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【第三章】刺客戦編
【第三十四話】※ヘルベルト視点
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雪が、降り始めていた。
しかし、寒さを気にしている場合ではない。
王都からの刺客が、目の前にいるのだ。
刺客は、一人ではなかった。
自分が気付かなかった方の刺客は、ユキトが倒した。
正確には自害したそうだが、勝ったことに変わりはないのだ。
そっちはおそらく、手練ではない。
それでも、ユキトの実力からみると、決して楽に倒せる相手ではなかったはずだ。
死体を確認した時、その刺客は片手を斬り落とされていた。
初めての実戦で、それだけの負傷を与えられるのは、才に恵まれていると言わざるをえない。
自分でも、出来たかどうか、という所だろう。
刺客との対峙は、長かった。
ユキトは、まだ体力が戻っていない。
全開で動けるようになるまで、五分は必要だろうか。
はたして、それだけの時間、持ち堪えられるだろうか。
そう心配になるほど、あの刺客は手強いだろう。
隙は無い。
向こうも動いてこないという事は、自分にも隙がないという事だ。
先に動いた方が、負ける。
そういう、闘いなのだ。
不意に、相手の殺気が強まった。
それが満ちたと思った瞬間、弾けるような早さで斬り込みがくる。
短剣。
避け、すぐさま拳を突き出す。
手応えはない。
身体を引くことで、威力を殺したのだ。
やはり、手練だった。
普通の大人なら、今ので息ができなくなっているはずなのだ。
短剣での攻撃も、寒気がするほど鋭かった。
これは苦しい闘いになる。
覚悟し、再び構える。
武器は持たない。
苦手なわけでは無かったが、自分の拳で直接闘う方が、合っていたのだ。
「丸腰だからと、油断していた。その拳、恐ろしいほど力強い」
刺客が言った。
言い終わると同時に、向かってくる。
右。
左。
連続で斬りこんでくる。
とにかく避けた。
しかし、さっきのような隙はなかった。
自分の拳が警戒されているのだろう。
何とか隙を見付けて拳を打つが、そうする事で自分にも隙が生まれる。
危ないところで斬撃を避け、距離をとった。
息が白い。
呼吸が乱れていることに、初めて気付いた。
これまで闘ってきた相手とは、比べ物にならない。
今までは、街をうろつくゴロツキ相手としか闘ってこなかった。
ふとユキトが立っていた方に目をやると、姿が無くなっていた。
「おまたせ」
すぐ真横から、ユキトの声がした。
「危ない所でした」
二人並んで、構える。
ユキトの護身術は、自分が教えたのだ。
彼がどう動くのかも、ほとんど分かる。
だから、自分も合わせやすい。
「ふん、二人になった所で、結果は変わらん。一度で二人仕留められるから、手間は省けるがな」
力に差があることは、否めない。
しかし、連携次第では覆せるのだと、信じることにした。
しかし、寒さを気にしている場合ではない。
王都からの刺客が、目の前にいるのだ。
刺客は、一人ではなかった。
自分が気付かなかった方の刺客は、ユキトが倒した。
正確には自害したそうだが、勝ったことに変わりはないのだ。
そっちはおそらく、手練ではない。
それでも、ユキトの実力からみると、決して楽に倒せる相手ではなかったはずだ。
死体を確認した時、その刺客は片手を斬り落とされていた。
初めての実戦で、それだけの負傷を与えられるのは、才に恵まれていると言わざるをえない。
自分でも、出来たかどうか、という所だろう。
刺客との対峙は、長かった。
ユキトは、まだ体力が戻っていない。
全開で動けるようになるまで、五分は必要だろうか。
はたして、それだけの時間、持ち堪えられるだろうか。
そう心配になるほど、あの刺客は手強いだろう。
隙は無い。
向こうも動いてこないという事は、自分にも隙がないという事だ。
先に動いた方が、負ける。
そういう、闘いなのだ。
不意に、相手の殺気が強まった。
それが満ちたと思った瞬間、弾けるような早さで斬り込みがくる。
短剣。
避け、すぐさま拳を突き出す。
手応えはない。
身体を引くことで、威力を殺したのだ。
やはり、手練だった。
普通の大人なら、今ので息ができなくなっているはずなのだ。
短剣での攻撃も、寒気がするほど鋭かった。
これは苦しい闘いになる。
覚悟し、再び構える。
武器は持たない。
苦手なわけでは無かったが、自分の拳で直接闘う方が、合っていたのだ。
「丸腰だからと、油断していた。その拳、恐ろしいほど力強い」
刺客が言った。
言い終わると同時に、向かってくる。
右。
左。
連続で斬りこんでくる。
とにかく避けた。
しかし、さっきのような隙はなかった。
自分の拳が警戒されているのだろう。
何とか隙を見付けて拳を打つが、そうする事で自分にも隙が生まれる。
危ないところで斬撃を避け、距離をとった。
息が白い。
呼吸が乱れていることに、初めて気付いた。
これまで闘ってきた相手とは、比べ物にならない。
今までは、街をうろつくゴロツキ相手としか闘ってこなかった。
ふとユキトが立っていた方に目をやると、姿が無くなっていた。
「おまたせ」
すぐ真横から、ユキトの声がした。
「危ない所でした」
二人並んで、構える。
ユキトの護身術は、自分が教えたのだ。
彼がどう動くのかも、ほとんど分かる。
だから、自分も合わせやすい。
「ふん、二人になった所で、結果は変わらん。一度で二人仕留められるから、手間は省けるがな」
力に差があることは、否めない。
しかし、連携次第では覆せるのだと、信じることにした。
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