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第二章 わたし、めりーさん
12.二夜
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「今度は及川さんか」
僕は冷え冷えとした夜空の下で、小さく呟いた。
白い息が見える。まだ立夏になったばかりだが、盛冬のような寒さだ。
段々と、メリーさんの気配が高まっていくのを感じる。夜になる度に、一人ずつ狩ろうとするメリーさん。その出現のせいで、フィールドが少しずつ広がっているのかもしれない。
先日、黒川くんがやらかした鏡の怪異は、使者がフィールド外を自由に行き来していた。メリーさんは鏡の使者とは違って、本体が携帯から編み出され、その持ち主の意識を操っている。だから外を一歩、また一歩と彷徨う度に、フィールドが少しずつ広がり、そして雪の跡が溶けるかのようにフィールドもまた消えていく。
それでも、僅かに残穢はあった。事象がずれて怪奇現象が起こりやすくなっている。でもクラスメイトたちはこの三日間、平穏に過ごせる、過ごせた筈だ。師堂くんを通して、自称陰陽師くんにクラスメイトの大半に結界をお願いしたから。
結界すら退ける月島くん、それから黒川くんと沢村さんの三人だけは頼んでいない。黒川くんがすぐに察してしまうから、僕は表立って動けないし。まあ、そのせいで沢村さんは大怪我をするところだったけれど、あまり心配はしていなかった。
現在進行形で、僕のすべきことはメリーさんの襲来を防ぐこと。第二の指名は及川さんだった。すぐに及川さんの自宅へ運んで貰い、その真向いにある公園のベンチに座った。
服越しで分かるほどの冷気。本当に損な役回りをすることになったなあ。そう独り言ちると、穏やかな風が顔の傍を通る。
「分かってるって」
そう言って、僕は及川さんの家を眺めた。既に屋内は消灯している。及川さん一家は規則正しい生活をしているみたい。
「はーあ。どうしてこんなことになっちゃったんだろ」
僕は膝に肘を突いて、顎を置く。
すると、いきなり突風にあおられ、髪が靡いた。
「どうして黒川くんのことが好きか、だって? そんなこと聞かないでよ。恥ずかしいじゃん」
身体は冷たいのに、頬だけが熱い。両の掌で熱を吸い取るように、両頬を挟んだ。そんな僕の態度が気に食わないのか、霧が立ち昇る。
「……でも確かに。どうして黒川くんのことが好きなのかな」
今まで接点なんて無かった。――あの時、僕と沢村さんを見ていた、あの瞳を見てしまってから。どうしてだか、黒川くんのことが気になって仕方が無かった。
あの眼差しは、まるで僕を深淵に引き摺ろうとしているようで、冷たくて気に食わなくて、胸の奥が苦しくなった。黒川くんの纏う空気を見ただけで、彼が何に関わっているのか分かった。以前に『怪異』と遭遇したことがあったから。負を纏う、あの力で。
怪異は人の命を狙うもの。祟りとは違って、その狙いは純真で一途だ。新しいカタチ。
「……一目惚れ? 類似性バイアス?」
いや、目的が違う。多分黒川くんは傍観者に過ぎない。それに比べて、僕はただ選びたいだけ。傲慢にも人として。
「それなら、一目惚れの方かなあ」
そう零すと、月が雲に隠れる。雨が降ってきそうな、じめつく匂いがする。
「冗談って言ったら信じる?」
問いかけると、微妙な気配がした。一応引いてくれるらしく、雲も立ち消えて風も止んだ。
こちん、と小さな音が聞こえる。公園にある時計台の秒針が動く音だ。妙に気になって、視線を滑らせれば御前零時を過ぎていた。
「そろそろかな?」
微かに『怪異』の匂いが漂う。――近くに来ている。あいつの言葉だけでなく、肌でそう感じ取った。
僕はベンチから立ち上がり、及川さんの家の前に立つ。
辺りは静まり返っていた。蛍光灯が点滅する音、虫が光へと飛びつく音が響く。遠くから犬の遠吠えも聞こえてきた。住宅街にはまだ光が灯っている。それなのに生活音だけが全く聞こえてこない。異様な空間が広がっている。
「随分とハングリーなんだ? 苛々してくると、力をつけてくるタイプなのかな」
僕の見つめる先、道路の蛍光灯を四つほど挟んだところに、黒い影が浮かんだ。そのすぐ上の蛍光灯が割れた。ぱらり、と硝子がその影に降りかかり、その過程で反射して眩しい。目を細めた瞬間、道路に亀裂が入る。一直線に僕へと向かって来た。
避ける必要性を感じなかったので、僕はそのまま立っていた。
足元まで亀裂が走ったかと思うと、それはすう、と消えてしまった。道路も元の姿のままだ。蛍光灯だけが割れたまま、キラキラと影の足元を照らしている。
「物を壊す力は弱いってことだね。でも幻覚を見せるだけの力はある、か。そうやって家の中にいる人を怖がらせ、自ら外に出るよう待ち構えていると見た。メリーとしての素質は最初だけに置いてきたのかな。面白味もない」
そう吐き捨てる。伝わっているのか分からないが、売られた喧嘩は買わないと。たとえ黒川くんだったとしても――いや、初日の様子からして矛盾がある。黒川くんのせいじゃないのかも、とふと思った。
「メリーさんと人狼ゲームのハイブリット。発想は良いけど、詰めが甘くて残念だね」
ひたひた、と後ろから裸足で歩き回るかのような音が聞こえてくる。ホラー演出を頑張っているのは認める。振り返って何かがいてもいなくても、たとえ振り返ったとしても、僕はちっとも怖くない。
メリーさんだけを見つめる。幻覚が通じないと知ったメリーさんが、距離を詰めようと数歩だけ進んで立ち止まった。顔が真っ黒に塗りつぶされているから、その表情は分からない。でも僕の背後の存在に気付いたようで、メリーさんはくるり、と後ろを向いてゆっくりと去っていく。
再び戻ってくる可能性を鑑みて、僕はその姿が見えなくなるまで、そこにいた。
――いきなり携帯の着信音が鳴った。同時に、茶碗がぶつかるような音、テレビの音。誰かが怒っている声。あっという間に生活音が帰ってくる。安心するようで、不安に思う。
ほんの少しだけぼんやりとしていたが、すぐに着信に応じると、相手は沢村さんだった。
「沢村さん?」
『もしもし、樋脇くん。……夜中にごめんね』
「全然良いよ」
沢村さんのことだから、僕に連絡しようか迷って迷って、やっと決心したのだろう。
僕は冷え冷えとした夜空の下で、小さく呟いた。
白い息が見える。まだ立夏になったばかりだが、盛冬のような寒さだ。
段々と、メリーさんの気配が高まっていくのを感じる。夜になる度に、一人ずつ狩ろうとするメリーさん。その出現のせいで、フィールドが少しずつ広がっているのかもしれない。
先日、黒川くんがやらかした鏡の怪異は、使者がフィールド外を自由に行き来していた。メリーさんは鏡の使者とは違って、本体が携帯から編み出され、その持ち主の意識を操っている。だから外を一歩、また一歩と彷徨う度に、フィールドが少しずつ広がり、そして雪の跡が溶けるかのようにフィールドもまた消えていく。
それでも、僅かに残穢はあった。事象がずれて怪奇現象が起こりやすくなっている。でもクラスメイトたちはこの三日間、平穏に過ごせる、過ごせた筈だ。師堂くんを通して、自称陰陽師くんにクラスメイトの大半に結界をお願いしたから。
結界すら退ける月島くん、それから黒川くんと沢村さんの三人だけは頼んでいない。黒川くんがすぐに察してしまうから、僕は表立って動けないし。まあ、そのせいで沢村さんは大怪我をするところだったけれど、あまり心配はしていなかった。
現在進行形で、僕のすべきことはメリーさんの襲来を防ぐこと。第二の指名は及川さんだった。すぐに及川さんの自宅へ運んで貰い、その真向いにある公園のベンチに座った。
服越しで分かるほどの冷気。本当に損な役回りをすることになったなあ。そう独り言ちると、穏やかな風が顔の傍を通る。
「分かってるって」
そう言って、僕は及川さんの家を眺めた。既に屋内は消灯している。及川さん一家は規則正しい生活をしているみたい。
「はーあ。どうしてこんなことになっちゃったんだろ」
僕は膝に肘を突いて、顎を置く。
すると、いきなり突風にあおられ、髪が靡いた。
「どうして黒川くんのことが好きか、だって? そんなこと聞かないでよ。恥ずかしいじゃん」
身体は冷たいのに、頬だけが熱い。両の掌で熱を吸い取るように、両頬を挟んだ。そんな僕の態度が気に食わないのか、霧が立ち昇る。
「……でも確かに。どうして黒川くんのことが好きなのかな」
今まで接点なんて無かった。――あの時、僕と沢村さんを見ていた、あの瞳を見てしまってから。どうしてだか、黒川くんのことが気になって仕方が無かった。
あの眼差しは、まるで僕を深淵に引き摺ろうとしているようで、冷たくて気に食わなくて、胸の奥が苦しくなった。黒川くんの纏う空気を見ただけで、彼が何に関わっているのか分かった。以前に『怪異』と遭遇したことがあったから。負を纏う、あの力で。
怪異は人の命を狙うもの。祟りとは違って、その狙いは純真で一途だ。新しいカタチ。
「……一目惚れ? 類似性バイアス?」
いや、目的が違う。多分黒川くんは傍観者に過ぎない。それに比べて、僕はただ選びたいだけ。傲慢にも人として。
「それなら、一目惚れの方かなあ」
そう零すと、月が雲に隠れる。雨が降ってきそうな、じめつく匂いがする。
「冗談って言ったら信じる?」
問いかけると、微妙な気配がした。一応引いてくれるらしく、雲も立ち消えて風も止んだ。
こちん、と小さな音が聞こえる。公園にある時計台の秒針が動く音だ。妙に気になって、視線を滑らせれば御前零時を過ぎていた。
「そろそろかな?」
微かに『怪異』の匂いが漂う。――近くに来ている。あいつの言葉だけでなく、肌でそう感じ取った。
僕はベンチから立ち上がり、及川さんの家の前に立つ。
辺りは静まり返っていた。蛍光灯が点滅する音、虫が光へと飛びつく音が響く。遠くから犬の遠吠えも聞こえてきた。住宅街にはまだ光が灯っている。それなのに生活音だけが全く聞こえてこない。異様な空間が広がっている。
「随分とハングリーなんだ? 苛々してくると、力をつけてくるタイプなのかな」
僕の見つめる先、道路の蛍光灯を四つほど挟んだところに、黒い影が浮かんだ。そのすぐ上の蛍光灯が割れた。ぱらり、と硝子がその影に降りかかり、その過程で反射して眩しい。目を細めた瞬間、道路に亀裂が入る。一直線に僕へと向かって来た。
避ける必要性を感じなかったので、僕はそのまま立っていた。
足元まで亀裂が走ったかと思うと、それはすう、と消えてしまった。道路も元の姿のままだ。蛍光灯だけが割れたまま、キラキラと影の足元を照らしている。
「物を壊す力は弱いってことだね。でも幻覚を見せるだけの力はある、か。そうやって家の中にいる人を怖がらせ、自ら外に出るよう待ち構えていると見た。メリーとしての素質は最初だけに置いてきたのかな。面白味もない」
そう吐き捨てる。伝わっているのか分からないが、売られた喧嘩は買わないと。たとえ黒川くんだったとしても――いや、初日の様子からして矛盾がある。黒川くんのせいじゃないのかも、とふと思った。
「メリーさんと人狼ゲームのハイブリット。発想は良いけど、詰めが甘くて残念だね」
ひたひた、と後ろから裸足で歩き回るかのような音が聞こえてくる。ホラー演出を頑張っているのは認める。振り返って何かがいてもいなくても、たとえ振り返ったとしても、僕はちっとも怖くない。
メリーさんだけを見つめる。幻覚が通じないと知ったメリーさんが、距離を詰めようと数歩だけ進んで立ち止まった。顔が真っ黒に塗りつぶされているから、その表情は分からない。でも僕の背後の存在に気付いたようで、メリーさんはくるり、と後ろを向いてゆっくりと去っていく。
再び戻ってくる可能性を鑑みて、僕はその姿が見えなくなるまで、そこにいた。
――いきなり携帯の着信音が鳴った。同時に、茶碗がぶつかるような音、テレビの音。誰かが怒っている声。あっという間に生活音が帰ってくる。安心するようで、不安に思う。
ほんの少しだけぼんやりとしていたが、すぐに着信に応じると、相手は沢村さんだった。
「沢村さん?」
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