クラス転移で一人だけ地味スキル【回避】が無能だと判断され理不尽にも追放された男の復讐劇

Leiren Storathijs

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第2章 エリクシア

第45話 敵対

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 僕はヴィヴリオの武器作成の時間を潰すたまに小さな依頼にあったコンタクトレンズ探しを引き受けたが、無期限依頼だった上に依頼があった日から大分時間が過ぎていたせいか、見つけたコンタクトレンズも依頼主にとっては既に要らぬ物となっており、サッと見つけてはパッと終わってしまった。
 次の依頼をやろうとするにせよ、依頼があまりにも程度が低過ぎてやり甲斐が感じない。また時間を潰すにも向いていない。

 なので宿に戻っても特にやることが無く、レオン達と雑談しながらその日を過ごした。話の内容は特にこれからについてでも無く、ガルムラルク個人のことでもなく、ごく普通に僕と会うまではどうしていたかなどだ。
 僕の話は良いとしてガルムラルクはというと、300年前にガルムラルクが解散してから、メンバーだった人間は散り散りになり、僕と出会う長い期間ずっとガルムラルクという素性をかくして生きていたという。

 素性を隠すのは、そもそも300年前までガルムラルクはどの国よりも戦力が圧倒的で、喧嘩や目を付けられたらただじゃ済まないと噂されていたから。それで今に至るまでどうやって生きてきたのかというと、普通に少人数で村を立ち上げていたらしい。
 そうしてなんやかんやあって今、僕の目の前にいるのはガルムラルク精鋭部隊の子孫という。

 凄いね。何があって解散したのかは知らないけど、解散して散り散りになった人達が自分の出身を捨てずにいつまでも生きてるだなんて。
 てことは近いうちにガルムラルクが復活するのかな?

 そんな話をして、いつの間にか夜になり、僕は武器が完成するであろう次の朝を待った。

◆◇◆◇◆◇

 次の朝、僕はすぐにヴィヴリオの魔物研究所に向かい、武器作成の進捗を確認しにいった。

「やぁ、ヴィヴリオ。どう? 武器の方は」

「あぁ! 良いタイミングで来たね。試作品が出来たから確認してもらおうと思ってたんだ。 えっと武器の名前はガスバーナーソードで良いのかな?」

「いやいや、あれは特徴を言っただけだから。うーん、じゃあリアクターブレードが良いかな!」

 一見針金のように細いただの鉄の棒に見えるが、少し力を込めるとまるで光の棒を直に持っているかのように剣が形成される。
 これがどのような原理なのかは分からないけど、ここガレオン魔導都市はどこかオーバーテクノロジーみを感じる。だから武器の名前はリアクターブレードだ。

「霊の魔式である光と火の力を練り合わせて作ってみました。火は光に作用しており、言わば光剣とも呼べるかと。高熱の火ではなく超高熱の光によって対象を焼き切る形ですね。
 なので火の力も入っていますがあくまでも熱を発しているに過ぎす、メインが光となっているので物理攻撃が効かないゴースト相手にも有効的です。
 さらに硬い金属ではないので物理防御が自慢の方にも有効的ですね。
 またこちらの武器の原理ですが、ハクさんの魔力を使って剣を形成しています。先日魔力が非常に少ないことを悩んでいらっしゃったので、魔力を吸収しながらではなく、ハクさんの魔力の大きさによって威力が増大する仕組みにしてみました。
 つまり別にこれを一日中使ってもらっても魔力が枯渇することはありません。どうです? 使ってみた心地は」

「うん。上出来だよ。ありがとう。僕の固有能力のおかげで素手攻撃も威力か普通じゃなかったからずっと武器を使うことは躊躇っていたけど、そろそろ僕の周りから集まってくる敵が普通の剣ですら歯が立たないって時もあったから、正にこういうのが欲しかったんだ」

「ということは上手く出来たということですね。ではこれから本作製へと移るので完成までもう1週間くらい待ってくれますかね?」

「うんいいよ。全然僕としては旅行気分だから。時間は有り余ってる」

 リアクターブレード試作品の完成。僕の感想としては最高の出来だ。まさか宇宙のビ○ムサ○ベルを再現出来てしまうなんて。流石だよ。

 そんなこんなで僕は完成した試作品を持ち帰り、外の魔物に試し斬りでもしてこようかと思った途端だった。

 急にガレオン全体が朝日があるにも拘わらず、真っ暗闇へと変貌する。そう、停電が起きた。
 ここで言えばもしかしたら地下の魔式機構に損傷があったが、大規模魔力遮断でもされたかのどっちかかな。
 出来ればただの魔式機構の故障だと思いたいけど……そうは行かないようだ。

 真っ暗闇になったガレオンで僕の目と鼻の先で人型が大きく炎で燃え盛っていた。あの体型にあの赤髪に僕は見覚えがある。それほど僕に圧倒されたのが悔しかったのだろうか? ガレオンを停電までさせるくらいに恨みを買った記憶は無いんだけど……。確か鬼堂君だっけ。

かげりいいいぃぃ!! まーた来てやったぜえぇ?」

「おや? 今回は光輝君達はいないのかな?」

「アイツらなら……もう絶交した……。そう、全部お前のせいだぁ! あの時大人しく魔物とかに食われていれば、国王がテメェを殺すとか言わなかったはずだ。俺はテメェをぶっ殺すってんなら大歓迎なんだけどよぉ。光輝の野郎はいくら説得しても聞かねえ。
 お前だって分かってるんだろ? 光輝が変わったってよぉ。テメェ光輝と異世界に来る前は一言でも話したことあるか? ねぇよなぁ!?
 だからテメェが死んでいりゃ! 光輝はテメェの事を気遣うことは無かったんだだよ!
 テメェに分かるか? 親友を失った気持ちをよ……」

 光輝はクラスで元々誰に対しても優しい存在だった。でも僕に対してはいつも素っ気無かったことは覚えている。
 確かほんの1回だけ光輝に声を掛けられたことがあるが、僕はそれを突き放したんだ。必要以上に慣れ合う気は無いってね。それから光輝は僕を見ても、以降声を掛けてくることは無くなったんだ。

 そしてそんな光輝が僕が生きていることで変わったと鬼堂は思っている。僕としてはまた僕のことを気に掛けてくれたのかなって思ってるんだけど、それが鬼堂には耐えられなかったようだね。

 横からレオンが聞いてくる。

「誰だアイツ?」

「勇者メンバーの一人であり、僕の知人だ。異世界転移する前の仲だよ。シュトラール国王は多分、僕がガルムラルクを買収したことで、遂には勇者を動かすと決めたようだね。
 でも勇者はあくまでも魔王を討伐する存在。嫌な人間を殺すための殺し屋じゃない。だからあんなふうに解散してしまったんだろう」

「それはご愁傷なこった」

「それで、あっちは僕のことを殺すつもりでいるんだろうけど、こっちは殺される理由はあっても殺す理由は無い。だから、もし僕に向かって攻撃してきても殺さないであげてくれるかい? 別に僕はあの人と共に行動するつもりはない。あくまでも撃退だ。
 それともう一つ注意しておくことがある。彼の名前は鬼堂正晴。あれでも勇者メンバーの一人だ。つまり、強い。あの人と君たちを比べればどっちが強いか分からないくらいだ」

「了解っと」

 そう僕はレオン達に指示と注意を言うと、僕が一歩後退った瞬間、鬼堂が僕に突っ込んできた。

「次は明確な恨みをもって! テメェをぶっ殺してやる!! うおおおおおぉ!!」
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