没落貴族でビジネス聖女の私は、顔面国宝騎士団長に溺愛されています?

鳴音 伊織

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10.蒼い秘め事

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「……ほんとにお風呂にも付けて入っちゃった」

 狭いバスルームから出た私は、まだほんのりと湿る髪をタオルで丁寧に拭く度に光る左手の宝石へと目を遣った。
 水滴が宝石を撫で、ポロッと床へと落ちる様をじっと見つめる。
 ……段々とそれが、ジルの額から流れた汗が彼の目の横を伝い落ちる様を彷彿とさせ……慌ててブレスレットをタオルで覆う。

「あ、明日からは外して入ろう。ダメになっちゃいそうだし」
 
 「こんな高価な代物が痛むのは勿体ない」そんな言い訳を心の中で繰り返しながら、硬いシングルベッドに腰掛けた。

「これはあくまでブレスレットだし、ジルな訳じゃないんだし……」

 白いベビードールをフワッと揺らしながら、そのままベッドに四肢を投げ出した。

「……本当に、ジルの瞳みたい」

 腕輪の付いた左手を持ち上げ、そこに光る深い蒼のサファイアをじっと見つめる。
 カットの関係なのか、石の中心はやや黒くそこから端に向けてグラデーションがかる石は、欲を秘める彼の瞳と被る。

『こんなに濡らして、恥ずかしそうに喘いで腰振って……堪らないなァ……可愛い、お前の全身喰っていいか』
 
「……ッッ!!」

 不意に、情事の最中に囁かれた彼の意地悪な台詞が蘇る。彼の情慾に濡れた熱い吐息と……厭らしい手つきのオプションを添えて。

「ば、ばか……なに思い出してんのよ」

 かぁぁっと瞬く間に顔が熱くなるのが分かる。
 ドクンドクンと心臓が痛い程に高鳴り、同時に下腹部にズクっとした疼きが走るのを……見過ごす訳にはいかなかった。

「や、やだ……」

 シースルーの布越しにピンク色の胸の頂きが、その色を覗かせる。

『柔らかいな……ずっとしゃぶっていたい』

 耳の奥に響く、甘い彼の声が鼓膜を揺らし、尚もそこはプクっと膨れ上がる。
 まるで触れて欲しいと云わんばかりの主張に負け、蒼い石を揺らしながら、ツンっ……と人差し指で撫でてみる。
 その瞬間身体中に電流が走り、思わず背を大きく反らす。

「っ、あっ……、ばか……わたし何やって……」

 「はぁ、はぁ」と荒い息を吐く私の指は、言葉とは裏腹にその硬い突起をクリクリと指先で擦る。
 彼が何度もしていたように、指でキュッと摘んでみると……腹の奥がズクズクッと疼き、レースの下着がじわっと濡れる。

「あぁっ……、ん、……ふ……だめ、だめ……」

 1度快楽に目覚めた身体は、もっと身体の中心を慰めるよう求める。
 その誘いに、大きく首を横に振りながらも……腕輪の付いた左手は、まるで意思でもあるかのように下へ下へと這いずっていった。

「はっ、ァあっ……ここ、ジルがずっと触ってた……」

『へぇ……ココ、弱いんだ』

 下着越しの割れ目に指を這わせば、コリっと硬い花芯がツンっと中指を刺激する。

「ぁっあっ……なにこれ、かたい……」

 おそるおそるソレを指で撫でると、ブワッと身体中にあの日の快楽が息を吹き返す。
 じゅわっと溢れ出す液を確かめようと、更に奥へと手を進めた時……既に形が分かるほどに勃ち上がった花芯が、手首に宿る蒼に擦れる。

「んぁぁっ、や……だめ……だめこんなの……」

 に、桜色の恥核が触れ……ソレを悦ぶ身体がぶるっと大きく震える。

『気持ちいいか? アイリーンはココ弄られるの好きなんだな』

 執拗に責めるゴツっとしたあの指を、いま私はどうしようもなく求めている……。

「やぁ、ちが……だめ……こんなこと……」

 否定する思考とは裏腹に、ブレスレットへそれが当たるように緩く腰を動かす。
 分かっている。いま自分がとんでもない痴態を晒している事くらいは、この茹で上がった頭でも理解は出来てる。

 それでも……どうして、どうして……止まらないの?

「は、はふっ……ぁんっ、ぁ……ジ、ル……」

 彼の瞳の石に、布越しの花芯を擦り付けるのが止まらない。まるで彼に強く擦られているみたい……

「もっと、キュッて……摘むの、ほし……」

 ――彼が何度もしていたような、摘んで転がすの……ホシイ……

 「はー、はー」と肩で息をする、快楽の言いなりになった私の手が、下着の中へと伸びた……

 その時だった。

『ピピピピッッ』

 ベッドサイドに置いた、彼との専用通信機がけたたましい音を上げた。


「は、はい……どうしたの」
『……どうしてそんなに息が上がっている?』

 「そういえば定時連絡の時間だった」と、荒い息をどうにか押し込め、通話のボタンを押した。が、やはり完全に隠す事は出来なかったようで。勘のいい彼は真っ先にそれを口にした。

「べ、別に……腹筋してたからじゃない?」
『成程。腕、ちゃんと付けてるか?』
「え、ええ。付けたままだけど」

 すいません、先程それで気持ちよくなりましたァ……なんてとてもじゃないけど言えるはずなく、ワザと素っ気ない返事を返した。

『……なぁ。アイリーンは1人でシたりするのか?』

 唐突に、その問いは投げ掛けられた。

 手の中にある通信機が零れ落ちそうになるのを、已の所でどうにか握り締める。
 無意識にその手に力が入り、ミシッと音を立てた気が気なくもない。

「は、はぁ!? なななななんのこと」

 余りにもタイムリーすぎるその話題に、動揺するなという方が無理がある。
 ち、違うの……大天使レイデ様に誓って、こここんな恥ずかしい事をしたのは今日が初めてなのよォォオ!!
 真っ赤な顔を手で覆い項垂れる私の事を知ってか知らずか――彼の口撃は尚も続く。
 
『一人でスる時は……その腕輪が付いた手で色々弄るのか?』
「ししししないわよそんな事」
『俺の目と変わらぬ宝石が見ている前で、あられもない姿を晒すのか?』
「ひ、人の話聞いてる?」

 永遠に一方通行の会話に、思わず大きく息を吐く。
 ……もしかして、バレているのでは。
 疑わざるを得ないであろう、この会話の内容からして。
 「なんで知ってるの」という言葉をぐっとの飲み込み、焦って周りを見渡しては見る。
 だがベージュの薄汚れたカーテンは閉まったままだし、年季の入った棚やクローゼット、焦げ茶のイスやテーブルにも何ら不審な点はない。いつも通りのこじんまりとしたワンルームだ。

 「もしかして、このブレスレットに細工が!?」なんて、慌てて腕の蒼を見るも、そこにはただ、無機質なものがあるだけ。
 
『……そう考え始めると、いてもたっても居られなくなってな』

 私の焦りを知ってか知らずか、淡々と彼は喋り続ける。
 
「は、はぁ……?」

『逢いに来た』

「…………はァァ!!??」

 そうして辺りを見回している時、彼のとんでもない台詞が耳に飛び込んで来た。
 思わずベッドから飛び起き、ドアの方へと走ると――背後の窓を、コンコンと叩く音がした。

 ……いや、あの……ここ3階、なんだけれど……

 ツゥっと背中に嫌な汗が流れ、おそるおそるカーテンに手をかけると……
 
 赤みがかかった満月を背に、深く被ったフードの下から「ニィっ」といい笑顔をこちらに魅せる黒ずくめの男が、そこに立っていた。

 …………余りにもホラー!!!!

 思わず腰を抜かし、その場にペタッとへたり込んでしまった。


「……どうやって来たのよ」

 流石に放置する訳にもいかず窓を開け、黒いローブで姿を隠した不審者もびっくり登場の彼を一旦部屋へと招き入れる。

「どうって? 屋根伝いに歩いて来ただけだが」
暗殺者アサシンなの!?」
「もっとロマンチックな言い方は無いのか」
 
 身を覆う膝丈のローブを脱ぎ、見慣れた黒シャツ姿を見せるジルは、ご自慢の金髪とご尊顔を揺らしながらさも当然とした顔でそう言うけれどもよ。
 確かに宿舎の周りは2階建てや3階建ての民家が密集してはいるけれども……その屋根を使って3階この部屋のベランダに辿り着いたって事!? どんな身体能力してんのよ一体……

「いつか不法侵入で掴まるわよ」
「全てを黙らせる顔面と権力を持ち合わせているのでご心配なく」
「終わってるわ」
 
 余りに浮世離れしたその現実に頭を抱えていると、後ろから大きな身体が私を包み込む。

「へぇ。何時もそんなエロい格好で、俺と喋ってるんだな」
「え!? い、いや普通の格好じゃない?」
「女の普通なんて知らん」

 私を後ろから抱いたまま、彼は夜着姿を覗き込む。

 べ、別にベビードールは普通じゃないの!? 着心地良いし、ヒラヒラふわふわしてる見た目も可愛いくて私は気に入っているのだけれど……

「か、可愛いでしょ?」
「あぁ、似合っている。……もっとよく見せて」

 そう言って彼は私から離れたと思えば、ぐるっと私の身体を反転させた。

 肩に掛かる細い紐、胸の間で大きく結ばれたリボン、そこから下に広がるレースを舐めるような視線が順々に這い、下着が見え隠れする短い丈の裾をキュッと握る。

「あ、あんまり見ないで」
「恥ずかしいか? まぁ、こんなに透けてるもんな」

 そう言って彼は、ピンク色が滲み出す胸の頂きをツンっと指で突く。
 
「っん……や、やめて」

 先程の余韻がまだ消えない敏感な身体は、たったそれだけの刺激でビクビクっと震える。
 何なら、彼の蛇のような視線のお陰で……下の方もズクっと疼き始め、思わず太腿をキュッと閉めた。

「最高に唆るな……可愛いよ、アイリーン」

 耳元で甘い声が聞こえたかと思えば、耳孔にヌルッとした感触が走る。

「だ、だめ……」

 耳のカタチを舌先がなぞり、カプっと耳朶を甘噛みされれば、もう立っている事もままならない。
 正面から私を抱き締める彼の腕に、ついしがみついてしまう。
 
「で、話の続きだが」

 ギュッと逞しい二の腕にしがみついた私の身体が、フワッと宙に浮く。

「ちょっと……待って……」

 受け入れられなかった私の牽制は虚しく宙に消え、いつの間にか2人の身体は、固いベッドに腰掛けていた。

 ベッドの真ん中で後ろ抱きにされ、彼の足に絡み取られた両足は大きく開かれる。
 下着を付けているとはいえ、顕になった秘部をどうにか隠そうと太腿に力を入れるも――閉じる事は叶わなかった。

「ココ、自分で触った事は?」

 湿ったままの白い下着を、ツウっと彼の綺麗な指が下から上へと撫でる。

 ――まってぇぇ、この姿ッ……恥ずかしすぎるーー!!
 
 どうにか意識を留めておくのがやっとな程、羞恥が全身を襲う。
 もういっそ気絶してしまいた、無かったことにしたい。……その筈なのに、その指先が固い花芯を捉えると、ぶわっと瞬く間に身体が奥から沸騰を始める。

 ――本当に、私どうしちゃったのかしら……この状況よ? あぁもう、どうすればいい……

「したこと、な、い……」

 ブンブンと、少しわざとらしいくらいに大きく首を振る。まるで自分に言い聞かせるかのように。
 
「ふぅん?」

 彼の問に目を泳がせる私に「本当は?」と答えを急かし、ツンツンと芯を突く。

「それ、は……」

 真っ赤な顔のまましどろもどろに否定をする私の手首を、グッと彼の大きな手が掴んだ。

「なぁ、してみせろよ」

 彼に掴まれた左手が、大きく開かれた股へと誘われる。
 
「い、嫌よ……無理に決まって……」

 とてもじゃないがそれを直視出来るはずもなくて。大きく首を捻るも、震える手が花芯に触れると反射で身体が大きく跳ねる。

「この指で、ココ……どうするんだ?」

 ツンと主張する芯を、私の指の上から重なった彼の指がクリクリと動く。

 まって、コレ……死ぬ程恥ずかしいんだけれども!!??

「っ、や、め……」

 余りの羞恥に、じわっと目尻に涙が浮かぶ。
 どうにか抵抗しようと、潤む紅色の瞳で彼を見上げるも……そこにあるのは、影を宿した深海のような彼の瞳。
 その目がニヤッと微笑むと……背中にゾクッと寒気が走る。

 ――じ、ジルのこの顔……本気の目……

 それは獲物を狙う、本能剥き出しの狼のような瞳。

 シャランッ……と、彼の耳から揺れるピアスが音を立てる。

「この尖ったところ、擦るのか? それとも摘むのか?」

 官能的な甘い声を耳に直接投げ掛けられ、思わず口から吐息がもれる。
 花芯を弄る指が、クチュクチュと音を立てる激しい物に変われば、ぽわんっと思考が蕩け始める。

 ――だめ……気持ちいい……ジルの指が重なってるとはいえ、自分で擦ってるのを彼に見られているというのに……

 己の痴態が、彼の射抜くような視線に晒されている。

 そう思えば、どういう訳か一気に身体が火照り始める。

「ん、ふぅ……ァあっ……」

 ――声……自分のじゃないみたい。恥ずかしい……でも、止まらない……

 明らかに大きく硬くなったソレを、彼の動きに指を預けてクリクリと円を書くようになぞれば、モノ欲しげに蜜壷がヒクヒクと収縮する。

「可愛い、可愛い俺のアイリーン。……凄いな。シーツ、漏らしたみたいになってる」
「う、そ……はっ、ふぁ……」
「ほら、触ってみろよ……トロトロだろ?」

 彼の手に導かれるまま、身体の中心部にそっと指を這わす。
 するとそこはもう、布があるのか無いのか分からないほどに、溢れ出た蜜でぐっちょりと濡れている。

「っは、……す、ご……」

 初めて知る自分の身体の変化に、思わず目を見開く。
 彼が私の指に溢れる蜜を擦り付けると、その手を自分の口許へと誘う。
 そうして彼は、私の濡れた指にペロッと赤い舌を這わせた。

「ん、相変わらず美味いな……お前の味は」
「……ッッ……!!」

 指を咥え、ちゅぷッくちゅっと音を立てながらしゃぶる彼を目の当たりにすると、どうしようもなく顔がカッと熱くなる。
 至高の表情で蜜を舐めとった彼が、漸く唇を離したかと思えば、意地の悪い笑みを私に投げ掛けた。

「せっかくだ、イくまで自分でやってみような」

 彼のゴツっとした指が、私の指先を――まるで花芯を擽るかのような動きを魅せると、プツッと私の中の何かが切れる。

 ――あなたのゆびで、めちゃくちゃにされたい……

 ドクンドクンと脈打つ秘部は、この指の刺激を求めている。
 彼の指がくれる刺激で、おかしくなるくらいイキたい。

「……が、良い……」

「うん?」

「……やだ……ジルのが、良い……」

 囁く程の……今にも消えそうな声でそう呟き、真っ赤な顔で彼を見上げる。
 視線の先には、目を見開いた彼が形の良い眉を寄せたかと思えば……すぐに私の身体は、ベッドへと沈んだ。

「姿だけでなく、言葉でも煽るのかよ」

 うつ伏せの状態で腰だけ高く上がった私の身体に、信じられない程に熱を帯びた彼が覆い被さる。
 紐で括られたパンツも上に纏った布も荒々しく脱がされ、スースーとした空気が秘部に触れる。

「え、えっ……ちょっと……」
「ここまで理性保った俺を褒めろ」

 シーツと胸の隙間に、大きな手が潜り込んで来たかと思えば、小ぶりな胸がグッと鷲掴みにされる。

「し、知らない……」
「この服引き裂いて全身舐め回したい衝動に耐えたんだ」

 首筋に吐息が掛かり、柔らかい唇が触れたかと思えば、直ぐにチクっとした痛みが走る。

「んぁッ……ぁあっ、ぃ、た……」
「ここ、硬くなってる」

 そう言って彼は、鷲掴みにしていた胸の中心を指でクリクリと擦る。
 何度が擦った後、キュッと摘み上げ2本の指の腹で転がされると、ビクビクッと身体が大きく跳ねる。
 
「ぃあっ……ァあっ、ぁあ……だめぇ、そんなのッ」

 少し強く抓られるだけで、ピリピリと電流みたいな快楽が全身に走り、ズクっと下腹部が疼き腰がヘコヘコと動く。

「……こっちが寂しそうだな」

 彼の耳から垂れるチェーンが、私の項をなぞったかと思えば、ふわっと背中が軽くなる。
 え、ッ……ジル何を……?
 それ迄覆い被さっていた圧が無くなり、思わず後ろへと首を軽く捻る私の花芯に……何か熱くて、硬いモノが触れた。

「……ッう! ぁっ、これ、なに……」
「めちゃくちゃ勃ってるな、アイリーンのコレ……気持ちいい」

 ――ジルのアレが、私の……擦ってるッ!?
 
 蜜壷から溢れた愛液が男根に絡まり、ずチュックチュッと音を立てながら私の花芯の上を滑る。
 
 ――やばい……すごい、ジルの硬くてきもちい……
 
 彼の動きに合わせて思わず腰をゆらっと動かすと、掴まれたままの胸の頂がキュッと抓られ、彼の欲棒の先端がまるで押し潰すかのように私の花芯へ食い込む。
 するとそれまで私の中で抑圧されていた欲が、一気に爆発へと加速する。

「ゃああッ……だめ、だめぇジル……それッ……なんかおっきいのくるッ……」
「良いぞ。可愛くイク姿俺に見せて、アイリーン?」
「――ッッ!! ぃっ、く……んぁあぁァ!!」

 ペロッとうなじを舐められ、ひと際大きく花芯を突くかれればゾクゾクッと背筋に快感の波が走り、痙攣したみたいに身体がビクビクッと激しく揺れる。
 
「派手にイったな……これならもう、準備万全だろ?」
「は、はっ……ん……ちょっ、ちょっとまって……もう、これ以上されたら……ぁッ……」

 それ迄、硬いベッドへ崩れ落ちていた私は、悪魔みたいな彼の言葉に飛び起きた。
 荒い息をどうにか飲み込み、おそるおそる彼の方を振り向くとそこには――いつの間にかシャツを脱ぎ去り、バッキバキのイイ身体をご披露するイイ笑顔の彼。
 そして前が開けられたズボンから顔を覗かせる……凶器と言っても許されるであろう上を向いた、ソレ。

「何を言ってる? ……これからが、本番だろ?」
「――ッッ、もうわたし腰がぁ」

 いやそんな事より、身がぁッ……持たん!!
 ぷるぷると小刻みに震える手で手元に投げてあるブランケットを拾い、キュッと身体を隠そうとするも――即座にそれは取り払われ、代わりに甘いムスクの濃い香りが、私の身体を包み込んだ。

 先程の余韻でヒクつくも、今なおドロドロに蕩けた蜜壷へ、いつの間にか準備物を装着したのであろう質量のあるナニかが、グイッと押し込まれた。

「ん、はぁっ……ぁあっあ……ァあっッッ!!」
「さっき言ってたろ? 俺が欲しいって。望み通り、俺でぐちゃぐちゃにしてやるよ」
「いった、けどぉッ……」

 私のナカに押し込まれた欲棒が、一気に奥を攻め始める。
 同時に、胸の上を彷徨っていた大きな手が荒々しく膨らみを揉み、更に頂が指と指の間に挟まれキュッキュッと摘まれれば、口内から熱い息と嬌声が溢れる。

「い、いっしょ……っ、だめぇっ……」
「ダメじゃないだろ? ……存分にイキ狂えよ、アイリーン」

 言葉とは裏腹に、彼は緩りと優しく動いてみせる。
 
 初めての時のような痛みはない。
 
 寧ろ――だからこそ、繋がりからドロリと生まれた快楽が、私の全てを呑み込んでいく。

 ――なんだか硬いのが擦れる度に、カラダがビリビリして溶ける……声、止まらない…… 

 ザラメのように甘い、鼻にかかる嬌声が自分の脳を支配して、思考がグチャりと融ける。
 
「んぁッ……ぁっ、あッ……ジル、……ゃぁッ、おかし、く……な……んぅぅッ――」
「俺でおかしくなるアイリーンなんて、最高だな」
 
 それまで胸を揉みしだいていた彼の手が離れ、私の腰を強く掴む。

「ちょっ……ッ――!! もぉ、むり……ッ!!」
「無理? こんなに絡み付いて、離れないのに?」

 ギチギチと鳴る蜜壷は、彼の存在を悦び痛い程に咥えているのだろう。
 ――わかんない……もう……何がなんだかわからないけど、もっと欲しい……
 
 パァンパァンッと肌を打ち付ける音と共に、グチュッバチュッ、ぶちゅっと音が室内に響き、それが私の鼓膜を犯し始めた。

 ――奥の、いいとこ……すごい、そんな大きいので抉られると……ダメっ……なんかクるからぁッ……!!

 両手でギュッとシーツを握り、背を反らす。
 電流みたいなのが肌を舐め、カラダがこれまで以上に火照り始める――これは、合図だ。
 ビクンビクンと小刻みに四肢が揺れるのと同時に、ナカで暴れ狂う彼のソレを、ぎゅぅっと締め付ける。
 同時に「んッ」と彼の低い唸り声が耳に入れば、それすら今の私には刺激へと変わる。

「んんッ……はぅ、ァあっあ、ぁん……」
「可愛い……可愛い可愛いかわいい……、もっと乱れろ」

 最奥を突き上げながら身を屈めた彼に鎖骨をガブッと噛まれ、それまで腰にあった彼の手が充血した花芯を摘み擦れば、頭の中が真っ白になり腹の奥から快楽の渦が押し寄せる。

 きもちいぃ……も、だめぇ……

「もぉ、……だめぇ……い、く……んァァあ!!!!」

 プシャッッと股の間から液を飛ばしながら、ガクガク腰を揺らし快楽の波の到達と共に背中を大きく反らす。

「沢山イけたな。いい子だアイリーン」
 
 喰い契らんとばかりに締め付けた彼のソレが一際大きくなるのを感じながら……私は意識を白い光の海へと飛ばした。

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