33 / 34
【終章】運命の夜会とリビーの復讐〜ピュアすぎる執着の終着点〜
33.ピュアすぎる執着の終着点
それから四年の月日が流れた。
「遠いところをわざわざ来てくれてありがとうね、リビー」
シャルロッテが笑う。その腕には小さな赤ん坊が抱かれていた。薄っすらと生えている金色の髪の毛に、真っ白な肌、父親譲りの青い瞳が特徴の綺麗な顔をした赤ん坊だ。
「親友の出産祝いをするのは当然のことでしょう? それにしても本当に可愛い王子様だね。これぞまさしくジルヴィロスキー王国の国宝だわ」
ふわふわのほっぺをつつきながらわたしたちは笑う。
今から二年前、アインハードはシャルロッテと結婚した。
けれどそれは、決して平坦な道のりじゃない。紆余曲折の末の出来事だった。
(本当に、いろんなことがあったなぁ)
二人の赤ん坊を抱っこしつつ、わたしはしんみりと目をつぶる。
アインハードが夜会の件でゼリックのところに抗議に来たり(パートナーを勝手に連れて帰られたのだから当然だけど)、わたしに対して公開プロポーズをしそうになるところをゼリックが阻止したり――思い出すとちょっぴり恥ずかしくなる程度に、結構しつこく付きまとわれた。
だけど、そんなアインハードを凌駕する勢いで、シャルロッテが彼に猛アピールをかました。
『リビーに妃になる気がないなら、わたくしが絶対に殿下を射止めてみせますわ!』
シャルロッテの猛攻は凄まじかった。四六時中アインハードを追いかけ回し、ひたすら声をかけ、これでもかというほど好意を口にする。あれだけ好かれて、気にならない男はいない。最後は根負けする形で、アインハードからシャルロッテにプロポーズをした。
二人はシャルロッテの学園卒業を待って結婚をし、一年後に妊娠。産後五ヶ月が経って落ち着いた今、こうして会いに来た、というわけだ。
(わたしもこんなに小さかったんだな)
シャルロッテの子供を抱きしめながら、そんなことを思う。ちょうどわたしが前世の両親を亡くしたのと同じ月齢だし。もしも二人になにか起きたら、この子はどうなるんだろうって。
(だけど)
もしもこの子がわたしと同じ状況に陥ったとして、アインハードもシャルロッテも復讐なんて望まないってことだけはわかる。二人とも自分の子供を心から愛しているし、そんなことは忘れてただ幸せになってほしいと思うだろうって。シャルロッテの笑顔を見ていたら絶対そうだって信じられて、なんだか嬉しくなってしまった。
「それより! リビーも、結婚おめでとう!」
「……ありがとう」
唐突にお祝いの言葉をかけられて、わたしは思わず照れてしまう。
「出産と重なって、結婚式に行けなくて残念でしたわ。聞けば、とんでもなく豪華なお式だったのでしょう?」
「あー……まあ、ねえ」
企画したのはわたしじゃないけど。わたしは明後日の方角を見つめつつ、乾いた笑いを浮かべてしまう。
「シンプルでいいって言ったんだけどね。聞き入れてもらえなくて」
「そりゃあそうですわ! だってゼリック様ですもの。リビーの晴れの舞台に、シンプルなんて無理に決まってるじゃない」
(ですよね!)
――ということで、この春、わたしはゼリックと結婚をしました。
わたしたちの結婚への道のりは――というと、平坦そのもの。まるで出来レースかっていうぐらい、スムーズにいろんなことが進んでいった。
『リビー、僕と結婚してくれる?』
『……え?』
ゼリックからプロポーズを受けたわたしは、正直なところ困惑した。何千本あるのかなってぐらい大きなバラの花束と、でっかいダイヤの指輪、ロマンチックな夜景――という乙女が夢見るシチュエーションにもかかわらず、素っ頓狂な声を上げてしまったわたしをどうか許してほしい。だって――。
『でも、わたしたちは兄妹ってことになっているし……』
『大丈夫だよ。実際には血が繋がっていないし、必要な手続きの準備は全部整えてある。周りへの説明も僕が全部対応するし、お父様やお母様にもリビーにプロポーズすることは事前に伝えて承諾ももらっている。だから、あとはリビーが頷いてくれるだけでいいんだ』
『ええええ……?』
普通に考えたら中々に大きなはずのわたしたちの結婚への障害をゼロにされ、ありとあらゆる状況を整えられたものだから、他に選択肢はないってすぐにわかるじゃない?
『嫌……?』
『嫌じゃないけど』
大体、ゼリックがいないとわたしはまともに眠れないし、平穏無事に生きられないわけで。
『じゃあ、僕のことどう思ってる?』
ゼリックは出会った頃と同じ、純粋無垢な表情でそう尋ねてきた。そんなことを言われたら、わたしも覚悟を決めるしかないわけで。
そうしてわたしたちは、兄妹をやめて夫婦になった。
結婚に合わせて、ゼリックがわたしにプレゼントしてくれたものがもう一つある。わたしたちが暮らす新しい家だ。
新しい家は、王都から遠く離れた土地にある。小高い丘の上に建てられためちゃくちゃ豪華な建物。元お城だから当然だ。
それはつまり、わたしが生まれた場所――サウジェリアンナ王国の王城として使われていた場所だった。
(まさか本当に実現するとは思わなかったな……)
ゼリックはわたしの知らない間に、戦争を食い止めたり、新しい万能薬や魔法陣を開発したりと、ものすごい数の功績を打ち立てていたらしい。そうして、褒賞としてサウジェリアンナ旧王国領をもらい受けた。わたしが十一歳のときに明かしてくれた夢を見事実現させたのだ。
(本当に、愛されているよね)
幼い頃のわたしにはわからなかったけれど、ゼリックがサウジェリアンナ旧王国領を望んだのは当然わたしのためで。いろんなことをわたしのために努力してくれていたんだよなって思うと、たまらなく幸せな気持ちになる。
(どうしよう、ゼリックに会いたくなってきちゃった)
シャルロッテのお見舞いと合わせて、しばらくわたしだけでパパとママのいる実家に滞在する予定なのに。わたしもゼリックのことは言えないなぁ……。
「リビー」
城から帰ろうとしたそのとき、名前を呼ばれたわたしはハッと顔を上げた。
「ゼリック!」
返事をするやいなや、ゼリックがわたしをギュッと抱きしめてくる。純度百パーセントの屈託のない笑顔に、わたしは思わず目を細めた。
「どうしてここに?」
「それはもちろん、リビーを迎えに来たんだよ」
ゼリックはそう言ってわたしの頬に口付ける。結婚したというのにこの溺愛ぶり。そして執着! さすがゼリックと言わざるを得ない。
(だけど)
そんなゼリックがいたから、わたしは自分の本当の気持ちに向き合うことができたし、幸せに生きていられるんだと思う。だって、わたしがどこにいてもゼリックなら追いかけてきてくれるし、それが地獄の果てでも側にいてくれる。勝手に死ねる気がしないんだもん。
「どうしたの? リビー」
黙り込んでしまったわたしにゼリックが尋ねてきた。
「……ゼリックって本当に、わたしのことが大好きだよね」
いつも困らされてばかりなんだもん。少しはゼリックも照れたり困ったりすればいい。そう思って放った言葉なのに、ゼリックはものすごく嬉しそうに「そうだよ!」って言って笑う。
――結局、負けるのはわたしのほう。
ものすごく悔しいけど、わたしは笑って負けを受け入れるのだった。
「遠いところをわざわざ来てくれてありがとうね、リビー」
シャルロッテが笑う。その腕には小さな赤ん坊が抱かれていた。薄っすらと生えている金色の髪の毛に、真っ白な肌、父親譲りの青い瞳が特徴の綺麗な顔をした赤ん坊だ。
「親友の出産祝いをするのは当然のことでしょう? それにしても本当に可愛い王子様だね。これぞまさしくジルヴィロスキー王国の国宝だわ」
ふわふわのほっぺをつつきながらわたしたちは笑う。
今から二年前、アインハードはシャルロッテと結婚した。
けれどそれは、決して平坦な道のりじゃない。紆余曲折の末の出来事だった。
(本当に、いろんなことがあったなぁ)
二人の赤ん坊を抱っこしつつ、わたしはしんみりと目をつぶる。
アインハードが夜会の件でゼリックのところに抗議に来たり(パートナーを勝手に連れて帰られたのだから当然だけど)、わたしに対して公開プロポーズをしそうになるところをゼリックが阻止したり――思い出すとちょっぴり恥ずかしくなる程度に、結構しつこく付きまとわれた。
だけど、そんなアインハードを凌駕する勢いで、シャルロッテが彼に猛アピールをかました。
『リビーに妃になる気がないなら、わたくしが絶対に殿下を射止めてみせますわ!』
シャルロッテの猛攻は凄まじかった。四六時中アインハードを追いかけ回し、ひたすら声をかけ、これでもかというほど好意を口にする。あれだけ好かれて、気にならない男はいない。最後は根負けする形で、アインハードからシャルロッテにプロポーズをした。
二人はシャルロッテの学園卒業を待って結婚をし、一年後に妊娠。産後五ヶ月が経って落ち着いた今、こうして会いに来た、というわけだ。
(わたしもこんなに小さかったんだな)
シャルロッテの子供を抱きしめながら、そんなことを思う。ちょうどわたしが前世の両親を亡くしたのと同じ月齢だし。もしも二人になにか起きたら、この子はどうなるんだろうって。
(だけど)
もしもこの子がわたしと同じ状況に陥ったとして、アインハードもシャルロッテも復讐なんて望まないってことだけはわかる。二人とも自分の子供を心から愛しているし、そんなことは忘れてただ幸せになってほしいと思うだろうって。シャルロッテの笑顔を見ていたら絶対そうだって信じられて、なんだか嬉しくなってしまった。
「それより! リビーも、結婚おめでとう!」
「……ありがとう」
唐突にお祝いの言葉をかけられて、わたしは思わず照れてしまう。
「出産と重なって、結婚式に行けなくて残念でしたわ。聞けば、とんでもなく豪華なお式だったのでしょう?」
「あー……まあ、ねえ」
企画したのはわたしじゃないけど。わたしは明後日の方角を見つめつつ、乾いた笑いを浮かべてしまう。
「シンプルでいいって言ったんだけどね。聞き入れてもらえなくて」
「そりゃあそうですわ! だってゼリック様ですもの。リビーの晴れの舞台に、シンプルなんて無理に決まってるじゃない」
(ですよね!)
――ということで、この春、わたしはゼリックと結婚をしました。
わたしたちの結婚への道のりは――というと、平坦そのもの。まるで出来レースかっていうぐらい、スムーズにいろんなことが進んでいった。
『リビー、僕と結婚してくれる?』
『……え?』
ゼリックからプロポーズを受けたわたしは、正直なところ困惑した。何千本あるのかなってぐらい大きなバラの花束と、でっかいダイヤの指輪、ロマンチックな夜景――という乙女が夢見るシチュエーションにもかかわらず、素っ頓狂な声を上げてしまったわたしをどうか許してほしい。だって――。
『でも、わたしたちは兄妹ってことになっているし……』
『大丈夫だよ。実際には血が繋がっていないし、必要な手続きの準備は全部整えてある。周りへの説明も僕が全部対応するし、お父様やお母様にもリビーにプロポーズすることは事前に伝えて承諾ももらっている。だから、あとはリビーが頷いてくれるだけでいいんだ』
『ええええ……?』
普通に考えたら中々に大きなはずのわたしたちの結婚への障害をゼロにされ、ありとあらゆる状況を整えられたものだから、他に選択肢はないってすぐにわかるじゃない?
『嫌……?』
『嫌じゃないけど』
大体、ゼリックがいないとわたしはまともに眠れないし、平穏無事に生きられないわけで。
『じゃあ、僕のことどう思ってる?』
ゼリックは出会った頃と同じ、純粋無垢な表情でそう尋ねてきた。そんなことを言われたら、わたしも覚悟を決めるしかないわけで。
そうしてわたしたちは、兄妹をやめて夫婦になった。
結婚に合わせて、ゼリックがわたしにプレゼントしてくれたものがもう一つある。わたしたちが暮らす新しい家だ。
新しい家は、王都から遠く離れた土地にある。小高い丘の上に建てられためちゃくちゃ豪華な建物。元お城だから当然だ。
それはつまり、わたしが生まれた場所――サウジェリアンナ王国の王城として使われていた場所だった。
(まさか本当に実現するとは思わなかったな……)
ゼリックはわたしの知らない間に、戦争を食い止めたり、新しい万能薬や魔法陣を開発したりと、ものすごい数の功績を打ち立てていたらしい。そうして、褒賞としてサウジェリアンナ旧王国領をもらい受けた。わたしが十一歳のときに明かしてくれた夢を見事実現させたのだ。
(本当に、愛されているよね)
幼い頃のわたしにはわからなかったけれど、ゼリックがサウジェリアンナ旧王国領を望んだのは当然わたしのためで。いろんなことをわたしのために努力してくれていたんだよなって思うと、たまらなく幸せな気持ちになる。
(どうしよう、ゼリックに会いたくなってきちゃった)
シャルロッテのお見舞いと合わせて、しばらくわたしだけでパパとママのいる実家に滞在する予定なのに。わたしもゼリックのことは言えないなぁ……。
「リビー」
城から帰ろうとしたそのとき、名前を呼ばれたわたしはハッと顔を上げた。
「ゼリック!」
返事をするやいなや、ゼリックがわたしをギュッと抱きしめてくる。純度百パーセントの屈託のない笑顔に、わたしは思わず目を細めた。
「どうしてここに?」
「それはもちろん、リビーを迎えに来たんだよ」
ゼリックはそう言ってわたしの頬に口付ける。結婚したというのにこの溺愛ぶり。そして執着! さすがゼリックと言わざるを得ない。
(だけど)
そんなゼリックがいたから、わたしは自分の本当の気持ちに向き合うことができたし、幸せに生きていられるんだと思う。だって、わたしがどこにいてもゼリックなら追いかけてきてくれるし、それが地獄の果てでも側にいてくれる。勝手に死ねる気がしないんだもん。
「どうしたの? リビー」
黙り込んでしまったわたしにゼリックが尋ねてきた。
「……ゼリックって本当に、わたしのことが大好きだよね」
いつも困らされてばかりなんだもん。少しはゼリックも照れたり困ったりすればいい。そう思って放った言葉なのに、ゼリックはものすごく嬉しそうに「そうだよ!」って言って笑う。
――結局、負けるのはわたしのほう。
ものすごく悔しいけど、わたしは笑って負けを受け入れるのだった。
あなたにおすすめの小説
狂おしいほど愛しています、なのでよそへと嫁ぐことに致します
ちより
恋愛
侯爵令嬢のカレンは分別のあるレディだ。頭の中では初恋のエル様のことでいっぱいになりながらも、一切そんな素振りは見せない徹底ぶりだ。
愛するエル様、神々しくも真面目で思いやりあふれるエル様、その残り香だけで胸いっぱいですわ。
頭の中は常にエル様一筋のカレンだが、家同士が決めた結婚で、公爵家に嫁ぐことになる。愛のない形だけの結婚と思っているのは自分だけで、実は誰よりも公爵様から愛されていることに気づかない。
公爵様からの溺愛に、不器用な恋心が反応したら大変で……両思いに慣れません。
【完結】帳簿係の地味令嬢、商会の不正を見抜いて王宮に見出されました。
夏灯みかん
恋愛
王都の商工会議所で働く、地味な帳簿係エミリー。
真面目に記録をつけることだけが取り柄の彼女は、同僚から軽く扱われ、雑用を押しつけられる日々を送っていた。
そんなある日――エミリーは、孤児院への配給物資の記録に、わずかな“ズレ”があることに気づく。
数量は合っている。
だが、なぜか中身の重量だけが減っている。
違和感を覚えたエミリーは、自ら倉庫へ足を運び、現物を確認する。
そこで見つけたのは、帳簿では見えない“静かな不正”だった。
しかしその矢先――不正の責任を押しつけられ、職場から追い出されそうになってしまう。
それでもエミリーは諦めない。ただ一つ、自分が積み上げてきた“記録”を信じて。
「では、正式な監査をお願いいたします」
やがてその記録は、王宮の政務監査官リオンの目に留まり――
隠されていた不正はすべて暴かれる。
そして、彼女を軽んじていた者たちは、その代償を支払うことになる。
これは、地味で目立たなかった一人の帳簿係が、
“正しく記録した”ことで不正を暴き、王宮に見出されるまでの物語。
婚活をがんばる枯葉令嬢は薔薇狼の執着にきづかない~なんで溺愛されてるの!?~
白井
恋愛
「我が伯爵家に貴様は相応しくない! 婚約は解消させてもらう」
枯葉のような地味な容姿が原因で家族から疎まれ、婚約者を姉に奪われたステラ。
土下座を強要され自分が悪いと納得しようとしたその時、謎の美形が跪いて手に口づけをする。
「美しき我が光……。やっと、お会いできましたね」
あなた誰!?
やたら綺麗な怪しい男から逃げようとするが、彼の執着は枯葉令嬢ステラの想像以上だった!
虐げられていた令嬢が男の正体を知り、幸せになる話。
私を嫌っていた冷徹魔導士が魅了の魔法にかかった結果、なぜか私にだけ愛を囁く
魚谷
恋愛
「好きだ、愛している」
帝国の英雄である将軍ジュリアは、幼馴染で、眉目秀麗な冷血魔導ギルフォードに抱きしめられ、愛を囁かれる。
混乱しながらも、ジュリアは長らく疎遠だった美形魔導師に胸をときめかせてしまう。
ギルフォードにもジュリアと長らく疎遠だったのには理由があって……。
これは不器用な魔導師と、そんな彼との関係を修復したいと願う主人公が、お互いに失ったものを取り戻し、恋する物語
無能だとクビになったメイドですが、今は王宮で筆頭メイドをしています
如月ぐるぐる
恋愛
「お前の様な役立たずは首だ! さっさと出て行け!」
何年も仕えていた男爵家を追い出され、途方に暮れるシルヴィア。
しかし街の人々はシルビアを優しく受け入れ、宿屋で住み込みで働く事になる。
様々な理由により職を転々とするが、ある日、男爵家は爵位剥奪となり、近隣の子爵家の代理人が統治する事になる。
この地域に詳しく、元男爵家に仕えていた事もあり、代理人がシルヴィアに協力を求めて来たのだが……
男爵メイドから王宮筆頭メイドになるシルビアの物語が、今始まった。
自称ヒロインに「あなたはモブよ!」と言われましたが、私はモブで構いません!!
ゆずこしょう
恋愛
ティアナ・ノヴァ(15)には1人の変わった友人がいる。
ニーナ・ルルー同じ年で小さい頃からわたしの後ろばかり追ってくる、少しめんどくさい赤毛の少女だ。
そしていつも去り際に一言。
「私はヒロインなの!あなたはモブよ!」
ティアナは思う。
別に物語じゃないのだし、モブでいいのではないだろうか…
そんな一言を言われるのにも飽きてきたので私は学院生活の3年間ニーナから隠れ切ることに決めた。
寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。
にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。
父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。
恋に浮かれて、剣を捨た。
コールと結婚をして初夜を迎えた。
リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。
ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。
結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。
混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。
もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと……
お読みいただき、ありがとうございます。
エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。
それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。