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ふざけんな
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諸事情(父親の海外転勤に母親がついて行く)により、俺こと神崎楓はこの度晴れて一人暮らしを始めることになりました。
「で、いつから?」
「明日から♡今日中に家見つけて出てってね~」
間延びした声の母親の横っ面を引張たこうかと思ったのは言うまでもないし、思いとどまった俺を褒めて欲しい。
つきまして、急遽即日入居可物件を探して引越しの用意を始めました。
新生活スタートと言ってもそんな晴れやかな浮き足立ったような空気もなく。
ただあるのは、とにかく寝場所と雨風がしのげればそれでいいという夜逃げかとでも言われそうな急ピッチの引越し。
「希望の条件等はございますか?」
「雨風が凌げて即入居できる所で」
「……………ご入居予定日等は…?」
「今日とか…」
「無いです」
ですよねぇぇぇ。そりゃ妙な客若しくは冷やかしきたと思うよね!その判断間違ってないよお姉さん!
やっぱり母親と言えど女に手を上げるのは人としてダメだけど父親くらいならぶん殴っても許されたんじゃないかな?と思いながら五件目の不動産で漸く一件該当があり、天は俺に味方したと本気でガッツポーズをしたのは言うまでもない。
尚、両親は既に空の上で自宅はもぬけの殻。
つまりは俺はキャリーケースとボストンバッグ、そして初期費用と言って渡された(手切れ金にしか見えない)幾らかの現金のみで放り出された事になる。
別にニートだったとか引きこもりだった訳でもなくて、普通に働いて普通に家族仲も良かったはずなのにこの仕打ち。
なんでだよ。
かくして新たな新居候補となったのは職場からはやや離れてはしまうけど生活していく上でさほど大きな不便もない場所の一件の借家だった。
この際事故物件でも何でもいいよ。
雨風しのげればそれで。
ボロボロで今にも倒壊しそうな、雨漏りや床が腐っている家を想像して来たが、思ったよりは手入れのされた家だった。
多少修繕はいるだろうけども、これなら生活しながらちまちまやって行けば事足りる程度。
気になるのは笑顔で絶対中に入ろうとしない不動産のお兄さん。
「…中、入らないんですか?」
「はい!こちらでしたら現在直ぐにご案内できます!」
「いや、中入らないんですか?」
「え?内観に関しましては私は熟知しておりますので、あとはお客様がお気に召すかどうかになります」
「え、入らない…んですか?」
「入りません」
「あ、そうですか」
いい笑顔でキッパリ言ってくれてありがとうお兄さん。
「ここ、なにか出るんですか?何かあったとか?」
「一般的な事故物件とは違いますね。御案内の際に事故物件に関しましては詳細をお伝えする義務がございます」
「何か出るんですか?」
「その点に関しましては分かりかねますが、ご入居された方は長くて一ヶ月程でご退去されていますね」
十分事故物件じゃないでしょうかね?
という言葉を飲み込んだ俺を褒めてくれてもいい。
まぁ、何が出ようと俺にはもうあとは無いわけで。
ネカフェ難民とか回避したいし…絶対そのまま住むもん。
ホテルに仮で泊まっても直ぐに金が底ついて公園がマイホームになるし。
背に腹は変えられないという事でここに決めることを伝えるとお兄さん笑顔から初めて顔変わったよ。
こいつ正気か?って顔してるけど他にないなら仕方ないじゃんって。
こうして俺の新生活はスタートしたのです。
続く。と思う。
「で、いつから?」
「明日から♡今日中に家見つけて出てってね~」
間延びした声の母親の横っ面を引張たこうかと思ったのは言うまでもないし、思いとどまった俺を褒めて欲しい。
つきまして、急遽即日入居可物件を探して引越しの用意を始めました。
新生活スタートと言ってもそんな晴れやかな浮き足立ったような空気もなく。
ただあるのは、とにかく寝場所と雨風がしのげればそれでいいという夜逃げかとでも言われそうな急ピッチの引越し。
「希望の条件等はございますか?」
「雨風が凌げて即入居できる所で」
「……………ご入居予定日等は…?」
「今日とか…」
「無いです」
ですよねぇぇぇ。そりゃ妙な客若しくは冷やかしきたと思うよね!その判断間違ってないよお姉さん!
やっぱり母親と言えど女に手を上げるのは人としてダメだけど父親くらいならぶん殴っても許されたんじゃないかな?と思いながら五件目の不動産で漸く一件該当があり、天は俺に味方したと本気でガッツポーズをしたのは言うまでもない。
尚、両親は既に空の上で自宅はもぬけの殻。
つまりは俺はキャリーケースとボストンバッグ、そして初期費用と言って渡された(手切れ金にしか見えない)幾らかの現金のみで放り出された事になる。
別にニートだったとか引きこもりだった訳でもなくて、普通に働いて普通に家族仲も良かったはずなのにこの仕打ち。
なんでだよ。
かくして新たな新居候補となったのは職場からはやや離れてはしまうけど生活していく上でさほど大きな不便もない場所の一件の借家だった。
この際事故物件でも何でもいいよ。
雨風しのげればそれで。
ボロボロで今にも倒壊しそうな、雨漏りや床が腐っている家を想像して来たが、思ったよりは手入れのされた家だった。
多少修繕はいるだろうけども、これなら生活しながらちまちまやって行けば事足りる程度。
気になるのは笑顔で絶対中に入ろうとしない不動産のお兄さん。
「…中、入らないんですか?」
「はい!こちらでしたら現在直ぐにご案内できます!」
「いや、中入らないんですか?」
「え?内観に関しましては私は熟知しておりますので、あとはお客様がお気に召すかどうかになります」
「え、入らない…んですか?」
「入りません」
「あ、そうですか」
いい笑顔でキッパリ言ってくれてありがとうお兄さん。
「ここ、なにか出るんですか?何かあったとか?」
「一般的な事故物件とは違いますね。御案内の際に事故物件に関しましては詳細をお伝えする義務がございます」
「何か出るんですか?」
「その点に関しましては分かりかねますが、ご入居された方は長くて一ヶ月程でご退去されていますね」
十分事故物件じゃないでしょうかね?
という言葉を飲み込んだ俺を褒めてくれてもいい。
まぁ、何が出ようと俺にはもうあとは無いわけで。
ネカフェ難民とか回避したいし…絶対そのまま住むもん。
ホテルに仮で泊まっても直ぐに金が底ついて公園がマイホームになるし。
背に腹は変えられないという事でここに決めることを伝えるとお兄さん笑顔から初めて顔変わったよ。
こいつ正気か?って顔してるけど他にないなら仕方ないじゃんって。
こうして俺の新生活はスタートしたのです。
続く。と思う。
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