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どちらさま?
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平々凡々、順風満帆生活から一転して波乱万丈とかもう要らないから。
ありがち、在り来り。そんなの誰も求めてないから。
引っ越した先は未開の地でしたとか、恐怖物件でしたとかも間に合ってますから。
そんな一通りの思考もめいっぱいした所であえて俺は問うことにします。
アナタどちら様?
新居に引っ越してから早一週間。
憂鬱とも億劫とも取れる楓の視線の先には小さな女の子が二人。
幼女とか少女とかでは無い。
そんなサイズではない。
パタパタ、くるくると彼方此方に走り回りながらいそいそと何かをしているその姿は凡そ人としてのサイズを逸脱している。
煙草を使い比べてみたのはつい二日程前。
煙草の箱より頭一つ分大きい程度のモノを果たして人と言えるのだろうか?
「…どちら様で……?」
声を掛けてみるとハッとした顔で楓を見たあとヒソヒソと話し合い、丁寧に行儀良く頭を下げる二人(?)
「はじめましてですです~」
「よろしくお願いしますます~」
「あ、ご丁寧にどうも…じゃなくてね?お前ら誰だよ!?寧ろなんだよ!?」
思わずの勢いで膝を着き頭を下げ、そのままの勢いで声を張り上げ突っ込みを入れる楓。
小首を傾げた二人は口元を袖で隠し訝しげな顔をした。
「粗暴な方です~」
「いきなり怒鳴らないで欲しいです~」
溜息を吐いて仕方ないという素振りの後、丁寧なお辞儀と共に漸く自己紹介を始めた。
「私は小鈴と申しますです~」
「私は龍鈴と申しますます~」
「あ、神崎楓です一週間前位に引っ越して来ました…じゃなくてぇぇえ!」
互いの自己紹介含め素性を話した結果、この家がどういう所かがわかり始めた。
先ず、空き家じゃない。
そして小鈴と龍鈴はこの家に住む人の付き人の付き人…というか追っかけというか。
家人は今はそれぞれ仕事や何らかの理由で家を空けていると。
その間家を守っていたのがこの二人だと言う事だそうだ。
「え、待って待って。俺ここ出たら間違いなく公園がマイホームになるんだけど
あーでも住人がいるのに住み続ける訳にもいかないよなぁ…」
「知った事じゃないです~」
「私達には関係ありませんですです~」
「ですよねー」
とりあえず先ず不動産屋に連絡をして初期費用の返還と事情説明して新しい物件の紹介なんかを頼まない事には身動きが取れない状態なのは重々理解した。
楓がどうしたものかと頭を悩ませていると玄関から人が入ってくる気配がし視線をめぐらせた。
「あら、お客様でしたか?お構いも出来ず申し訳ありません」
ハニーゴールドの髪にメイド服の高身長な女性がその風貌に似つかわしくない流暢で丁寧な日本語を話した。
「お帰りなさいませです~」
「不審者ですです~」
「ぅおいコラ!失礼極まりないんじゃないんでございましょうか!?」
訝しげに眉を顰める美人メイド。
かくしてもう一度身の上話をする事になったのは言うまでもない…
続く。ような気がする…
ありがち、在り来り。そんなの誰も求めてないから。
引っ越した先は未開の地でしたとか、恐怖物件でしたとかも間に合ってますから。
そんな一通りの思考もめいっぱいした所であえて俺は問うことにします。
アナタどちら様?
新居に引っ越してから早一週間。
憂鬱とも億劫とも取れる楓の視線の先には小さな女の子が二人。
幼女とか少女とかでは無い。
そんなサイズではない。
パタパタ、くるくると彼方此方に走り回りながらいそいそと何かをしているその姿は凡そ人としてのサイズを逸脱している。
煙草を使い比べてみたのはつい二日程前。
煙草の箱より頭一つ分大きい程度のモノを果たして人と言えるのだろうか?
「…どちら様で……?」
声を掛けてみるとハッとした顔で楓を見たあとヒソヒソと話し合い、丁寧に行儀良く頭を下げる二人(?)
「はじめましてですです~」
「よろしくお願いしますます~」
「あ、ご丁寧にどうも…じゃなくてね?お前ら誰だよ!?寧ろなんだよ!?」
思わずの勢いで膝を着き頭を下げ、そのままの勢いで声を張り上げ突っ込みを入れる楓。
小首を傾げた二人は口元を袖で隠し訝しげな顔をした。
「粗暴な方です~」
「いきなり怒鳴らないで欲しいです~」
溜息を吐いて仕方ないという素振りの後、丁寧なお辞儀と共に漸く自己紹介を始めた。
「私は小鈴と申しますです~」
「私は龍鈴と申しますます~」
「あ、神崎楓です一週間前位に引っ越して来ました…じゃなくてぇぇえ!」
互いの自己紹介含め素性を話した結果、この家がどういう所かがわかり始めた。
先ず、空き家じゃない。
そして小鈴と龍鈴はこの家に住む人の付き人の付き人…というか追っかけというか。
家人は今はそれぞれ仕事や何らかの理由で家を空けていると。
その間家を守っていたのがこの二人だと言う事だそうだ。
「え、待って待って。俺ここ出たら間違いなく公園がマイホームになるんだけど
あーでも住人がいるのに住み続ける訳にもいかないよなぁ…」
「知った事じゃないです~」
「私達には関係ありませんですです~」
「ですよねー」
とりあえず先ず不動産屋に連絡をして初期費用の返還と事情説明して新しい物件の紹介なんかを頼まない事には身動きが取れない状態なのは重々理解した。
楓がどうしたものかと頭を悩ませていると玄関から人が入ってくる気配がし視線をめぐらせた。
「あら、お客様でしたか?お構いも出来ず申し訳ありません」
ハニーゴールドの髪にメイド服の高身長な女性がその風貌に似つかわしくない流暢で丁寧な日本語を話した。
「お帰りなさいませです~」
「不審者ですです~」
「ぅおいコラ!失礼極まりないんじゃないんでございましょうか!?」
訝しげに眉を顰める美人メイド。
かくしてもう一度身の上話をする事になったのは言うまでもない…
続く。ような気がする…
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