かける。
その時、父である国王にすら忘れられ、存在を知られていなかった第五王子の才覚が露になっていく。
異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。
お小遣い月3万
ファンタジー
異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。
夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。
妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。
勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。
ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。
夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。
夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。
その子を大切に育てる。
女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。
2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。
だけど子どもはどんどんと強くなって行く。
大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。
伝説の魔術師の弟子になれたけど、収納魔法だけで満足です
カタナヅキ
ファンタジー
※弟子「究極魔法とかいいので収納魔法だけ教えて」師匠「Σ(゚Д゚)エー」
数十年前に異世界から召喚された人間が存在した。その人間は世界中のあらゆる魔法を習得し、伝説の魔術師と謳われた。だが、彼は全ての魔法を覚えた途端に人々の前から姿を消す。
ある日に一人の少年が山奥に暮らす老人の元に尋ねた。この老人こそが伝説の魔術師その人であり、少年は彼に弟子入りを志願する。老人は寿命を終える前に自分が覚えた魔法を少年に託し、伝説の魔術師の称号を彼に受け継いでほしいと思った。
「よし、収納魔法はちゃんと覚えたな?では、次の魔法を……」
「あ、そういうのいいんで」
「えっ!?」
異空間に物体を取り込む「収納魔法」を覚えると、魔術師の弟子は師の元から離れて旅立つ――
――後にこの少年は「収納魔導士」なる渾名を付けられることになる。
鑑定持ちの荷物番。英雄たちの「弱点」をこっそり塞いでいたら、彼女たちが俺から離れなくなった
仙道
ファンタジー
異世界の冒険者パーティで荷物番を務める俺は、名前もないようなMOBとして生きている。だが、俺には他者には扱えない「鑑定」スキルがあった。俺は自分の平穏な雇用を守るため、雇い主である女性冒険者たちの装備の致命的な欠陥や、本人すら気づかない体調の異変を「鑑定」で見抜き、誰にもバレずに密かに対処し続けていた。英雄になるつもりも、感謝されるつもりもない。あくまで業務の一環だ。しかし、致命的な危機を未然に回避され続けた彼女たちは、俺の完璧な管理なしでは生きていけないほどに依存し始めていた。剣聖、魔術師、聖女、ギルド職員。気付けば俺は、最強の美女たちに囲まれて逃げ場を失っていた。
転生貴族の移動領地~家族から見捨てられた三子の俺、万能な【スライド】スキルで最強領地とともに旅をする~
名無し
ファンタジー
とある男爵の三子として転生した主人公スラン。美しい海辺の辺境で暮らしていたが、海賊やモンスターを寄せ付けなかった頼りの父が倒れ、意識不明に陥ってしまう。兄姉もまた、スランの得たスキル【スライド】が外れと見るや、彼を見捨ててライバル貴族に寝返る。だが、そこから【スライド】スキルの真価を知ったスランの逆襲が始まるのであった。
元万能技術者の冒険者にして釣り人な日々
於田縫紀
ファンタジー
俺は神殿技術者だったが過労死して転生。そして冒険者となった日の夜に記憶や技能・魔法を取り戻した。しかしかつて持っていた能力や魔法の他に、釣りに必要だと神が判断した様々な技能や魔法がおまけされていた。
今世はこれらを利用してのんびり釣り、最小限に仕事をしようと思ったのだが……
(タイトルは異なりますが、カクヨム投稿中の『何でも作れる元神殿技術者の冒険者にして釣り人な日々』と同じお話です。更新が追いつくまでは毎日更新、追いついた後は隔日更新となります)