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第1話 アンドロイド
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「立てるか?」
機械の首を落としたアンドロイドは地面に膝を折るザックに手を伸ばした。
「アンドロイド? なんでだ? どうして?」
ザックは危機一髪の所を助けてもらった事には安心するが、そもそも今、目の前にいるアンドロイドが何故動いているのか、そして何故人間を助けようとするのか。行動の意味が理解出来なかった。
人間とアンドロイドとはお互いの短所を埋め合う関係だけに過ぎず、『共存』と謳うが、実際には人間がアンドロイドを頼っているだけである。
アンドロイドは人間の能力を遥かに超える性能を持ち、行動も身体もすべて人間と違うがただ同じものがあるとすれば、アンドロイドには個々の意思があるということ。
人間がロボットを作り、人間がロボットに命令する時代は終わったのだ。
現在はロボットがロボットを作り、ロボットが組織を作り文明を新たな段階へと進化させることが出来る時代となった。
だからロボットは人間の言葉に肯定出来るが否定もでき、意見し論することもできる。
だからこそザックは理解出来なかった。アンドロイドにとって人間は最早衰退し続ける生物であり、文明の進化には邪魔な存在なのだと。
生きる希望を失くした人間を助ける意味はないと。正しく目の前で動かなくなった機械が言っていたように。
そして一番謎なのは、あの大災害で何故アンドロイドは普通に動いているのか。
「ここは危険だ。俺達の拠点に来い」
アンドロイドはザックに付いて来いと言わんばかりにそれだけ言うと一人でその場を去ろうとする。拠点とはなんなのだろうか、何故危険なのか、何故このアンドロイドは戦えるのか。ザックは今までに見たことが無いアンドロイドの後ろ姿を追うも、謎が深まるばかりだった。
「ま、待ってくれ! なんで、なんで人間を救うんだ? もうお前らは人間に従う必要は無く、一人で生きていられるんだぞ?
それと変わってもう人間はこの地球では暮らせない。何もかもがぶっ壊れて、消えて……そんなところで人間を助けたって意味なんて無いだろ」
ザックはアンドロイドを追う足を止めてどうしても気になることを質問する。アンドロイドが何故戦えるのかに関しては単純な技術の進化だろうと予想する。
「確かに人間は今や衰退するだけの役に立たない生き物だ。アンドロイドの方が創造力が高く、発展が速い。だが、人間は我々の創造主でもある。
いつか人間が本当に絶滅したら、人間こそが我らの神となるだろう。
だからそれまで守ると決めた。神を見殺しなんてそれこそ俺たちには出来ない」
アンドロイドは人間を神だと称した。その答えにザックは一理あると一応理解するが、人間の言う宗教とはまた違う。
人間の宗教とはあくまでも超自然的なものにあたり、経験や思想に対して人間の心の置き所のような体系になる。
だからこうだという決まったものは無いが、アンドロイドの信仰する神とは人間のそれとは違って産みの親、過去の守るべき遺物として扱っているのだ。
確かにそのような考えは人間も持つことがあるため理解は出来るが、アンドロイドとは元より人間の便利な道具でしか無い。
そこから技術の進化によりロボットの個人の意志が芽生えてから一気に歴史は動き出した。だからこそ人間を守るという行動に関しては妥当な結果だが、どうしてそれを『神』としてみるのか。ザックには理解出来なかった。
「そう、か。分かった……守ってくれるのなら従おう。確かお前が言うには人間は俺以外にも生き残ってるんだよな? ならもしかしたら、期待はしないが、俺の知り合いとかがいるかもしれない。案内してくれ」
「こっちだ。さっきも言ったがこの辺りは危険だ。拠点につくまで俺から絶対に離れるな」
「あぁ、そうさせてもらうよ」
機械の首を落としたアンドロイドは地面に膝を折るザックに手を伸ばした。
「アンドロイド? なんでだ? どうして?」
ザックは危機一髪の所を助けてもらった事には安心するが、そもそも今、目の前にいるアンドロイドが何故動いているのか、そして何故人間を助けようとするのか。行動の意味が理解出来なかった。
人間とアンドロイドとはお互いの短所を埋め合う関係だけに過ぎず、『共存』と謳うが、実際には人間がアンドロイドを頼っているだけである。
アンドロイドは人間の能力を遥かに超える性能を持ち、行動も身体もすべて人間と違うがただ同じものがあるとすれば、アンドロイドには個々の意思があるということ。
人間がロボットを作り、人間がロボットに命令する時代は終わったのだ。
現在はロボットがロボットを作り、ロボットが組織を作り文明を新たな段階へと進化させることが出来る時代となった。
だからロボットは人間の言葉に肯定出来るが否定もでき、意見し論することもできる。
だからこそザックは理解出来なかった。アンドロイドにとって人間は最早衰退し続ける生物であり、文明の進化には邪魔な存在なのだと。
生きる希望を失くした人間を助ける意味はないと。正しく目の前で動かなくなった機械が言っていたように。
そして一番謎なのは、あの大災害で何故アンドロイドは普通に動いているのか。
「ここは危険だ。俺達の拠点に来い」
アンドロイドはザックに付いて来いと言わんばかりにそれだけ言うと一人でその場を去ろうとする。拠点とはなんなのだろうか、何故危険なのか、何故このアンドロイドは戦えるのか。ザックは今までに見たことが無いアンドロイドの後ろ姿を追うも、謎が深まるばかりだった。
「ま、待ってくれ! なんで、なんで人間を救うんだ? もうお前らは人間に従う必要は無く、一人で生きていられるんだぞ?
それと変わってもう人間はこの地球では暮らせない。何もかもがぶっ壊れて、消えて……そんなところで人間を助けたって意味なんて無いだろ」
ザックはアンドロイドを追う足を止めてどうしても気になることを質問する。アンドロイドが何故戦えるのかに関しては単純な技術の進化だろうと予想する。
「確かに人間は今や衰退するだけの役に立たない生き物だ。アンドロイドの方が創造力が高く、発展が速い。だが、人間は我々の創造主でもある。
いつか人間が本当に絶滅したら、人間こそが我らの神となるだろう。
だからそれまで守ると決めた。神を見殺しなんてそれこそ俺たちには出来ない」
アンドロイドは人間を神だと称した。その答えにザックは一理あると一応理解するが、人間の言う宗教とはまた違う。
人間の宗教とはあくまでも超自然的なものにあたり、経験や思想に対して人間の心の置き所のような体系になる。
だからこうだという決まったものは無いが、アンドロイドの信仰する神とは人間のそれとは違って産みの親、過去の守るべき遺物として扱っているのだ。
確かにそのような考えは人間も持つことがあるため理解は出来るが、アンドロイドとは元より人間の便利な道具でしか無い。
そこから技術の進化によりロボットの個人の意志が芽生えてから一気に歴史は動き出した。だからこそ人間を守るという行動に関しては妥当な結果だが、どうしてそれを『神』としてみるのか。ザックには理解出来なかった。
「そう、か。分かった……守ってくれるのなら従おう。確かお前が言うには人間は俺以外にも生き残ってるんだよな? ならもしかしたら、期待はしないが、俺の知り合いとかがいるかもしれない。案内してくれ」
「こっちだ。さっきも言ったがこの辺りは危険だ。拠点につくまで俺から絶対に離れるな」
「あぁ、そうさせてもらうよ」
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